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埼玉県職員を希望する皆さんに対し、先輩職員からのメッセージです。
年月 |
所属 |
令和 2年 4月採用 | 現所属 |
国立国会図書館が管理・運営している「レファレンス協同データベース」で、当館のレファレンス事例を公開することが主な仕事の1つです。図書館では、利用者から寄せられる質問や相談に、図書館の資料や情報を使って応えるサービスをレファレンスサービスと呼びます。その際、利用者にどのような資料を提供したか、司書がどのような調査をしたかという記録を残しており、前述のデータベースには全国の図書館からレファレンスの記録が集められています。このデータベースで記録を公開することで、全国の司書や一般の方が似たようなことを調べる時の参考になる、やりがいのある仕事です。
私のいる担当では若手職員は私1人だけで、他は年の離れたベテランの方ばかりですが、皆さん優しく接してくださいます。わからないことは、相談すれば丁寧に教えてくれたり、解決策を一緒に考えてくれたりします。時には、通勤途中の道端にいた猫の話やおすすめのパン屋さんの話で盛り上がることもあるくらい、話しやすい方々です。また、担当は違いますが、同じ職場に若手職員がたくさんいるため、働きづらいと感じたことはありません。
時刻 | スケジュール |
8:20 8:30 8:35 8:45 10:00
10:15 11:20 11:30 12:30 13:30 16:45 17:00 17:20 |
出勤 始業・朝礼 担当内で連絡・報告事項等の確認 県内の市町村立図書館を巡回する車(協力車)に乗せる資料の準備 協力車到着 準備した資料を発送、当館宛ての資料を受け取る 協力車で届いた資料の仕分け メールチェック Webからレファレンスの依頼が来ていないかチェックする 昼食 レファレンス協同データベースで公開するレファレンス記録の編集作業 遅番の職員とカウンター業務を交代 書庫通用口の施錠、書類整理 退庁 |
埼玉県立図書館ではこれまで、レファレンス協同データベースで約9000件(累積)のレファレンス記録を公開しており、年間約300万件ものアクセス数を誇ります。このアクセス数を知った時、非常に多くの方々に役立てられているという嬉しさと、多くの方々から信頼され参考にされているという責任を感じました。年間200件以上の記録を公開するのは時間と労力のかかる仕事ですが、それだけの価値のある仕事だと思っています。
私は市立図書館で働いていた経験がありますが、前職では一般行政職として採用されており、図書館以外の部署(市役所の窓口など)にも異動の可能性がありました。司書資格を持つ職員であっても図書館に配属になるとは限らず、実際に図書館に配属されてから勉強して司書資格をとった同僚は、その次の年に異動になってしまいました。このような環境で働くうちに、司書としてレファレンスや選書など専門的なスキルをじっくり磨いていきたいと思い、転職を決意しました。転職先として埼玉県を選んだのは、司書を専門職として採用しているため職員のほとんどが司書で、私が望むスキルアップができると考えたからです。実際に埼玉県で働いてみて、目標になる先輩司書がたくさんいる職場で、前職では経験できなかった専門的な業務に携わり、日々たくさんのことを学んでいます。
現在は一つの担当しか経験していないため、今後は他の担当の業務も経験して、よりたくさんの知識・スキルを持った司書になりたいです。特に、レファレンスサービスは豊富な経験が活きる仕事なので、ベテランの司書の方々の指導を受けながら、レファレンススキルを伸ばしたいと考えています。
小学生の時から書道を習っており、今でも週1回仕事帰りに書道教室に通っています。上手く書けるように練習するのは大変ですが、「書く」という行為に集中することで、余計なことを考えず精神を落ち着けることができる時間になっています。近所のお寺で開催されるヨガ教室にも時々参加し、心と体をリラックスさせて、仕事の疲れを癒しています。
教養試験はコツコツ地道に勉強するのが近道だと思います。私は転職を決めてから半年ほどしか勉強していませんが、休みの日は6時間以上、仕事の日は帰宅後に2~3時間ほど毎日勉強しました。面接については、自己PRで自分のことだけを話すのではなく、仲間と一緒に成し遂げたことを話しました。特に、様々な意見を持つ仲間たちとどのように協力したかという部分を掘り下げておくと良いと思います。話すことが固まってくれば、後は練習あるのみです。想定外の質問を受けても、話慣れていれば黙ることなく返答できると思います。
埼玉県は司書としてスキルアップの望める働きやすい職場です。たくさんの司書仲間の中に、皆さんをお迎えできる日を楽しみにしています。