平成30年 > 知事記者会見テキスト版 平成30年4月10日
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掲載日:2021年4月9日
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世界に羽ばたけ!埼玉のスポーツ人財について(PDF:1,329KB)
知事
今日は東京2020オリンピック・パラリンピックに関して、これまでは会場の整備や、またボランティアの育成などについての準備状況などを報告してまいりましたけれども、今日はあえて埼玉県ゆかりのアスリートの皆さんの活躍の状況や、そして若手のアスリートを県としてどのようにして育成、強化などのお手伝いをしているかについて御報告したいと思います。まず、埼玉ゆかりのアスリートの活躍ですが、東京オリンピックでいわゆるメダル獲得が非常に期待できる選手の皆さんとして、御案内のとおり1月の全国都道府県対抗駅伝大会で素晴らしいラストランナーで優勝を飾った、その後、また東京マラソンで16年ぶりにフルマラソンの日本記録を塗り替えた、埼玉県寄居町出身でまさに埼玉育ちの設楽悠太選手が、東京オリンピックでもかなり期待できると思っておるところです。また、競泳の酒井夏海選手。16歳になりたてでありますが、第6回世界ジュニア選手権大会優勝、日本選手権水泳競技大会での優勝、リオの五輪ではメダルまでいっておりませんが、この今の年齢、そして実績からしてメダル獲得が極めて可能性が高いと言われている選手であります。柔道では、新井千鶴選手であります。2017年の世界柔道大会でも優勝され、それ以前でも各種競技で優勝をされております。こうした素晴らしい若手のエースが金メダル獲得、あるいはメダル獲得に向かって現在活躍されていると。もちろん、埼玉ゆかりのリオ五輪のメダリストの皆さんたちも健在であります。体操では、団体総合優勝の内村さん、加藤さん、田中さん、山室さん。また、体操で個人総合の内村さん。陸上では、御案内のとおり初めて10秒を切った桐生さん。水泳での坂井さん。また、陸上では荒井さん。そして、水泳では江原さん。また、瀬戸大也さん。あるいは、今度は引退が予定されている(後に「引退されている」に訂正)というような話を聞いておりますが星奈津美さん。三宅宏実さん、奥原希望さんなど、大変御活躍をされ、また東京オリンピックでも期待されているメンバーの皆さんです。
そこで、新たにオリンピックに向けた選手の育成をやっているところですが、彩の国2020ドリームアスリートと銘打って、28年度から30年度にかけて27競技107名。ダブっている方がおられますので107名、実人数を認定しております。特別強化費の助成、一人頭最大40万。それから、スポーツ科学による支援を行っているところでありますが、このドリームアスリートの国際大会で、やはり確実に28年と29年を比較していくと、その1位の数が、これはピンクの数が1位ですが、11人から16人と。そして、2位、3位が13人から14人と。実人数で確実に増えていると。こうしたスポーツ科学による支援、そしてまた強化費の助成などを通じて、底上げを今図っているところでございます。また、小学生を対象としたジュニアアスリートの発掘や育成についても小学校4年生以上、プラチナキッズということでやっているところです。さらに、彩の国アスリートの就職支援。やはり、競技活動に専念できる生活環境を整えようということで、就職支援をしっかりして安心してスポーツに専念ができる、そういう環境づくりも支援させていただきます。
また、先程紹介しました107人のうちに、こうした方々が極めて有力だということを改めて御紹介したいと思います。まずは、宮川紗江選手でありますが、西武台高等学校でリオ五輪では女子団体4位入賞でございましたが、ゆか、跳馬などでは全日本種目別選手権大会で優勝されておられます。まさに、東京オリンピックではメダルが狙える選手だと、こんなふうに理解をしております。また、レスリングでは山﨑弥十朗選手、何か強そうな名前でありますけれども、この選手も全日本選抜選手権大会で2位と、全日本学生選抜選手権大会でも2位ということで、オリンピックの出場も可能だし、また出たら出たでメダル獲得の可能性もあり得ると。また、世界ジュニア選手権大会でも5位になっておられますので、十分可能性の高い方であります。また、是永敬一郎選手でありますが、スポーツクライミングの選手ですが、クライミング・ワールドカップ大会に出場されて、2017年のワールドゲームズで優勝されておられます。