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掲載日:2022年1月20日
「江の島の海」
風間博 / KAZAMA Hiroshi
社会福祉法人埼玉医療福祉会 光の家療育センター所属
真っ赤な太陽、夕陽に染まる海岸。
岩に打ち付ける波の水しぶきはとても力強く描かれている。
水面の夕やけの反射は、様々な色を使い細かく描かれている。
彼の踊った心が伝わってくる。
海を描く時、力が入るそうだ。テレビや写真集で見る海は、いつでもとても綺麗で、胸に残るから、海が好き。そう風間さんは語ってくれた。
風間博さんは足で絵を描いている。
五本指の靴下を履き、親指に専用の道具を取り付けて、筆を持つ。
その道具はもう10年以上使い続けている相棒だ。
時には新しい表現のために、スタッフさんと協力して筆を作ることもある。
絵を描いていると、足がとても疲れてしまう。それでも風間さんは制作をやめず、長い時間をかけて一作一作描き上げていく。
「もっと絵を描く時間が欲しい」と風間さんは笑顔で語ってくれた。
武蔵野美術大学芸術文化学科3年 竹村 晴