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掲載日:2020年9月18日

ようこそ知事室へ 埼玉県知事 大野元裕

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令和2年9月17日(木曜日)

知事発表
令和2年9月定例会付議予定議案について

令和2年9月定例会付議予定議案について(PDF:1,112KB)

知事

本日は「令和2年9月定例会付議予定議案」について御説明させていただきたいと思います。今回、9月の定例会でありますが24日に招集をさせていただくことといたしました。この木曜日から始まる定例会における提案議案は10件となります。内訳でありますけれども令和2年度埼玉県一般会計補正予算第7号の予算1件、そして知事等の給与の特例に関する条例などの条例5件、財産の取得が1件、訴えの提起が1件、事件議決が2件となっております。他に報告事項といたしまして専決処分の報告1件、行政報告書1件、継続費精算報告3件、公社等の経営状況報告5件など計16件、議案と合わせて計26件となっています。今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症対策として、医療提供体制の整備に要する経費や、あるいは県内経済活動の回復に向けた支援や公共事業の追加など、当面、緊急に対応するべき事項について編成をいたしました。予算規模ですが877億4,997万1千円となっています。
主なものでありますけれども、感染拡大期に対応した医療提供体制の整備として入院医療機関の体制強化への助成、あるいは専用医療施設の整備への助成など690億9,323万3千円、さらに県内経済活動の回復と「新しい生活様式」への対応として、観光応援キャンペーンなどによる観光関連事業者への支援、あるいは中小企業のオンラインでの販路開拓に向けた支援など、6億89万3千円を計上いたしました。その他、専用医療施設の整備に対する助成などに債務負担行為を設定しています。また、公共事業の適正な工期を確保するため、早期の繰越明許費を設定しています。感染拡大期に対応した医療提供体制の整備について御説明をさせていただききます。新たな病床確保計画におけるフェーズ4、いわゆるピーク時の必要病床1,400床への備えとして、入院医療機関の体制強化への助成を引き続き行うことに加え、新たな新型コロナウイルス感染症専用医療病床の整備を行います。具体的には、入院患者受入れに対する協力金や、病床確保のため生じる空床、休床への補償など患者受け入れ体制の支援と、人工呼吸器やECMO(エクモ)など設備整備の支援の、合わせて549億1,050万3千円をお願いをし、拡大期に対応した医療提供体制の整備を進めてまいります。
次に、新たな専用医療施設の整備であります。新たな病床確保計画におけるピーク時、いわゆるフェーズ4でありますけれども、その際の必要病床は先ほど申し上げたとおり1,400床になりますが、現時点では1,095床にとどまっており、残り305床をフェーズ4に入るまでに確保していく必要があると、以前も申し上げておりました。この本事業により、新しい受け入れ病床を215床、整備をさせていただき、それに加えてフェーズ4では、県立病院におきまして90床の受入れ病床の上乗せを行うことによって、先ほど申し上げた、残りの305床の整備とさせていただきたいと考えています。本事業の趣旨ですけれども、これまで病床の確保は、皆さん御存知のとおり、病院の中の一般病床を潰すなり何なりして、新型コロナウイルス感染症用の病床に転用してきました。ところが、今後さらなる病床の確保に向けては、一般病床を、これ以上圧迫しないようにし、新型コロナウイルス感染症用の病床と、一般医療の病床の両方をバランスよく保持する必要がある。それと同時に、そうは言っても混在させるのではなくて、院内感染の防止を徹底する。こういった新しい考え方を導入しないと、これまでの手法でも頑張りますけれども、それだけでは中々うまくいかないということになります。そのためには既存の一般病床とは別に、コロナ専用の病床を病院の外に整備をすることが有効だと考えています。そこで、県といたしましては、病院が敷地内または隣接地、あるいは駐車場などに仮設のコロナ専用医療施設を整備する場合には、既存病床と別枠で新たな病床を配分をします。そして、それと同時に、この施設整備を行うことに関する経費を補助するため、37億5千4百万円を、また令和3年度にも事業は継続していくだろうということを見据えて、4億4千万円の債務負担行為を設定することといたしました。専用医療病床は、医療機関が主体となります。これに対して県が支援する、こういった形を想定をしています。医療機関としては、コロナ患者と一般の患者さんが分離をされることによって、感染リスクが低減をする。そして外来患者や手術件数の回復など、一般病床を潰していたものを外に出すことによって、一般病床の機能回復が見込まれるということになります。なお、病床の配分に当たっては、公平を期すために、広く県内の医療機関から病床整備計画を公募したいというふうに考えています。公募する病床数については、全く新しく確保する病床の分として215床、それに加えて既存病床内の一般病床でコロナの受入れ病床に転用してたものをこういった仮設の専用医療病床に移した上で、その分の一般病床を復元するという場合には105床の配分を想定しており、今回は合計で320床の予定をしております。具体的な公募の方針につきましては、後日開催する埼玉県医療審議会の議論を経て、決定をさせていただきたいと考えています。
次に、とくとく埼玉!観光応援キャンペーンについて御説明します。感染症の収束は残念ながら、まだ見えていませんが、観光業は新型コロナウイルス感染症の影響によって、大きなダメージを被っています。その中で、私は、これまでも観光に行くのであれば、なるべく近県、埼玉県民の皆様には県内でなるべくお楽しみをいただきたいとお願いをしてまいりました。そこで、県内の観光関連事業者の皆様を支援するため、今回は県民向けの観光キャンペーンを実施します。まずGo Toトラベル事業を活用して、県内に宿泊をした県民の皆様に対して、10万人に物産事業者等で利用できる3,000円分のクーポンを配布して、経済効果の波及を図ります。また、県内周遊を促進するために、県民限定のデジタルスタンプラリーをスマホでやっていただいて、県内観光スポット3か所以上を訪れた方、これは1回の旅行じゃなくても構いません。この中から抽選で300名の方に、最高5万円相当の景品をプレゼントさせていただきます。さらに、県内発着の周遊バスツアー造成を促進し、周遊のための移動手段である県内バス事業者、特に県内バス事業者は大きなコロナウイルス感染症の影響を受けており、この支援を行います。これらの実施期間でありますけれども、令和2年11月から来年2月までを予定しています。これらの取組によって、いわゆる観光オフシーズンにおける観光需要を創出し、観光関連事業者の皆様を幅広く応援をしていきたいと思います。詳細につきましては、キャンペーン開始時に改めてお知らせをいたしますが、県民の皆様には、是非、お得なキャンペーンを利用していただき、県内の魅力を再発見していただきたいと思いますし、また先ほどのクーポンのような事業は、県内の観光事業者に対して支援を行うだけではなく、このクーポンが県内で使われることによって、経済の活性化にも貢献することを期待するものであります。以上で9月定例会等に関する御説明を終了させていただきます。