この方も大変有力な方で、世界ランキング男子のリードの部分では第3位だそうです。もちろん、もう2つの組で上位に食い込んで来れば、この方も出場並びにメダルが狙える位置につくと。水球の山本実乃里選手も、日本ユニバーシアード大会で銅メダルであります。日本水球界では初ということですので、大変期待が持てるメンバーであります。そして、中路紫帆選手、体操でありますが、昨年は世界選手権大会最終選考で惜しくも落選されましたけれども、昨年の国体で大会優勝もなされておりますことから、今度は大変期待が持てると、こんなことが言われているところであります。嶋田力斗選手でありますが、空手でありますけれども、世界ジュニア&カデットで優勝されております。日本の選手による世界大会での金メダルそのものは初だということでありますので、この方も東京オリンピックでは非常に期待が持てると言われております。
続いて、パラリンピックアスリートの活躍でありますが、もう言うまでもございません。平昌パラリンピックで大活躍されました村岡桃佳選手。さらに、高桑早生選手。さらに、アーチェリーの平澤奈古選手。こういったメンバーが大変有力ということでございます。加えて、ウィルチェアーラグビーの岸光太郎選手、島川慎一選手。また、その他の出場の中にも大変有力な方々がおられますので、この中からパラリンピックの活躍を通じて、何らかのかたちで東京オリンピック(後に「パラリンピック」に訂正)でもいい成果を出していただきたいと考えております。
続きまして、パラリンピックの選手の強化・育成でありますが、パラドリームアスリート事業として、これからですが新規に25名の選手を募集して、特別強化費の助成として50万円、スポーツ科学による支援を徹底的にやることで、さらに活躍を望んでおります。(競技団体支援については、)現在、強化練習会の実施、外部指導者の招へいなどを4競技やっているところでありますが、これを12競技に拡大して、パラリンピックに向けての選手強化をして、埼玉県としてもさらにパワフルな成果を出していきたいと思っています。以上、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けての埼玉県の選手強化育成事業並びにドリームアスリート育成強化事業を御報告申し上げました。
NHK
このドリームアスリート認定ですけれども、来週この認定交付式みたいのが予定されていますが、これは皆さんお越しになるのでしょうか。
知事
比較的、たまたま試合等で出張中の場合を除けば、だいたいおいでいただける場合が多いと思います。あとは、遠征をされている場合などもございますので、その場合には代理の方であります。だいたい7割くらいは出席されるのが、これまでの例です。
NHK
あと、このドリームアスリートの方は認定で、パラドリームアスリート事業の方は募集されて強化選手を決めるというかたちですか。
知事
推薦団体などから、必ず推薦が上がってきますので、その段階でそれぞれ関係者に審査をしていただいて、過去の経歴などを見ながら強化選手として認定をするという手続きをしております。
NHK
最後に1点、60人今年度認定ですけど、この方というのは選びにくいとは思うんですが、例えばすごく若い選手だとか、知事が特に期待される選手とかいらっしゃれば、教えていただけますでしょうか。
知事
私はどちらかというと、成果を挙げた人しか見ていないきらいがありますので、これからの方々は実際見ておりませんので、「この人ぞ」ということを私の口からは言えませんが、それぞれ各種団体から評価の中で決まってきた方々が、「これぞ」というかたちで評価されると思います。先ほど御紹介したのも、私自身が知っている方は宮川さんだとかくらいで、あとは実際見ておらないと。しかし、関係者からの評価の中では非常に高いということで御報告をしたところでございますので、あまり知らないのに報告するのもいかがかなと、そういうきらいが無きにしも非ずですが、関係者からの推薦・評価として発表させていただいております。
埼玉
東京オリンピックに向けて埼玉県ゆかりの選手100人を目指していると思うんですが、今回のドリームアスリートの事業で2年間やって残り2年間ということですけれども、中間的な見方として100人達成というのは、今順調に進んでいるような状況と見ていいんでしょうか。
知事
