平成30年 > 知事記者会見テキスト版 平成30年6月5日
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掲載日:2021年6月1日
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「防犯サポーター」を活用した防犯活動の推進について(PDF:1,149KB)
知事
今日は防犯サポーターのプロジェクトを改めて始動させるということで、県民の皆様に御報告と、そして御協力のお願いをしたいと思います。埼玉県の自主防犯のシステム「わがまち防犯隊」という民間のボランティア団体の数は6,000団体を超えておりまして、2位の東京都が4,000団体くらいですので、圧倒的な1位で日本中の民間の防犯パトロールの8分の1は埼玉県にいるというぐらい熱心に取り組んでおります。平成16年4月の段階で515団体でありましたが、一気に3,000団体、4,000団体にまでもっていきまして、その後、少しずつ増えていくというかたちで、現在、6,064団体でございます。一般的に犯罪者は再犯、つまり二度三度やられる方々が多いということですので、何らかのかたちで県警本部などに資料等々がある中で、やはり顔を見られるというのが一番辛いということでありますので、見回りをすることによって抑止力になるということで、そうしたことも含め、また県警の努力もあり、あるいはまた民間の防犯協定などの成果とかもあって、平成16年のピーク時の181,350件から昨年までの29年までの段階で63,383件ということで65パーセント犯罪が減っております。だいたい30年ぐらい前の水準に戻っております。ちょうど昭和60年の段階に戻しております。昭和60年ぐらいからどんどん上がって18万ぐらいまできたところが、どんどん下がって30年ぐらい前の水準に戻ったところです。とりわけ最も効果のあったのが住宅侵入盗です。住宅侵入窃盗認知件数は83パーセント減らしております。要するに俗に言うコソ泥ですね。いわゆる住宅、ビルなどに人のいない時を見計らって入ってくる方々。こういう方々も再犯されている可能性が高いので、まさに顔を見られると、こういう方であったとかという方がお知らせしていただければ、この人ですか、あの人ですかということで、この人ですということですぐ捕まると。そういう防犯パトロールなどが回っているような地域では、なかなか空き巣狙いなどはできないということで、最も効果を表しているわけであります。また、この見回り隊の皆さんたちは、通学路などの声かけ運動なども行っていただいております。子供たちが帰る時刻に合わせて声かけ運動などもやって、そうした誘拐であるとか、そういった事案などに対して、しっかり抑止をしていただいております。しかし、やはり活動のエリアというのも一定程度、限定されてきますし、一定程度の団体数ができますと、そこから伸び率がどんどん悪くなるという傾向もありますので、新しい防犯のかたちを作りましょうということで、防犯サポータープロジェクトというものをやりますということで今度は企画をしました。
何だそれはということは、今までのは5人以上のグループで団体で行動をしておりました。これは単独でいつもランニングされている方とか、いつもウオーキングをされている方、散歩をされている方々に防犯サポーターになっていただいて、少し気になることがあったら通報していただく。また、このランニングされている方とかウオーキングされている方などには、やはり自分たちの存在というのもある程度分かっていただいた方がいい。いわゆる犯罪予備軍に対してですね。そしてまた、夜などにランニングやウオーキングされている方には分かりやすくなってもらった方がいいということで、(ウエストバッグを見せながら)こういうピカピカなるようなかたちで、このバッグをとめていただいて、同じ散歩をするにしても、前にしても後ろにしても構いませんが、仮に前にするとすれば、こういうかたちでしていただいて、こう歩くと。そして散歩しながらアピールすると。終わればこうして明かりを止めると。ここに御自身のスマートフォンなどを入れたりして、何かの時には連絡が取れるようにする。そうすることで、ランニングしながら、歩きながら抑止効果を持っていただく。