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掲載日:2023年6月9日
「つつじ」
大串憲嗣 / OGUSHI Kenji
社会福祉法人みぬま福祉会 川口太陽の家所属
この絵は、太陽の家の近くで咲いていたつつじを見て、思い出として残したいと思い、4月頃に1か月掛けて描いたそうだ。
大串さんの作品は紙に描くのではなく、版画で使用されている板にクレヨンで描かれている。板は、材質だけでなく、大きさにもこだわりを持っている。大きいものには大きめの板、小さいものには小さめの板を使う。また、板に描いていると、クレヨンがどんどん削れて粒が出てくる。その粒は捨てずに絵につけていく。板の大きさやクレヨンの粒も全てが大串さんのアートを構成している。さらに、様々な色のクレヨンを使い色を重ねることで、自分なりの色を作っている。
大串さんの作品は、タイトルが必ず決まっている。「これを描きたい」と決めてから描いているそうだ。食べておいしいと思ったものや、感動したものを思い出として絵に残している。すべての作品が抽象画となっていて、大串さんの中で、気に入った部分を描いているそうだ。
日常の思い出を記憶だけでなく絵として一生残したい。そんな想いが作品から伝わり、とても魅力的である。
埼玉学園大学子ども発達学科4年 城野 光星