既に20人前後の方々が、各種大会で優勝もしくは2位にランキングされておられますので、まずまずの成果を出しつつあると理解しております。埼玉県、御案内のとおりスポーツ王国というのですか、大変大きな力を持っております。ドリームアスリートを卒業した25人の中で、顕著な活躍をしたのが11人ということであります。ドリームアスリート以外で合わせると、もともとドリームアスリート以外で世界的に活躍している選手が72人と。ドリームアスリートで今、優勝もしくはそれに準ずるようなかたちで活躍している人たちが、評価が高いのが11人ということですので、合わせると埼玉勢としては83人の選手たちが可能性を持っているということになります。半分くらいは頑張っていただければ、何か凄い数になるのかなと思っています。
読売
先程の知事の発表で、パラアスリートの方の助成金が一人最大50万円で、オリンピックの強化選手に関しては一人40万円と。額の多少ではないかと思うんですけれども、パラ選手の方が10万円ほど高くなっているというのは、選手の器材であったり、オリンピックの選手よりも高くかかるとか、どういった意図があってそうされているのでしょうか。
知事
そうですね。おっしゃったとおりです。器材の部分だとか移動などで費用が掛かる部分があるので、その分が加味されているということです。
NHK
東京オリンピックの関連で交通機関の混雑緩和などを目的としまして、開催年の2020年に限って「海の日」と「体育の日」「山の日」の3つの祝日をオリンピック期間に合わせて移動するということで着手する見通しとなりました。その議論の過程では、そもそも祝日の意義が薄れてしまうのではないかという意見もあったということですが、今回は知事はこの方向性についてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか?
知事
結論から言うと、やむを得ないのかなと思っています。一番困難な事項の1つに、混雑をどう緩和させるかということであります。俗に言う、周辺地域の規制を極力減らしたかたちの中で、それには一般的な交通混雑が、日曜日などが少ないトラック輸送などが大幅に減るということでありますので、15パーセント程度平日に比べると日祭日が減ると言われておりますので、この15パーセント削減のために今回の企画が出たと思っています。やむを得ないものと思いますし、ある意味ではそうせざるを得ないことですから、むしろ前向きに受け止めていくしかないのかなと思っています。
NHK
今回、混雑緩和というのが主目的でありますけれども、まさに大会が始まるんだという気運醸成の意味もあるのではないのかという受け止めもあるようですが、知事も大会を盛り上げるという効用もあるとお考えですか?
知事
確かに、連休の中で、その枠の中での自由度が一般の方は広がりますので、その自由度の広がったところで、何らかのかたちで観戦するとか、あるいはまた自宅等でテレビを観るとか、そういうことが可能になるのかなと思います。
NHK
全国知事会長選挙ですけれども、先ほど立候補の受付が締め切られまして、立候補されたのが上田知事お一人ということで事実上の当選が決まりました。率直に受け止めと決意をお聞かせください。
知事
当選人になったということでありますので、正式に就任したわけではありませんので、17日の知事会で就任するときに初めて責任の重さみたいなものが強く感じられるのかもしれませんが、まさに47都道府県の皆さんの力を結集して、地方分権という大きな流れが現在あります。地方創生についても国を挙げて応援をしておりますし、こういう枠組みの中でどれだけ国・都道府県そしてまた市町村、それぞれの役割をしっかり機能分担として、役割を分担して、とりわけニア イズ ベターということが地方自治体よく言われております。近いところによりいい政策が打ち込まれるべきだという考え方ですので、市町村を大事にしながら都道府県がつなぎ役をしていく。とは言え、地方六団体という枠組みの中では、比較的、全国知事会の方がリードオフマンみたいになっているようなところも過去の経緯の中ではありますので、そうした役割も含めて責任が重大だなと思っているところです。なかなか重い役割が回ってきたなと、正直そう思っております。
NHK
1点関連で、まさに47都道府県、財政状況みたいなものも違えば、東京都対46という言い方もされましたけれども、発信していく面と、調整と言いますか、できる限りみんなが納得できるというか、探っていく両方の舵取りが任されてくると思いますが、重い責任とおっしゃいましたけれども、改めて47をまとめていくことの難しさと重みは感じられていますでしょうか?