こういうピカピカする人たちがやたらと増えてきたら、何となくそのエリアはいわゆる包囲網があるぞということで、犯罪予備軍の方は遠慮せざるを得ないというようなことで、運動しながらも防犯活動に役に立っていただくと。これを付けていただく方々に防犯サポーターになっていただくということで、散歩しながら、あるいはランニングしながら、できたら社会貢献もしていただくという、そういう仕組みで犯罪の抑止や、あるいはこの方々が増えること自体が、お前何やっているんだ、ピカピカしながらと、実はこういうわけだと、あぁそうかと、いいねと、そういうことが話題になること自体が、地域の防犯の意識の高まりにもつながると。そういうことが結果的には抑止力にさらにつながっていくという、こういう良い循環を作りたいということで、とりあえず6,000人の防犯サポーターを作りたいと思っております。
申込み要件は、埼玉県内に在住しておられることでございます。たまに埼玉県に来てこれだけはもらえますと言っても困りますので、埼玉県に住んでいただいている。それから一応は18歳以上の方々ということであります。一応、世の中のことが大体分かって、いたずらに人を犯罪者扱いにして通報したりしないようにという意味も込めて18歳以上と。それから週1回以上の活動。つまりランニングあるいは散歩を必ず週1回はやっていると。1年に3回しかやりませんけどこれだけは欲しいというのは勘弁してくださいというかたちになります。それからポケットブックまいたまの登録もしていただいて、まいたまを通じていくらか報告・連絡などをさせていただくと。今申し上げましたまいたまを通じて3か月に一度の活動報告。週に何回できましたかとか、1か月に何回できましたかとか、何か困ったことがありますかとか、そういったことを連絡取っていただいて、より防犯サポーターのパワーアップにつながるように、抑止効果がより強くなるようにしていきたいと思っております。申込み方法は県庁アプリ「ポケットブックまいたま」に申込みをいただきます。6月6日から8月31日までです。取り急ぎ、平成30年度は2,000人、そして3年間で6,000人集めましょうということにしております。ただ、募集状況などに鑑み、場合によってはこれをもう少し早めるとか、そんなことはあるかもしれませんが、目標としてはそのように考えているところでございます。また、問い合わせ先は県民生活部の防犯・交通安全課、防犯・犯罪被害者支援担当の048-830-2945でございます。是非、防犯サポーターに登録をお願いしたいと思います。以上でございます。
共同
防犯サポーターになる、このウエストバッグですけれども、基本的に皆さん無料でいただけるということでよろしいでしょうか?
知事
正確に言うと貸与というかたちになります。したがって辞めてもらう時には返していただくということになります。
共同
募集が8月31日までということですが、活動の開始は9月以降…?
知事
はい、そうです。
共同
刑法犯認知件数が減っている一方で、子供の声かけ事案については、1.5倍に5年間で増えているということですが、この要因は改めてどのようなところにあるか?
知事
社会全体が強くなると、強くなるという表現が必ずしも適切ではないのですが、社会構造そのものが優しくなくなるというのでしょうか、強くなるというのでしょうか。型どおりになっていくとか、決まりだとかシステマティックになってくると冷たく感じると。子供は優しいです、基本的に。疑うことを知りません。法律や規則でこうなってますということは言いません。大人の世界に入っていくと必ずそういうものがあって、身分を問われ、また色々なものを問われたりして、一定の型枠に入っていなければブロックされたりします。いわゆる柔構造ではなくて、固い社会構造に、文明が進めば進むほどそういう傾向にあることは事実だと思います。そうすると一番柔らかい人たちは子供ですので、その極にある子供たちに、やすらぎとか関心が強くなっていくと。そういうものでブロックされる気の弱い方々は、そういったところに声がかかっていくと。それが基本的に私は原因だと思っております。一種のこれは文明病みたいなところがあると思っております。社会構造の固い都市部で比較的それが多く行われる。例えば埼玉県で申し上げれば、東秩父村などではそんなことが起こらない。地域社会の包容力というのでしょうか、コミュニケーション能力というのでしょうか、そういったものが強いところですから。