テレ玉

最初に専門医療施設の関係です。具体的な方針は後日、医療審議会でという説明がありましたが、公募の時期はいつからとか決まってるのでしょうか。

知事

最終的に公募の方針については医療審議会で決定をさせていただきますけれども、医療審議会の方との調整もありますが、可能な限り早くやらせていただきたいと思います。

テレ玉

今回、予定議案の中で知事が特に目玉というふうに考えているのはどれでしょうか。

知事

今回の議案に関しましては、大きく分けてですけれども2つになります。1つは新型コロナウイルス感染症対策、特に政府の第2次補正の施策を受けてのもの、これが塊として1つ。その中でも今お話をさせていただいた専用病棟については、これまでの考え方を大きく変えるものでありますので、これが1つであります。それからもう1つの塊は、先ほどの経済、もしくは観光、これを振興するためのGo Toトラベル、これもいろんな議論がありましたけれども、県内で県民の方にお楽しみをいただくための仕組として、ただしそれは幅広く、つまり観光地におけるお泊りになる方、あるいは埼玉県の場合は日帰りも多いので、日帰りになられるそこで利用される店、さらには先ほど申し上げたバス事業者、こういった方々に広く裨益するようなそういったスキームを今回考えさせていただいたということであります。いずれにしても1番大きなポイントとしては、今回7次補正になります。規模も877億と補正にしてはとても大きなものでございますので、やはりそれだけ我々としては新型コロナウイルス感染症対策及びそれに影響を受けた経済等について、しっかりと受け止めて、それを推進していく必要があるというふうに考えています。

テレ玉

最後に条例案についてです。今回、知事給与の削減の条例案が提出予定ですけれども、知事はこれまで会見でも給与の削減について慎重な姿勢を見せられていたと思いますけれども、今回のタイミングに至った理由ですとか、その条例案に込められた意味というのをお聞かせいただければと思います。

