トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2022年度 > 2023年2月 > 企画展「新収集公開文書 古沢家文書-近代熊谷の発展に尽くした名士-」を開催します
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発表日:2023年2月24日11時
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部局名:教育局
課所名:文書館
担当名:古文書担当
担当者名:大橋
直通電話番号:048-865-0112
Email:p6501121@pref.saitama.lg.jp
県立文書館では、開館して以来、御寄贈・御寄託を受けた古文書の整理・公開を進めております。このたび、新たに収集整理を終えた資料を公開するため、企画展「新収集公開文書 古沢家文書~近代熊谷の発展に尽くした名士~」を開催します。
古沢家は、大里郡大麻生村(現熊谷市)に居を構えた旧家で、江戸時代には名主をつとめました。明治時代に活躍した古沢花三郎は、大麻生村戸長、郡書記、埼玉県属、村会議員などの公職をつとめた地域の名士でした。また、古沢家は様々な家業や会社を手掛け、地域産業の発展にも寄与しました。
企画展では、古沢家に残された古文書約3万点の中から、古沢花三郎の足跡、古沢家の多彩な活動や交流、熊谷地域の暮らしなどが分かる史料を展示して、近代熊谷の名士の実像や彼らが活躍した地域社会の実情に迫ります。
(1)会期 令和5年3月7日(火曜日)から5月7日(日曜日)まで
※資料保存のため、期間中一部展示替えがあります。
(2)会場 県立文書館 1階 展示室
(3)開室日 火曜日から日曜日まで
※ただし、月曜日・祝日及び月末館内整理日、3月31日(金曜日)は休館
(4)開室時間 午前9時から午後5時まで
(5)観覧料 無料
(6)アクセス JR浦和駅西口下車徒歩15分、JR中浦和駅下車徒歩18分
※原則、公共交通機関を御利用ください。
※新型コロナウイルス感染症等の状況によって、休館及び会期変更となる場合があります。企画展の詳細、最新の休館情報等については、文書館ホームページ(https://monjo.spec.ed.jp/)を御覧ください。
はじめに 江戸時代の大麻生村
江戸時代の大麻生村の支配体制、地理など、基本的な情報を紹介します。
主な展示資料
◎覚(御年貢米・御役懸り受取申候ニ付)
◎新編武蔵風土記原稿
1. 熊谷の名士 古沢花三郎の足跡
明治期に古沢花三郎は、大麻生村戸長、大里郡郡書記、埼玉県属、大麻生村の村会議員などを歴任します。公職としての活動以外にも、県内最初の民権結社である七名社の活動、鉱山や砂利などの会社立ち上げ、用水や道路、鉄道敷設など地域の産業やインフラ整備のために尽力した足跡を紹介します。
主な展示資料
◎御用有之候条礼服着用即刻出頭庶務課へ可被届出候ニ付書状
◎七名社初会之節府県会規則他弁論会相開ニ付是非共御出席願度ニ付書状
2. 古沢家の交際
花三郎は村を越えた幅広いネットワークを持っていました。県内の名士との交流、衆議院議員からの当選御礼状、頼母子講による資金調達、書画を通した文化的活動、花三郎と家族との書状などを紹介します。
主な展示資料
◎第7回埼玉県人懇親会開会案内状
◎衆議院議員当選礼状
◎古沢花三郎頼母子講簿
◎電信略語
3. 古沢家文書からみる熊谷
熊谷に所在した呉服屋など商店の引札、上武鉄道の時刻表及び乗車証、埼玉県立熊谷中学校(現埼玉県立熊谷高等学校)、埼玉県立熊谷高等女学校(現埼玉県立熊谷女子高等学校)など学校に関する資料より、熊谷地域に関係する文化、教育、娯楽を紹介します。
主な展示資料
◎冬衣大売出し(八木橋呉服店広告)
◎上武鉄道汽車時刻表
おわりに
約40点 *資料保存のため期間中、一部展示替えを行います。
江戸時代の年貢受取状です。年貢米と御役懸りの金銭を確かに受け取った旨が書かれています。寅年の12月に、役所から大麻生村の古沢善兵衛宛てに出されています。
明治20年(1887)6月27日に、埼玉県から北足立・新座郡書記の古沢花三郎へ宛てた書状です。御用があるため、礼服を着用して直ちに出向き、庶務課へ届出をするように書かれています。翌28日に古沢花三郎は埼玉県属に任じられます。
明治24年(1891)4月12日午後1時より向島八百松楼(料亭)において、第七回埼玉県人懇親会が開かれる旨の案内状です。幹事は、稲村貫一郎をはじめ9名です。渋沢栄一も幹事の1人として名を連ねています。
熊谷に所在する明治30年(1897)創業の八木橋呉服店(現八木橋百貨店)の広告です。12月15日・16日の2日間、午前6時より午後6時まで呉服・太物類を大割引して、冬衣の大売出しを開催する旨の案内です。なお、当日購入した品物を取り替える場合は、割引正札を必ず貼り付けたまま持参するように書かれています。