壁が少ない、したがって全体が柔らかい。より都市構造や文明の構造が高くなればなるほど、固い枠がつくようになりますので、一番柔らかいところに逃げたくなってくる。その柔らかい部分が女性であったり子供であったりします。人間としての優しさとか包容力みたいなものが、子供というのは本当に疑うことをあまり知りませんので、そこに行ってしまうと。そこで何かが起こったりする場合があると。何もなければそれで済むわけですけれども、時々そういうことが起こっていると。したがって、子供の案件の事案などが増えているというふうに、私は理解しています。
NHK
この時期に、このタイミングで防犯サポーターを募集するというのは、おっしゃっている声かけ事案が増加しているのも一つあると思うんですけれども、例えば先日新潟で起きたような下校途中に声かけられたのか、狙われるみたいな悲しい象徴的な事件が起きてしまった。それは他人事ではないぞというような、そういう危機感みたいなものも、このタイミングで打ち出していく一つのきっかけにはなっているのでしょうか。
知事
(パネル1枚目のわがまち防犯隊のグラフを指しながら)一つここまで一気に伸びたのですが、あとはゆっくり伸びてくると。一種の限界みたいなところもあるわけですね。それでまた、ここで違うプロジェクトをやることで、場合によっては、耕すというのでしょうか、裾野をですね。この裾野を耕すことで、改めてわがまち防犯隊のアピールをしていく、あるいは事業者の皆さんたちと防犯協定を結んでいくと。そういう新しいきっかけづくりにつながればと思っています。仮に6,000人ということは、結構な数になります。仮に何らかのかたちで、こういうことをやっているということを10人の方々に拡散することが可能であると、これ7万人とか6万人という世界ですので、すると700万人ですから、100人に1人くらいは何らかのかたちで、こういう防犯に係る認知をしていただくというかたちで、それが何となく社会の関心度を高めていって、結果的にはそれが抑止力になっていくということですので、少しでも参加者を増やしたいと。そういう意味で、6,000団体と6,000人というかたちでの活動と。それで6,000人の活動が場合によっては新たに6,000団体の防犯パトロールのわがまち防犯隊をつくる素地になるかもしれません。こういう経験を得た人がまたリーダーになって、仲間を集めてやってみようかと。それはまた過大な期待ですけれども。ともあれ、6,000団体になってからの伸びが高止まりみたいなところがありますので、ここにきて何らかの突破口を作ろうというのが大きな原因です。
NHK
参加される方のインセンティブといいますか、例えば参加して、一つは社会に地域に貢献しているという自負というところはあると思うんですけれども、例えばですけどランニング、ウォーキングしながらメリットがあるのであれば、あなた1か月防犯しながらこれだけ運動しましたよみたいな、県が還元してくれるとか、何かそれ以外の参加者のメリットみたいのはあったりするのですか。
知事
今、アイデア頂きましたので。今健康マイレージなどもやっていますので、それとセットにしてやってもらえるようなことなんかも提案するといいかもしれません。既に持っておられる方もおられるかもしれませんが、改めて健康マイレージの方も併用していただければ、確実に健康プラス何らかのお得みたいなものが加わっていくと思いますので、それは今の御提案というか、アイデアは少し頂きたいなと思っております。
日経
この新しい取組、結構若い人なんかでもランニングする人とか増えていると思うので、わがまち防犯隊とか高齢の方も多いですから、新しい人が増えることは良いと思うんですけれども、元々5人以上のグループでというのは、一つには回る人たちの安全なんかを担保していた部分もあると思うんですけれども、今度単独ですよね。この辺、正義感強い人は不審者に声かけてトラブルになったりということも…
知事
もちろん募集して研修をやって、まさに通報が目的であって、格闘したり向かっていくということだけは御勘弁をという、こういう趣旨はしっかり出していきたいし、危険な所に立ち寄っていただかないこともまた大事なことで、通報が目的と。それ以上のことは、ある意味では御遠慮いただきたいということを研修を通じて、必ず研修をやって任命するというかたちになっていただきますので、そのところは周知徹底していきたいと思います。