知事

今回、条例を提出させていただいて、知事等の給与に関する特例として減額をお願いをすることにいたしました。そのタイミングも含めての理由としては、1番最初はやはり県の経済が極めて厳しく、税収の落ち込みもあり財政状況、これは新型コロナウイルス感染症対策も含めて厳しいものがあるし、今後もしばらくは厳しい状況が続くであろうということが1つ目であります。また、2つ目には県内の経済状況を見ると、景気が急速に悪化しており、先行きも不透明な状況であり、我々としても民間、あるいは埼玉県全体における状況をやはり受け止めなければいけないということ。そして3つ目でありますけれども、いくつかの経済的な指標がこれまで1月、2月にも肌感覚では分かってはいたものの、これが数字として県内の経済状況に関する指標等が既に出てきております。また、民間企業の給与などについても、統計として表れてきています。これらを鑑みると、一般職の県庁の職員の給与についても、減額するという方向の人事委員会の勧告が出されることも考えられるところであります。また9月議会では、予算執行の見直し等によって減額補正もお願いさせていただいて、とにかく、しっかりとした予算を確保するということをやらせていただいています。こういった中で厳しい財政状況の中でも引き続き新型コロナウイルス感染症対策に全面的に取り組んでいるという姿勢を示す必要があるために、一般職の方々に対する人事委員会勧告が出る前には、やはり特別職はきちんとした姿勢を示さなければいけない、このように考えたので今回の9月定例会には是非、この議案を通させていただきたいということで提出をすることといたしました。

東京

仮設の専用医療施設の関係で数点お尋ねいたします。スタッフが足りないために病棟を閉めてコロナに対応する病院もある中で、病床の問題もありますけれども知事が以前もおっしゃっていたように人の確保が最大の課題なのかなというふうに考えますが、その点、今回の補正予算では県が支援するのはハード面ということ、整備費の補助ということですけれども、人的な支援、結局、お医者さんや看護師さんを捻出してくれるのは医療機関だと思うのですけれども、人が足りない中で病床を増やすだけでは機能しないのではないかなと思うのですけれども、そこに対する支援はどういうことをお考えでしょうか。

知事

人そのものは簡単に増やすことは中々困難であります。お医者さんを1人つくるのもやはり10年計画になるということは御存知のとおりでありますので、純増でそこを賄うというのはもちろんゼロとは言いませんけれども、中々難しいと思います。他方で、これらの医師だけではなくて検査などを含めると様々な医療関係者が対応するわけですけれども、こういった方々に対する支援については、これまでも御存知のとおり様々な支援を行ってまいりましたし、今回の予算の中にも1400床前提、そして3月までの前提を踏まえた上での予算というものをつけさせていただいています。またベッドやPPE等の様々な施設的な分野ですね、あるいはECMO、こういったものについても今回手当をさせていただいております。そのような中でハード面の支援をしたわけですけれども、先ほど申し上げたとおり、実は一般病床をコロナ専用病床に別出しするわけですけれども、そこでは実は2点、人のやり繰りの上でプラスの部分があります。1つは外にコロナ専用病床を出すと言いましたけれども、隣接地やあるいは駐車場のような、あるいは敷地内ということですので、すぐそばで手当てすることができる。つまり全く違う遠い場所にどこかの建物を使ってやるのではなくて、一体としてこれを運用することが隔離した施設でできるということが1つのポイントであります。もう1つは、施設面の問題でありますけれども、これまで一般病床を潰すときには、それぞれの病床の中での動線の確保や感染防止の対応等によって、病院によっては例えば1つの病棟の中のベッド数が100あるとしても50しか使えない、半分しか使えない、こういった状況がまま見られました。ところがそれを一般病棟を回復させてこちら側に専用を持つことによって、こちらとこちらのバランスがうまくとれる、こういったことも行わせていただくということで、御指摘のとおり人的な部分についての純増は難しいながらも、それを囲む環境については整備し、なおかつ運用がより容易で効率的になるような制度を考えたということで、一定程度の限界のある人数の中でより効率的な運用できるようにしたというふうに考えると、ハード面ではありますけれども、単純にどこかに建物を建てるハードという意味だけではない、そのプラスアルファがあるとお考えいただければと思います。

