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掲載日:2023年6月15日
「ふじさん」
野本竜士 / NOMOTO Ryuji
社会福祉法人みぬま福祉会 はれ
鮮やかな作品に一目惚れした。見た瞬間、毛糸ではないだろうかと頭に浮かんだ。
実はグルーガンを使って、溶けたボンドの糸で1年間掛けて作った作品である。野本さんは絵のような平面作品より、ホットボンドの立体の作品を作ってみんなに見せたり、伝えたりすることの方が楽しいそうだ。題名は「ふじさん」というが、1つの山ではなく、4つの山がそびえている。真ん中が空いているが横から見ると、どの角度から見ても山のように見える。
上から見ると、4つの山が星の形でつながっていることに驚いた。それは作者の意図的なデザインではないが、予想外の発見は立体作品にとって最高の魅力だろう。
山の中に、自身の大好きなゴールデンのホットボンドが散りばめられているため、山全体が金色の光で輝いている。頂上の真っ白のホットボンドは、雪に覆われている富士山を思い出させる。
みんな、この作品を見た直後に富士山に登りたいと思うのではないだろうか。
埼玉学園大学大学院子ども教育学研究科2年 何晨陽