日経
申込があってウエストバッグを貸与する時というのは、何かしらの講習を受けた上で貸与するというかたちになると…
知事
細かいことについては、まだ詰め切ってはいないのですけれども、大なり小なり注意喚起はしていきたいと思います。
朝日
この全刑法犯の認知件数は全国よりも低いということ、減り方は大きいということなんですけれども、このわがまち防犯隊がある地区でやはり減り方は顕著という、因果関係がはっきり分かるものがあるのですか。
知事
そこまでは分かりませんが、一番効果があるのはこれですので、いわゆる住宅侵入窃盗ですので、これは間違いなくまさに自主防犯隊の活躍が一番効果があったことで、因果関係ははっきりしています。全体の中では、どれがどれだというのは難しいと思います。
朝日
ただ、住宅侵入盗は全国でも78パーセント減っていまして、それに比べると全刑法犯の認知件数の減り方が、やはり埼玉は相当大きいというふうに見ることができるかなと思ったんですけど…
知事
若干件数なんかでつらいところは、自転車盗などが多いですから、埼玉は。それで、件数を稼がれてしまうところがありますので。では自転車盗をずっと追いかけいくほどの警察官の数が多いかというとそうではありませんので、ある意味では組織的な自転車盗とか、そういったものを重点的に追いかけていくということですので、なかなか手が回らないと。しかし、明らかにこの住宅侵入盗は経年でずっと見ていって、各市町村ごとにその表もありますけれども、明らかに住宅侵入盗に関しては、もう因果関係がはっきりしていると思います。全体に関して防犯パトロールとの関係は、なかなか説明がしづらいかもしれません。ただ、何らかのかたちで貢献していることは事実だと思います。
毎日
今回防犯サポーターという、個々人にお願いするかたちを取られるということですけれども、自主防犯組織みたいなものは全国色々なところであると思うんですが、それぞれ県民個々人にそういう通報というのでしょうか、登録してお願いするような制度というのは全国的に見てどうなんでしょうか。他にもいろいろやっているところがあるんですか。
知事
一般的には事業者団体との防犯協定を通じて、例えば新聞販売店であるとか、ガス事業者であるとかが回る。こういったところからの防犯協定を通じての通報は過去に例があり、効果的な対策になった事案もあります。その通報によって犯人逮捕につながったとか、そういう事案もあります。ただ、こういう個人のサポーターという制度は、まだ47都道府県ないそうです。
毎日
県民一人一人にお願いするというかたちをとっているのは…
知事
今回が初めて。
毎日
今回が初めてとみられるくらいの話だと…
知事
はい。
共同
政府が幼児教育・保育の無償化について、認可外保育施設の保育料についても上限付きで補助することを決めたことについて、知事のお考えをお聞かせください。また、これで幼児教育・保育無償化の全容が固まったわけですが、財源のあり方について知事のお考えをお聞かせください。
知事
まず、認可とか認可外とか問わずに保育が必要だと認定された方々に責任を持って、世帯に対して一定の金額を与え、事実上無償化するという、この考え方については理解ができます。また、この無償化というのは、逆にいえば一定程度保育に頼らずに自分自身の手で家庭で子供を育てることに対する一つの考え方に立ったり、あるいは環境が整っていない、あるいは近場に保育所が無いとか、あるいは保育所に預けるだけの十分な家計所得が無い、そういう人たちに対してもインセンティブを与えますので、当然より保育が必要になる人たちが増えると。したがって、ニーズが深堀りされるということになりますので、それに対応するだけの施設や保育士などの質の部分が十分対応できるのかという課題が残っています。何でもそうですが、まさに子育てというのは量よりも質。もう分かっていることです。設備が整っていればいいというのではなくて、ちゃんとした保育士がいるかどうか、園としての教育の理念や保育の理念があるかどうかとか、その部分が大事ですので、まさに「ギャー」と泣けば何でもいいからミルクでも飲ませればその時は収まるぞとか、そういうものではないと思いますので、そういう意味で質の確保というところに最大の力点を今度は置かなくてはいけないと。