朝日

今の質問に関連して、知事としてはピーク時の1400床に対応できるだけの医師と看護師は、現在確保できているというお考えなのでしょうか。

知事

ピーク時は、実は当初もですね、国の説明は野戦病院的なという話がありました。そうなると、例えば感染症に若干遠いところにおられるといってもいいのでしょうか、例えば外科医の方とかね、そういった方々も含めて様々な対応を臨時的に行っていただくというのはピーク時だというふうに私どものは考えています。いずれにいたしましても、ピーク時の1400床については今までも申し上げてきたとおり、単にベッドがあればいいだけではなくて、そこに対して、それに対応できるお医者さん、あるいは看護師さん、医療関係者、こういた方々がおられることが前提というふうに考えていますので、だからこそこういった効率的な運用することによって1400床を受けられる体制をつくるというのは、単にハードをつくるだけではなく両方あることが前提でありますので、当然私どもとしては対応ができるだけの数の医療関係者はいるというふうに考えていますが、先ほど申し上げたとおりピーク時は野戦病院的なところもあるので、必ずしも専門医が専門のところというわけではないのかもしれません。

毎日

今までの専用医療施設の整備のことなのですが、神奈川県は湘南ヘルスイノベーションパーク180床、それが運営する医療機関の方に5月から3月末までで53億円を委託料で払っています。愛知県は今度、愛知病院を整備し、今している最中ですがこの9月議会の方で人件費など26億円予算計上いたしました。そのような他県では実際に運営しても赤字になるだろうという認識のもと、そうやって委託費や人件費などの予算措置してますけど、埼玉県の方では運営費の補助等はないのでしょうか。

知事

今回のものについては一般病床の方についても、それから空床措置についても付きますので、全体としてのその運営を我々は支援をさせていただいているつもりでありますが、以前から申し上げているとおり、病院経営という名目そのものでは厚労省はこれを支出する気はないので、そこについては我々としては限りはありますけれども県単独でもこれまでやらせていただいてまいりました。また今の30万1千円を43万円に増加するという話もあるそうですけれども、これについては今回の予算の中には入っていませんけれども、可及的速やかに国が措置次第、やらせていただきたいというふうに考えています。なお、御指摘の愛知県まだですけども神奈川のケースは一部オープンを先行させていますので、そういった意味でも全体ではないのかなというふうに思っていますけれども、我々としても適切なタイミングに柔軟にこれが運用できるように開設をしていきたいと考えています。

毎日

例えば神奈川県湘南ヘルスイノベーションパーク以外にも北里大東病院で50床、コロナの専用病院をやってもらったそうなんですが、神奈川県が言うには重点医療機関確保で協力いただいている御尽力に答えなければいけないと考え、一部赤字補償を検討してるということですが、埼玉県としてはそういう赤字補償の検討とかがあるんでしょうか。

知事

私どもは4月かな、コロナに関して赤字補償という考え方をしていませんけれども、いわゆる経営支援ということで1ベッド当たり20万円(後に「1人当たり25万円」に修正)だったっけ、4月から、かなり早い時期から既にやらせていただいております。これは県単でやらせていただいていますので、おそらく多分、神奈川よりも早くそういったことやらせていただいてると思います。

毎日

1ベッド20万円でも赤字になった場合の赤字補償とか、そういうわざわざコロナ専用病院を県からの依頼を受けてやってくれてる病院に対してはプラスアルファの追加はないと考えているのでしょうか。

知事

コロナによって赤字になったかどうかはどうやって証明するのか私はよく分かりませんけれども。

毎日

コロナ専用病院を移るにあたっての。

知事

これまでもコロナ専用病棟はいくつもやっていただいているところがございますので、そういったところでコロナ専用病棟で運営されておられるところで、我々としては病床やあるいは厚生労働省が言うには、例えば診療費、そして我々の県単独の補助、こういったものを組み合わせて支援をさせていただいています。

毎日

今言ってるのは今回の37億円の専用医療施設の整備をやってくれる医療機関に対して、その県単の1ベット20万円以外とかでも赤字になった場合あるんでしょうかっていう質問なんですが…

知事

赤字になるか黒字になるかというものを、これをやったことによって行ったものというのは非常に難しいので、我々は診療費やあるいはベッドに対する補償や県単独の補償等で総合的に支援をさせていただいています。

