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掲載日:2025年6月5日
「好きだった」
斎藤 元 / SAITO Hajime
公益社団法人やどかりの里 あゆみ舎
この絵は斎藤さんが結婚した時に描いた作品である。
左上の目と、左下の喫煙している唇は斎藤さん自身。
そして大好きだった奥様の胸部をメインに構成されている。
結婚生活の始まりの胸の高まり、華やかで楽しげな幸福感が、艶々として、たわわに実った胸部からひしひしと伝わってくる。
斎藤さんの作品は細やかで丁寧な線が特徴的だ。
この作品は、繊細な曲線から感情が滲み出し、まるで葉脈のように画面全体に広がっている。
ひと時の幸せな時が、まだこの作品の中で生きている。
武蔵野美術大学 造形学部 彫刻学科 1年
秋山 理心