知事
47都道府県はよく1対46とか都市圏対地方圏というような対立の枠組みを強調されるんですけど、一方では補完関係にもあるし、同時多発的に同じような苦しみを味わうこともあるんですね。例えば、東日本大震災で被災地だけがひどい目にあったわけではなくて、サプライチェーンがズタズタにされることで大都市のいわば心臓部分が機能しなくなったと。例えば、愛知県などはトヨタがあるがゆえに強いというのは事実と思っています。しかし、東日本大震災の一番影響を受けたのも、実は経済的にはトヨタのある愛知県だったんですね。一番深く沈んだと。あるいはリーマンショックでもそうだったんですけども。サプライチェーン1つ見ても全国は繋がってますので、なかなか対立の構図だけではうまくいかない、共通の土俵もやはりあるんだと。例えば東京都なんかは食料の自給率なんか1パーセントですから、全国の地方の、とりわけ食料農業生産額の強いところに補完してもらっている、埼玉もそうでありますけれども、埼玉は11パーセントぐらいの自給率ですが、やっぱり89パーセントは海外も含めて補完をしていただいている。だから共通の基盤があって補完関係もあったうえで、財政力の違い、人口の違いということなどを見ていかないと、違いの部分だけ見ていくと、端からまとまりません。だから共通基盤がありますねということとか、補完関係がありますよねということもはっきり言わなくではいけないかなと思っていますし、実は東日本大震災で職員の派遣、人口が多い、職員の数が多いことも事実ですが、東京都が一番出しているんですね。2番手は比較的近い埼玉県が出していると。これは比較的人口が多い県だから可能だと。やはり愛知県や大阪府などもたくさん被災3県に人材を派遣したりしています。こういう形でやはり補完関係というのもしっかりあることも理解していけば、我々は共通の理念の下にしっかりネットワークも組めますし、また共同作業の中でそれぞれの持ち味を生かして地域を振興させることができると思っています。
朝日
現在の知事会に対する評価と優先的に取り組んでいきたい課題を教えてください。
知事
できればまだ正式に就任したものではありませんので、そうしたことは控えたいと思いますが、国と地方との協議の場も法制化されて、全体としては地方分権の流れがあると、やはり地方にできることは地方にという基本の方向性だけは決まっていると。地方創生という言葉も国の方から出してきて、地方創生相という担当大臣までつくられたと。こういう基本的な考え方は共通してますから、要はより中身をつくる努力を歴代会長もなさってきておられますので、そういう継続性は守っていかなくてはいけない。そのうえで、今日的な課題をどうするかというのは、またそれぞれ委員長さんたちもおられますし、そうした皆さんの意見も聞いてから組み立てもしていかなくてはいけないなと思っています。
テレ玉
会長の任期中に、来年の8月には知事ご自身の任期がやってくるわけですが、知事会の会長を1年ちょっとでお辞めになるという考え方なんでしょうか?
知事
それも含めて再三、辞退というか固辞はしておりました。ただ、現職の山田会長も1年しか任期がなかったこと、過去の知事会の会長さんの中にも選任された時には1年ちょっとの方が複数おられたことなどで、任期が何年かというのはなかなか知事そのものの任期が1期4年という形で限定されていますので、必ずしもその1期4年が全国の知事さんたちの任期が一体的になっていませんので、それぞれバラバラですので、自ずから長い期間が与えられてる方もいれば、短い期間しか与えられてない方もおられると理解しております。
テレ玉
1年ちょっとで辞めるというおつもりなのか、そうではないのか、そのお考えはどうでしょうか?
知事
基本的には、私は何度も申し上げますが、1期4年の選任しか受けておりませんので、1期4年負託を受けてるということで、その1期4年を全力を尽くすということですので、任期がちょうど8月の31日(後に「8月30日」に訂正)ということですので、選任されてから1年4か月半あると、会長としての職務はあると、この2つしか認識しておりません。
日経
埼玉県の課題を踏まえて、他のところと共通することで、他の県と一緒に知事会で取り組みたいという課題というのはどんなものがあるでしょうか?