毎日

県としては赤字に、これをやったことで赤字にならない、現場の方から赤字にならないから大丈夫と現場が判断して、そういう費用をあげて来ないのでしょうか。それとも現場はあげて来たのに、どこかで「いや、大丈夫」と判断しているのでしょうか。

知事

すみません、黒字になるか、赤字になるか、これによってなるかどうかという話だけではないと思いますので、医療の現場での経営の問題だというふうに思いますので、ただこれで、一般論として極めて厳しくなることは現実なので、したがって総合的に診療費や、ベッドに対する支援や、あるいは県単独の支援で総合的に支援をさせていただいていますので、それで、もしかすると他県よりも上回るかもしれないし、もしかすると他県よりも少ないかもしれないし、それは我々としては赤字の補助という、そういう考え方ではなくて、コロナ受入に伴う支援として総合的にやらせていただいております。

毎日

なんかもう、他県コロナ専用病院…、その他県や大阪もそうなんですけど、色々取材してみましたが、大抵のところは赤字になるだろう、だから都立だったり県立でやって赤字になった場合は、当然、設置者である県や都が財政負担して赤字を被ると。結構、どこもそう言われてるんですけど、埼玉県だけちょっと赤字、大丈夫という判断なんでしょうか。医療機関。

知事

全くすみません。あの、話がかみ合ってないような気がしますけども、県立・都立について同様に、我々は県立病院の赤字部分については、県で補填をいたします。これは、当然の話であります。これもすでに去年までもやっていますし、今後もこの発想は変わりませんし、コロナがあろうがなかろうがやらせていただく、これはもう当然の話でありますので、そこは県立病院についてはやらせていただきます。後は、今回のものについては、運営は医療機関が主体で県が支援する形でありますので、その赤字の部分が補填する部分であろうが、それ以上黒字になって儲けることになろうが、我々としては総合的な支援を行うということでありますので、赤字の支援という発想を持っていないだけであります。失礼、赤字の補填という発想を持っていなくて、赤字になることも想定して厚い支援を行うと。そういう発想であります。

毎日

第一波の時、600床を何とか確保されたと思うんですが、この時の公的・公立病院は600床中200(床)、民間病院が400床。民間がとても頼りになって、民間の善意に頼って600床を何とか確保できたのかなと私は思っているのですが、今回のこの予算、債務負担行為が次年度だから県単ではありますが、それ以外は全部国費だと思うんですが、国費10分の10で整備をして、それ以外は赤字のリスクを民間に負ってくれというのでしょうか。県は懐を痛めていないということにならないでしょうか。

知事

県は4月から単独の補助を、ずっと続けております。

朝日

病床の確保に関することで、今回の専用医療施設にも関連して質問したいと思います。先ほどお話しされていた、県立病院からの新たに90床の事をまずお聞きしたいのですが、これはもう、ピーク時には確保できる病床として、今日現在もしっかり確保できたっていう理解で良いんでしょうか。

知事

県立病院については、既にその、病床の繰り出し方と言うのでしょうか、についても合意をしていますけれど、フェーズ4になった段階でそれをしますので、今はいわゆる即応病床として確保しているわけではありません。

朝日

ただ、フェーズ4になった場合は、新たに今回90床上乗せで用意してもらえるっていう、確約が取れたっていう理解でいいのかどうかという、そういう意味です。

知事

確保の定義ですけれども、御存知のとおり、厚労省が言うような「お願いしてから一週間後」というような意味での確保はされていますが、我々がこれまで、埼玉県の場合には確保というのは即応病床のことを言ってきました。つまり、すぐにでも入れる。しかしながら、これはフェーズ4の話なので、フェーズ4になってお願いしてから一週間後というところで確保ができたというふうにお考えいただきたいと思います。

朝日

これは、いつ確保できたんですか。

知事

要するに、約束が取れたということですか。これはもう、2、3週間前…。以前からもそれはお願いをして、どういうかたちで出せるかを考えてくれ、と。それで、先ほどの質問にもありましたけれど、公立病院がやはりしっかりと、率先しないといかん、ということで、私の方から特にお願いをして、2、3週間前に返事が来たということだと思います。

