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埼玉県職員を希望する皆さんに対し、先輩職員からのメッセージです。
年月 | 所属 |
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令和2年 4月採用 | 久喜図書館 芸術・文学資料担当 |
令和4年 4月 | 久喜図書館 新聞・雑誌担当に館内配置換え |
令和6年 4月 | 現課所 |
現在は主に働く県民のスキルアップに資する支援と雑誌の管理を行っています。
ビジネス・産業支援担当では、ビジネスに関する情報や機会を提供することで県民の豊かな生活に寄与することを目的としています。私は特に、働く県民を対象としたサービスを担当しています。例えば、小規模事業者や中小企業者などのスキルアップを目的とした「ビジネス支援セミナー」などの企画と各事業での登壇を行っています。また、時間などの制約によりイベントに参加できない人でもスキルアップを図れるよう、「仕事に役立つリサーチガイド@埼玉」の改訂作業を進めています。
加えて図書館で所蔵する雑誌の管理を、他の担当と連携して行っています。県立図書館の雑誌について、久喜図書館の職員と話し合う「新聞・雑誌担当者会」への参加、日々寄贈される雑誌のデータ管理や寄贈元との連絡、市町村立図書館など他機関から移管される雑誌の管理など、熊谷図書館の雑誌の多くのことを取り扱っています。
仕事のやりがいは、「つながりを感じる瞬間」に感じることが多いです。さまざまな企画や「仕事に役立つリサーチガイド@埼玉」は、自分ひとりの力だけではなく、私よりも専門性に長けた方々の登壇や寄稿があって成り立つものです。例えば「県職員向けデータベース活用講座」では、提供元の会社の方との打合せの際に自分の就職活動でもそのデータベースを使ったことをお話したところ、非常に話がスムーズにつながり、別の事業でも快く許諾をいただくなど、次の事業にもつながっていきました。
時刻 | スケジュール |
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8:10 8:30 8:40 9:00 12:30 13:30 14:00 15:00 15:30 16:00 16:30 17:15 |
出勤 担当職員と1日の流れ確認 開館準備 カウンター勤務 昼食(手持ちの弁当を食べる) 移管雑誌の選定リスト確認 「ビジネス支援セミナー」広報について外回り 寄贈雑誌の寄贈元との連絡確認 「仕事に役立つリサーチガイド@埼玉」の原稿回覧を確認 ビジネス支援室内の雑誌棚ずらしについて案を作成 「ビジネス支援セミナー」について新聞社からの取材対応 退庁 |
日頃より館長はじめ職員とは、事業の状況確認や仕事外でのリフレッシュ方法について話したり、担当内で最近見つけた面白いコンテンツや好きなものについて話したり、時には「最近疲れ気味で・・・」などの少しネガティブなことも話したりと、フランクな会話ができる職場です。日常的にコミュニケーションをとることで、お互いの状況が把握でき、困ったときにはフォローし合う等、風通しの良さやチームワークの良さにつながっていると感じています。
県立図書館は担当によって業務が細分化されています。講演会や研修などの企画では専門的な知識が要求され、担当が変わるごとに新たな知識を必要とします。大変なことですが、自分のスキルアップを図れることや「役に立ちました」などの感想をいただくととてもやりがいを感じます。
最初に感じたのは、久喜図書館の芸術・文学資料担当で経験したCD鑑賞会「阿久悠」を開催したときです。自分が好んで聞く懐かしのJ-POPの多くを作ってきた阿久悠氏について、図書、雑誌、視聴覚資料を用いて紹介しました。その後、カウンターで勤務した際に、私の説明について、分かりやすかった、面白かった等の声をいただきうれしかったです。
元々公務員を広く志望していたこともあり、さまざまな公務員試験を受ける中で、埼玉県の免許資格職職員採用試験(司書)にも挑戦しました。数ある司書の採用試験の中で埼玉県を選んだ理由は、大学で教鞭をとっていた方が、埼玉県の図書館で勤務していた経験があったからです。大変優しく丁寧な方で、その方をきっかけに埼玉県の司書という職を意識するようになりました。
市町村の行政職、一般企業のシステムエンジニアと埼玉県の司書職の3つの内定をいただきましたが、職員の雰囲気が良く、自分らしさが一番活かせると感じ埼玉県を選びました。実際、たくさんの職員と関わる中で、自分らしさを活かせる機会も多く、埼玉県職員になってよかったなと感じています。
アニメ鑑賞、旅行、フェルト細工、動画編集、写真撮影、スキーなど、さまざまな趣味を楽しんでいます。アニメ鑑賞では、多い時には3か月クールで10本ほど視聴しています。そして、日々の空き時間で台湾に関する情報収集やそのまとめを作成し、休日や年次休暇を利用して、台湾旅行をすることもあります。令和4年には台湾に4回訪れて、訪れた後にはその都度何がオススメかまとめたものを作って、周囲に配っています。自己啓発としては中国語や法律の資格試験を受けています。
今後は県立図書館以外の職場を経験して、県立図書館の未来を作るためには何が必要なのか学んでいきたいです。図書館は伝統的に読書を好む人が多い場所ですが、広く県民に使ってもらうためには、その伝統から離れた視点も必要だと思っています。県民にこれからも県立図書館が必要だと感じてもらうためには、県立図書館以外の課所を経験することも重要だと感じています。
受験した試験:免許資格職職員採用試験(司書)
私が感じることは面接対策の重要性です。まず「埼玉県5か年計画」を読み、そのうえで何が自分にできるのかよく考えていただくと良いと思います。「埼玉県5か年計画」は県立図書館にも置いてありますので、図書館の利用を兼ねて読んでいただくと良いと思います。県立図書館は誰でも利用できる場所だからこそ、使ってみることで自分が貢献できることを同時に発見できるかもしれません。データベースの利用やレファレンスで職員と直接会話をすると、より良いと思います。1人の利用者として見えたことを、職員になった時にどうしたいか面接で話すことができると、具体性を帯びてくると思います。
一方、司書は県立図書館だけでなく、県立高校や本庁での勤務となる場合もあります。自分のやりたい仕事だけではなく、異動や組織変遷が起きたときにも自分が埼玉県に貢献できるかは見落としがちな視点だと思います。採用する側がどういう人材を求めているのかについても、よく考えることが重要だと思います。
それぞれ色々な思いや事情があって、埼玉県を就職先として検討していると思います。ここに至るまでに通ってきた道は1つも無駄にはなりません。司書職は生涯学習の担い手として、自らが成長し続けることがとても大事だと思います。振り返ったときに、失敗したことやうまくいかなかったことも成長につなげられます。
どんな仕事であっても、前向きに、さまざまなことに挑戦する気持ちを持っている方をお待ちしています。カウンターでは協力し合って、利用者の声に真摯に耳を傾ける必要があります。周りには頼りになる先輩職員もいますので、自分の仕事の限界を勝手に決めずに挑戦してみてください。県民の役に立つ図書館行政を一緒に作りましょう。