知事
できれば17日以降にしたいと思いますが、良くも悪くも埼玉県は日本の縮図ですので、都市もあれば中間地域もあるし、ローカルな都市もありますので、そういう意味では日本全体が抱えている課題としては、比較的、理解がしやすい立場にこれまであったと思っています。
産経
知事は全国知事会の東日本大震災の復興協力本部長を務められてますが、全国知事会の会長になった際でも被災3県への支援に引き続き力を入れていきたいというお考えはありますでしょうか?
知事
山田現会長も、復興支援には熱心でございました。私にもそういう特命を与えていただきました。またこの間にも九州北部の豪雨、あるいは熊本地震などもあって、常に震災地域、被災地域に対しては寄り添う気持ちを持っておられました。どういうふうにするかは分かりませんが、最も被災3県を中心とする人たちの思いは、埼玉県民もやはりスーパーアリーナから加須の旧騎西高校での双葉町町民の受け入れの経験などもありますし、最も敏感に感じていただいている、47都道府県、新潟なんかもそうかもしれませんが、とりわけ被災地東北3県に関しては埼玉県民の皆さんたちは敏感に感じておられますので、そうした部分に関しては職務が何であれ、私自身はしっかり取り組んでいきたいと思います。
産経
知事会長選に立候補すると言ってから、支援者の方だったりとか周りの方の反応っていうのはどんな感じですか。
知事
まだ今決まったばかりですから、今当選人になったという段階ですので、そんなに反応を確認しているというわけではないと思います。一般的には新聞辞令みたいな話になれば、頑張ってくださいとかしっかりやっていただきたいという話だと思います。
埼玉
今回の会長の出馬をするという事で5選への布石ではないかという意見もある中で、その中で多選自粛条例を知事としては軽く見ているのではないかという意見もあるんですが、そのことに対する知事の見解とですね、多選自粛条例そのものについて改めてどう対応されていくかというところを教えてもらえますでしょうか。
知事
まず、5期目の布石というのはまさに手を挙げてなれるものではありませんのでね。布石を打ってなれるものではありませんので、全くそれは論外の話かなというふうに思っております。そういう事を言っている人はそれなりの事情があって言ってらっしゃるんでしょうから、全く気に留めておりません。それから、自粛条例破りじゃないかと今も言ってる方がおられますが、当時、皆さんを含めてメディアからも批判を受けました。個人の名誉はズタズタにされるような思いもありました。しかし、私は私なりの判断で手を挙げさせていただきました。当然、厳しい審判が下ることも覚悟しておりました。しかし、最も批判をされてた自民党推薦候補の3倍近い票差で私の方に県民の皆さん達が信託をされたと。これに尽きると思っています。それ以上の評価が何かあるのかなと思っております。
朝日
知事会の話なんですけれども、そもそもの知事会の役割についてどう考えていらっしゃいますか。
知事
基本的には今の制度の中では都道府県という大きな枠組みは、やはり産業振興だとか、それから市町村間の地域のバランスを考えてしっかり支援を重点的にバランスを持ってやっていくことだと思っています。例えば、強いさいたま市などと弱いところと平等に支援するということではないと思います。より弱いところに支援の大きさを重点的につぎ込んでいくというような、そういう地域間のバランスなんかをやはり都道府県はやるべきだと考えております。東京都でも例えば島しょ部に莫大な行政経費をかけています。人口は少ないです。1人頭の行政経費などというのはもう半端ではないです。23区などと比べてですね。そういう役割が、やはり広域自治体としての役割がある。そして、そうした財源なんかを確保するために産業振興などをやはりきちっとやっていく。それから大きなインフラ。もちろん国が一義的には大きなインフラについては責任を持つべきですが、二次的にはやはり都道府県が持っていくべきものだと思っています。そして、福祉、教育、あるいはまた医療、健康こういった所は身近な市町村が丁寧にやっていく。そうしたものをバランスよく見守っていく立場が都道府県である。先程も少し言いました、ニア イズ ベターと。より近いところがいい行政ができると。そういう意味での市町村が重視されるべきだと思っています。その上で、国から直接というところでは中々目が届かないということで、都道府県にその役割が与えられていると。今の制度の中ではですね。将来的にはどうか分かりませんが、そういう立場で都道府県は役割を担っている。こういうふうに理解しています。