朝日

それで今日、正式に明らかにされたと、そういう理解で…。

知事

全体として、今申し上げた新しい病棟に関する考え方も出来ましたので、それと併せて公表させていただいたということであります。

朝日

今回、専用医療施設の整備ということで、37億5,400万円をこの予算に盛られていますが、公募の時期はこれから医療審議会の方で協議をして決まるというお話でしたが、最終的にはいつまでに、今回の対象にしている320床を確保する予定なんでしょうか。

知事

先ほどお話をさせていただいた、公募の時期はまだ現時点では明らかにはできませんけれども、来年の早い時期には、失礼、今年末までには一部オープンをさせていただくようなタイミングでできるのではないかというふうに我々は考えています。

朝日

そうすると、目標としている1,400床、これは即応病床とは違うかもしれませんけれども、県としてあてにできる病床として1,400床を確保できる時期っていうのは、結局いつになるっていう見通しなんですか。

知事

今のところの見込みでありますけれども、すべてについての供用は遅くとも令和2年度末までには出来ると思いますけれども、ただ現時点で、実は倍加の時間がどんどん伸びていて、例の1,400床を要求する時期というのもどんどん伸びて、今はもう11月の終わりぐらいになっているということになりますので、これ、まだまだ伸びている状況でありますので、現時点はどこを上手く、何て言うんでしょう、整合性を取っていくかというのは、ちょっと現状の問題のところと両方見ていく必要があると思いますので、専門家の方の御意見も伺いながら、この令和2年度の末について全て揃うとしても、その前に何床をやるのかとか、そういった話は具体的にお伺いしたいと思っています。

朝日

遅くとも令和2年度の末までには、目標としている1,400(床)は用意する予定だっていう、そういう意味ですね。あとですね、今まで医療機関に対して、病床を確保できませんかっていうことで、知事自身も直接お願いをしたりしてきたということでしたけれども、病床確保についてはひとまず一旦これで、今回の専用医療施設を作るっていうこの事業をもって、今ある一般病院にこれ以上、増床を依頼するとか、そういうようなことは中止するっていう理解で良いんでしょうか。

知事

2つございます。病院に関しては、引き続きこれまでのやり方も含めてやっていただけるところがあるのであれば、当然そこはお願いをさせていただくということで、これは引き続きお願いをするということになると思います。また、その中にはフェーズ4でオープンをお願いしているのだけれども、早いうちから確保していく、あるいは病棟単位でやらないと動線が確保できないので、そこについては早めにやりたいというところも、実は一部ありますので、そういったところについては、前倒しでやっていただく。これらについては、これらの動きとまた別途動いてるところであります。

朝日

では引き続き、増床ができそうなところがあれば、そこには話し合いとか、協力要請は引き続き並行してやっていくということですね。最後にすみません、さいたま市の方で、さいたま市立病院の旧病棟について、知事もさいたま市長と先日お話し合いをしてですね、もしもの時にはコロナの病院として確保する用意がありますというような話もありました。さいたま市としては、もしもの時に備えて今年度中は解体しないで待っているというような状況なんですが、待っている間にも経費がかかるっていう説明も、さいたま市からありました。今、この見通しのことも考慮するとですね、さいたま市にこれ以上待っていただく必要があるのか、その辺については知事としてどういうふうなお考えでらっしゃいますか。

知事

まずは、事実関係として私共から待っていただいたことはございません。あれは市立病院ですから県立病院ではありませんので、市立病院としておやりになるんであれば、当然これは運営としては人も要りますので一体としてやらなければいけないので、旧市立病院の運営も含めてさいたま市でこれを既存の病院機能を活用するという事が出来ると、あるいはそのためにお金もつぎ込むというようなお話があるのであれば、県としても支援をしたいと一貫して申し上げているところでございますので、私共一度も待ってくれと言ったこともございませんし、解体してくれともちろん申す筋合いのものでもございませんので、さいたま市におかれて判断されるものだと思います。我々は支援を約束をさせていただきます。