最小限度の費用負担をしますよという話になってくると、今度はニーズを深堀りしていくので、ニーズが拡大していきますので、質が問われる可能性がありますので、質の確保について関係者は丁寧に今後受け止めていかなくてはいけない。また、質の向上について場合によってはチェックをすることが、これはまた同時に利用者、保育をする利用者もチェックができるわけですが、そういった声をしっかり聞いていかないと、お金出せばいいんだろという世界ではないと思っておりますので、今後は質を丁寧に追いかけていきたいと考えております。財源に関しては、消費税の引上げをもってそれに充てるということですので、消費税を確実に上げなければこの話はないものだということになりますので、消費税を広く浅く集めながら、その費用で子育てを十分行っていくという考え方ですので、これはより若い世代に限られた財源をシフトしていくということですので、どちらかというと、これまでは高齢者福祉の方にシフトしているきらいがあったので、そういう意味での流れを少し和らげて、若い世代の方にシフトするという考え方として、私は基本的には歓迎すべきことではないかなと思っております。
共同
財源の在り方についてなんですけども、基本的に政府は消費税増税分を今回の費用に充てるという方針を示しているわけなんですけども、基本的にはいわゆる地方で負担する分というのはないものだというふうに知事はお考え…
知事
そうですね。ナショナルミニマムとして受け止めております。
テレ玉
質の確保に最大限重点を置いていくべきということですけれども、今でさえ保育所を作ろうと思って新しい土地を探しても反対運動が起こって確保できないとか、保育士が十分に確保できないという問題があります。この状況で質の確保というのは、この先どんなふうにしたら可能になっていくんでしょうか。
知事
若干の時間がありますので、来年の10月実施ということですので、それまでにやっぱり基本的にそういう受け皿作りを政府もそうでありますし、地方自治体もそうでもあるし、何よりも関係者がしっかりそれをやっていくべきではないかなと思っております。受け皿として自分達が名乗りあげるところは、やはり責任を持って保育の質を高めるだけのことをやっていくと。確かに保育士の奪い合いみたいなところが無きにしも非ずですが、潜在保育士の数も多いわけでありますので、この潜在保育士等に事案を呼びかけて、あらかじめ来年の10月までに時間がありますので再度研修をするとか、呼びかけるとか、そういうものをしながら確保していくというような事が重要なのかなと思っています。
テレ玉
保育に関しては市町村が主体となる部分も多いとは思うんですが、県として可能なこと、できることはどんなことがありますか。
知事
市町村とまた色々な協議もしなくてはいけないと思いますが、県としてやらなくてはいけないことは、法改正で先般もちょっとお話ししたことがありますが、俗に言う地域手当の部分で、全く都市化された埼玉の部分を配慮されてない、以前の状態のところがたくさんあります。例えば、戸田だとか川口だとか、東京23区に準ずるような地域にも関わらず、こう言っては大変失礼ながら、ずっと離れたエリア。物価も安い、そういった地域区分があるんですね。それによって手当が変わるんですね。それによってその区分が全くローカルと同じような、物価も安く住宅代も安い、そういったところのエリアにされてるんですね。したがって、法の枠の中ではちゃんとした手当が出せないという。そういう区分に分けられてますので、この区分を解消させることなどによって、例えばまさに川ひとつで分かれている川口と東京などでは、東京を選ばれる可能性もあるんですが、本当は川口の方が家から近くていいのに、と思いながらもそういう区分が、住宅だ、あるいは物価だという水準の中で、全く現実と合わない区分の中に入れられてしまってますので、手当が十分出せないというかたちになってますので、それを解消させていくと。この場合は、埼玉県というのはやはり、国との交渉の中では市町村よりも県が窓口になって先頭を切って改正運動、今もやっているところですけども、やるべきだと思っています。埼玉県なんか一番急激に人口増、それから住宅なども高くなり、物価も高くなったところですので、大事な区分エリアをきちっと本来のものにしなくてはいけないと思っています。こういったところはやっぱり県がやるべきですね。
