トップページ > 【スポーツで埼玉を元気にする!】大相撲 阿炎関
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2023年12月5日(火曜日)
今回インタビューにご協力いただいたのは、大相撲令和4年11月場所で幕内最高優勝を果たされた阿炎 政虎(あび まさとら)関です。
阿炎関は越谷市出身で、錣山(しころやま)部屋に所属しています。阿炎関の相撲にまつわる過去・現在・未来についてご覧の皆様にも知っていただき、是非応援してほしいと思います。
インタビューに答える阿炎関
阿:小学校時代に地域のわんぱく相撲に出場したのがきっかけです。
イ:相撲のどんなところが楽しくて競技を続けようと思いましたか?
阿:1,2年生では優勝したのですが、3年生で負けて悔しかったので習おうと思いました。
阿:うまく隠れ場所を見つけてやり過ごすという技を持っていました。
イ:(笑)。インタビューでは珍しいエピソードでした。その後学生時代を経て大相撲に入門したわけですが・・・。
阿:そのままぶっ飛んでしまうと自分がずっとそうだったみたいになるんですが。(笑)。
イ:大変失礼しました。転換点のお話を聞かせてください。
阿:6年生、中学生あたりから逃げないようになりました。
イ:何かきっかけとなる出来事があったのでしょうか?
阿:きっかけというより、だんだん自分が成長してきて小学校高学年あたりから稽古にでられるようになりました。
そのままいったら高校までずっとトイレに隠れているところでした。一同(笑)。
ユニークな回答で周囲を明るくする阿炎関
イ:成長に伴って相撲と向き合えるようになったわけですね。そうなると力もついてきて試合成績もよくなってきましたか?
阿:そうですね。中学2年生のころから勝てるようになってきました。そうすると、稽古すると勝てるようになるんだ、強くなるんだということが分かった感じでした。
イ:なるほど。稽古を積んで力もついて実績もあがってきたということですね。そのころから大相撲は意識されるようになったのですか?
阿:いえ、当時は考えていませんでした。
イ:では進路は進学を決めていた?
阿:小学生の頃から流山高校に誘っていただいていたので、通学できることもあり進学をしました。
イ:高校時代も相撲に専念していましたか?
阿:そうですね、全国大会など経験をしました。そうして大相撲入門の現在に至ります。
報道の囲み取材に答える阿炎関
阿:素直に嬉しい気持ちでいっぱいでしたし、応援してくれた人たちに対し「優勝できました!」と報告したい気持ちでしたし、すごい強い思いでした。
イ:これまで歴史上多くの力士がいた中で、幕内最高優勝は限られた人しか経験がないことだと思いますが、勝った瞬間の思いというのは特別でしたか?
阿:勝った瞬間というのは「わっ」という感じなんですが、表彰を受けているときに段々と嬉しさとさっき言った感謝の気持ちが込み上げてきました。
イ:阿炎関の好きな稽古、得意な稽古は何ですか?
阿:稽古は、そんなに(苦笑)。よくやる稽古は「摺足(すりあし)」です。
イ:下半身のトレーニングですか?
阿:トレーニングというより、流れです。体が動くように連動性を意識した稽古をしています。相撲の流れでしか体を動かさないという視点です。
イ:なるほど、驚きました。逆に苦手な稽古は?
阿:ー即答ー全部です。(一同(笑))みんなそうで好きな人はいないです。でもやらないと弱くなるんでやる、やり続けるということです。
イ:勝ちたい時に意識している、ポイントを置いていることは何ですか?
阿:勝ちたいと思わないことじゃないですか。勝ちたいと思う前に出し切ること、出し切る気持ちが大事。
イ:勝敗の結果よりも全力を出すことを意識しているのですか?
阿:そうですね。あの短い時間で、できることを全てやらなければならないので。
イ:負けが続いてスランプに陥ったときはどのように乗り切ってきましたか?
阿:大事なもの、大事な人のことを考えるようにするとリラックスできる。あと、良かった時の状態のことを考えるのも良いです。
阿:験を担いだりはしていないですけど、場所中は昼夜うどんを食べるようにしています。
イ:ちゃんこに加えてうどんも食べているということですか?
阿:いえ。精神的にも肉体的にも御飯が食べられないくらい疲れているので。うどんなら飲めるので、自分には合ってたから、うどんと少しのご飯を食べてます。
イ:15日間ずっとそのような感じですか?
阿:嫌になる位ずっと同じメニューです。痩せないために。
イ:場所中にどれくらい痩せたことがありますか?
阿:最高で8kgぐらい痩せたことがあります。疲れちゃうと本当に食べなくなるので。
イ:テレビで見ていると、常に万全の状態のような体つきに見えるのですがそのような苦労があるのですね。
阿:まわしがだんだん長くなってきます。昔は平均でも5,6kgは痩せていました。最近はそのうどんを見つけたので、そこまで上下しないです。
阿:目標は師匠を越えることです。28歳でもう若手ではないので、がむしゃらにやりながら、怪我をしないように、一歩ずつ進みたいと思います。
イ:ありがとうございました。最後に埼玉県民の皆様に一言お願いします。
阿:応援の声があったからこそ、こういう成績が収められました。これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします!