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掲載日:2021年4月27日
「時がたって」
西川泰弘 / NISHIKAWA Yasuhiro
社会福祉法人みぬま福祉会 川口太陽の家所属
この作品を見た瞬間、ダイナミックでありながら、しかし気が遠くなるほど緻密なタッチに、私は吸い込まれるように顔を近づけてしまった。
細やかなリズムに耳を傾けているような安心感を感じた。
私には、放射状のゆらめきが今にも渦を巻き、私たちを飲み込むように見えるのと同時に、遠ざかっていくようにも見えた。
絵の中で一際目を引く線について、西川さんに伺った。
これが遠近感を表すのか、この絵の中に動きがあることを表すのか、もしくはいずれも違い他の事柄を示しているのか。
「作品の感じ方は自由だから、いろんな解釈があって良いと思う。」と、西川さんは微笑み語った。
見た人にぜひ想像を膨らませて考えてみてほしいポイントだ。
作品の持つエネルギーがキャンバスの上に留まらず、何故だろうか、自分らしく生きることを励まし、背中を後押ししてくれたような気がした。
武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科2年 早貸 真理絵