埼玉
民泊の独自規制についてお伺いしたいんですけれども、川口市の方で、住宅地への悪影響などを考えて、年間の営業日数を制限する条例の制定に向けて動いていますけれども、県では同じような条例の制定などは考えてらっしゃるのでしょうか。
知事
川口は割と外国人居住者も多いということで、その外国人居住者が窓口になって、民泊の資格要件のないところまで、場合によっては民泊させてしまうような可能性などが考えられるので、抑止効果なども狙って条例をひかれたと私は理解しております。細かい話を聞いた訳ではありませんが。埼玉県全体的には、届出の件数そのものも極めて少なくて、各市町村の。数では39件ですね、全市町村含めて。全国的にもそうで、47都道府県平均すると1県につき15件というかたちで、ひとつは6月15日の施行辺りから、実際始まってからどういう状況になるかということで様子見的なところが多少あるのかなと思いますし、埼玉県も同じような考えで、どういう実態が進んでいくかということで、何か課題が出てくれば、そのところでブロックするような仕掛けも必要かもしれないけども、今のところは市町村にヒアリングをしても、特に何かをしてくれというような話は出てこなかった状況ですので、今のところはちょっと静観しているということです。課題が出てくれば、仮に埼玉県で出てこなくても、類似の神奈川県であるとか、千葉県であるとか愛知県であるとか、兵庫県であるとか奈良県であるとか、比較的埼玉県と同じような環境にあるようなところで課題が出てくれば、早急にそれをまた研究して、場合によっては条例などを作り、時と場合によっては一部規制とか、そんなことも考えなくてはいけないと思いますが、今のところは国の法律に基づいて一旦はしっかり受け止めてやっていこうと思っております。
埼玉
5月30日に開かれました県の地域保健医療計画等推進協議会で第6次計画の取組結果が報告されました。その中でがんの検診率が、目標と5つの部位で検診率を50パーセントと目標されていましたが、いずれも今回は未達でした。この件に関する知事の受け止めと、今後のがん検診率向上に向けた県の取組をお聞かせください。
知事
地域社会のコミュニケーションの弱い埼玉県などで、強い意味での行政の浸透力というのは中々困難でありますが、しかしそれはもう分かっていることですので、それでも成果が十分出ていないということに関しては大いに反省しております。最小限度他の都道府県。特に神奈川だとか千葉などと比べても、明らかに埼玉県の受診率が低いことがはっきりしています。最下位クラスではないとしても、必ずしも真ん中でもないと。いいものでやっと真ん中程度だと。あとは真ん中よりも少し悪いという状況ですので、少なくとも困難なエリアではありますけれども、なぜこういう結果に陥ったのかということを、猛烈に分析して、猛省しながら、急激に受診率なんかを上げたところなんか必ずあると思います。そういったところは、結果には必ず原因がありますので、そういう成功事例のところの都道府県を研究して一気呵成に次回は上げる努力をしたいと思っております。何でもランキングで上げるのが得意なんですけども、ここはちょっと私も丁寧に追っかけが弱かったと思って反省しています。
埼玉
全国知事会の方で憲法の改憲案を7月にまとめるそうですけども、改めて知事会の方で憲法改憲案をまとめる意義っていうものをどのように知事は考えていらっしゃいますでしょうか。
知事
ちょっと誤解もあって流れたきらいもあるのかなと思っています。飯泉知事のところで、総合戦略・政権評価特別委員会で地方自治の充実を目指す地方像というかたちで地方自治のあり方についての研究、それに関連する憲法の部分を議論したことは事実ですけれども、全体の憲法の議論をまだ詰めたわけでも何でもありませんので、今後この特別委員会の方でどのようなスケジュールで憲法問題に関して、改正問題に関しても取り組んでいくのか明らかにしていただけると思ってますので、その段階からの議論かなと思っております。たぶん、例えば今度の7月の全国知事会に素案が出るというようなスケジュール感だとは聞いておりません。
(終)
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