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掲載日:2022年11月3日
「三角ランプ」
林直登 / HAYASHI Naoto
社会福祉法人みぬま福祉会 川口太陽の家所属
色とりどりのガラスたちが光を受けるたびに様々な表情を見せている。そして反射された光は規則正しく並んだガラスたちから想像つかないほど複雑に混ざり合って、さながら印象派の絵画のようである。林さんの作品は規則性がある。一辺のガラス片の数は一定であり、一段ずつ塔のように積み上げていく。階層を重ねるように均等な高さを保ち、また見方を変えると龍がとぐろを巻き天へと昇って行くようにも見える。
彼は職人だ。作品のバランスに納得できなければ、また一から作り直す。彼の目指す完璧な形を追い求め続けている。重ね続けたガラス片は林さんの人生そのものだ。これからもステンドグラスは彼の人生とともに積み上げられていく。
武蔵野美術大学芸術文化学科2年 竹村 晴