毎日
今日ドリームアスリートのお話をいただいたんですけれど、この中にも挙がってます設楽選手だったり、村岡選手の件ですね。先日、知事会見で早期に何らかの表彰をできないかということで議長に相談してみようと思うとおっしゃっていましたが、あれから、素朴な疑問なんですけれども、議長にお会いになられて申し入れとかをされたかどうかっていう事をお教えいただきたいのですけども。
知事
私自身の考えは申し上げました。私が聞いている限りではやはり旬のものだというものであるので、速やかにやっていただきたいというふうなことを議長にお願いしました。ボールは一旦もうそうして議長の方に投げられました。議会の開催等に関しては、確かに権限上は招集権は知事にありますが、慣例としては知事にありません。議会各派で日程等々を決めていかれるというのが慣例になっております。形の上での招集権ですので、議会の各派で何らかのかたちで議長がお話をされていくものだというふうに認識をしております。
毎日
先程も慣習と言うか各会派で話し合いをしていただかないといけないということは、でも現状では臨時会を開くとかそういうお考えというのは今のところは…
知事
そういうテクニカルな部分はまさに議会が考えることですので、私の方としては今までの中での県民からの感触をお伝えして、できるだけ早くできることが可能であれば、そういうことについて考えていただければありがたいということをお願いしたと。議長としては皆さんとも相談しましょうという事で、ミットに収めていただきましたと。どういうかたちで返球されるかは、まだ定かではありません。
毎日
今のところはまだ返答はない。
知事
特に。もうここからは催促する話ではありませんので、まさに議長に御提案して「分かりました」ということで一旦はボールを受け止めていただきましたので、そこからはもう何か催促するというような話ではないのかなと思っています。それはまた失礼かなというふうに思います。
埼玉
県の魚でありますムサシトミヨの生体数調査、この結果につきましての平均推定生息数が3,164匹という発表がありましたが、この件に関する知事の受け止めと、今後の対策などがあればお聞かせください。
知事
天敵でありますザリガニ等の駆除とか、周辺整備をやって今回調査をしたら、前回の調査に比べると2倍ないし4倍ぐらいが確定的に見られるということですので、とりあえずはちょっとほっとしたところであります。しかし、油断はできない。極めて水質、あるいはまた外敵に弱いものでありますので、しっかりとこれからも天敵になるようなものの駆除、それから環境の保全にはもっと注意して、この次に調査をかけた時はさらにまた2倍ぐらいになるような、改めて元に戻す努力が必要だなと思っています。
埼玉
追加で、通常ですと5年周期と言うのが1つのサイクルだったと思うんですが、今回、前回の調査結果が一過性かどうかと言うところも含めて2年というスパンで行われたと思いますが、次回の調査については御予定というのは立てているのでしょうか。
知事
周辺で環境が何らかのかたちで変化が起こったら、すぐやはり調査した方がいいと思います。若干の費用が掛かっても、一度絶滅しかかったら少なくなればなるほど厳しくなりますので、極力必要に応じて点検していくことは大切だと思っています。そのタイミングはどうなのかというのは、多少はやはり専門家の意見も聞いてやっていくのがいいのかなと思います。
時事
五輪の聖火リレーの割り当てが固まったということで、被災地、先程もありましたけれども、被災地なり埼玉各3日ということで調整、今日、最終決定ということだと思いますけども、それについて知事のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。
知事
まずまずかなと。多ければ多いほどありがたいのですが、面積とかもありますので、面積の広い県でも開催地でないところは2日とかということですので、比較的開催県とすれば千葉、埼玉、神奈川、そして被災地3県には特別な配慮があるということで3日と、それ以外はもう2日と言うことで一定の基準がお示しされ、それはもうやむを得んのかなと。困ったなという話でもないし、無茶苦茶喜ぶ話でもないと。まあ、そんなところかなと。妥当なところを理解しています。その上で、この3日間をどんな形で有効に生かし切れるかというのは頭の痛いところですけれども、できるだけ多くの県民の皆さん達に感じていただくチャンスをどのような形だったら増やせるか、よくルートを研究したい。こんなふうに思います。