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幹事社質問
菅内閣の印象と期待について

テレ玉

昨日菅内閣が発足しました。新しい内閣への印象と期待についてお願いします。

知事

まず、菅内閣の話をする前に、これで安倍総理が退陣をされました。安倍前首相におかれましては、歴代最長となる2822日にもわたり首相を務められました。私、埼玉県の首長にならせていただいて、まだわずか1年ですけれども、それでもいろんなことがありました。そのようなことを考えた時に、国の行政のトップとして本当に長きにわたり苦労されたというふうに思っております。御自身の御健康の問題もあると聞いていますので、まずは心と体をお休めいただきたいとふうに申し上げさせていただきたいと思います。その上で申し上げますが、菅首相ついては、既にコメントを出させていただいたとおりでありますが、また新しく内閣が誕生いたしました。初入閣は5人ということではありますが、麻生副首相兼財務相、茂木外務大臣など8人が留任となりました。また、コロナ対応に当たっては、我々、現場にとっては一番やはり気掛かりになるところですけれども、加藤勝信厚生労働大臣が官房長官へ就任をされる。また、西村大臣も続投されたということは、やはりコロナ対応上は大変心強いと思っていますし、また来年にはオリンピック・パラリンピックが予定されておりますけれども、橋本大臣も留任されて、これまでの延期の経緯もよく御存じでおられますので、そのあたりについては、大変我々としては、これまでの継続、あるいは是非強化も含めて、働いていけるのではないかというふうに思っています。全般的には手堅い陣容という印象はありますが、コロナ禍を奇貨として、IT化を一気に進めるとか、あるいは縦割り行政の打破、こういったところについては私自身大いに共感するところであって、是非進めていただきたい、あるいは進めるべきだというふうに大きな期待を持っています。また、他方で女性が二人とは寂しいかなと、ここは是非、女性活躍推進を掲げた安倍政権の継承をしていただきたかったところではあります。他方で、菅総理がこの危機を乗り越えて国民一人一人が安心して安定した生活を取り戻すとおっしゃっておられました。是非、そこはそのとおりだと思っていまして、あの新内閣には、地方・現場・国民の声、これをきちんと耳を傾けていただいて新型コロナウイルス感染症対策と経済対策この双方に迅速かつ的確に取り組んでいただきたいと思っています。また、安倍内閣で実施できなかったオリンピック・パラリンピック、あるいは北朝鮮の拉致問題、こういったところについてもリーダーシップを大いに発揮をしていただきたいと思います。

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その他の質問
解散総選挙について

朝日

菅政権に関する問題でもあるんですが、解散総選挙のことについて、知事の見方というか思いを聞かせていただければと思います。菅さんは新型コロナについて、専門家が完全に下火になったというふうなことを一つの解散の目安にされるような旨の発言をされていらっしゃいます。知事御自身からみて、現在のコロナの感染状況、一時よりも埼玉県の感染者数は減ってきておりますけれども、解散をするというような時期にそぐわなしいかどうかそのあたりについてはどのようにお考えますでしょうか。

知事

正直に申し上げますと、現場は手一杯ですから。我々としては、解散も政治的日程は別としてもですね、とにかくそういった余裕はありませんですし、解散について、もちろん私に解散権があれば別ですけれども、考えるところではありません。ただ、お願いとして、数日前にも申し上げましたけれども、総裁に選ばれた時かな。申し上げましたけれども、解散の権利は、不磨の大典として、総理がお持ちではありますけれども、仮にそうなるにしても可能な限り政治的空白をもたらさないようお願いをしたいし、私としては永田町の中のルールとしては、首相は解散について嘘をついてもいいということがあるそうですが、是非、昨日の会見で新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済の両立を国民が一番望んでいるというふうに菅総理自身がおっしゃいましたので、そこは是非重く受け止めていただきたいというふうに私としてはお願いしたいと思います。

Go Toイートキャンペーンについて

埼玉

国のGo Toイートキャンペーンについてお伺いいたします。いよいよ概要というか参加店等の受付が始まりました、県内での状況ですとか、知事のキャンペーンについての期待することを教えていただけますでしょうか。

知事

Go Toイートキャンペーンについては、我々としても、飲食・サービス関係の業界に対する新型コロナウイルス感染症の影響が大きいということから、期待を寄せているところであります。既に県内における委託するための事業者についても選定が終了をし、そして10月のしかるべき時期に始まるということを目標として、すでに準備が始まっております。この事業を安心安全な感染症対策を講じた店において、進めていただくことによって経済と感染症防止対策の両立を図れるように行政としても支援をしていきたいと思っています。

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(終)

お問い合わせ

知事直轄 報道長  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

ファックス:048-830-0029

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