埼玉
先日、JR東日本が北陸新幹線につきまして更なる利用促進を図るために大宮発着便を、これまでなかったものを運行を検討しているということを発表しましたけれども、これからは大宮が1つのキーポイントになると考えているようですが知事の受け止めをお願いします。
知事
東京・大宮間は全ての新幹線が通るわけですので、多少限界がありますので、大宮から東北新幹線と北陸新幹線と上越新幹線に分かれて行くということですので、いくらか余裕があるということですので、今後、今までは3連休、あるいはゴールデンウィークというかたちで大宮始発がありましたが、それこそ今度は訪日外国人の順調な増加とか、あるいはまたオリンピック・パラリンピックに向けての新しい需要の中でさらに大宮始発が検討されれば埼玉県的にはありがたい話になってきますし、そしてまた、埼玉県と東北あるいは上越、北陸というラインのエリアの中で圏域がより大きく広がって、そういう意味合いでも埼玉県にとってはいい話になりますので、是非、今後も圏域が広がるような形を私としてもやはり頑張りたいなと思います。産業振興にしても観光振興にしても相乗効果になりますので、本数が増えればその分だけやはり便利になりますので、そんなふうにできるだけ頑張りたいと思います。
共同
先程の聖火リレーのお話で、これからよくルート検討したいということですが、どのような観点からルートを考えることに県内の分についてはなるのでしょうか。
知事
それも含めてやはり考えなければいけないと思いますね。できるだけオリンピック・パラリンピックの気運醸成につながるのが1つ。それから、やはり多くの県民の皆さん達が具体的にこの聖火リレーを見ることで「あぁ、始まるんだな」ということでより強い関心をもってくる。こういったことで重要な役割を果たすと思っておりますので。それとやはり青少年にとってみると、やはり記憶に残りやすい身近なところをやはり通っていただくと。そうすることでスポーツ少年がより大きく育つ可能性も高いと思いますので、できるだけ多くの地域が回れるようなコースというのは本当にうまくできるのかどうかよく分かりません。今ちょっと私自身が練ったわけではありませんので、よく本当にまんべんなく満足できるようなコースが可能なのかどうか、よく考えなければいけないなと思っています。それも含めて考えなければいけないのかなと。どんな考え方でコースを考えるのかという御質問ですが、そのどんな考え方でやるのかという考え方をしっかり考えなければいけないと。申し訳ありません、そういう事になるかと思います。
産経
埼玉西武ライオンズが開幕8連勝とスタートダッシュを決めましたが、先月、居郷社長が知事を訪問した際、知事はスタートダッシュを決めてくださいとおっしゃりましてそのとおりになっているんですけども、その受け止めとか今どう見ているかというのをちょっと…
知事
いいですね。もうこれに尽きると思います。一見打線も好調ですが大きく点を取られてないような感じもしますので、やはり打線というのはムラッ気がありますので、点数を3点以内ぐらいに抑えていくというのは非常に長続きをするコツだと思っていますので、こういうあまり極端に8点取られた、10点取られたというような、その代わり13点取ったということではなくて、最低3点ぐらいで抑えていただくような平均的な試合ができれば連敗をしなくなると思いますので、連敗さえしなければかなりいける雰囲気だなというふうに思っています。今まではちょっと連敗が多かったですから。打線の調子がいい時は勝つけれども打線が調子悪くなるともうだめという感じでしたので、投手陣にムラッ気があるという感じでしょうか、安定感が足りなかったので、今年は比較的投手陣が安定してますので、非常に期待が持てるなと思います。ちなみにジンクスがあるそうです。10年、20年、30年それぞれ優勝したそうです。今度は40年なので、何か10年刻みで優勝はするという…期待したいですね。
(終)
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