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掲載日:2025年2月21日

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総務県民生活委員会視察報告

調査日

令和6年11月18日(月曜日)~19日(火曜日)

調査先 

(1)コクヨ株式会社東京品川オフィス(東京都港区)

(2)水戸芸術館(茨城県水戸市)

(1)コクヨ株式会社東京品川オフィス

(働き方改革の推進について)

【調査目的】

■本県の課題

  • 人材確保や健康経営の視点、DX化によるオフィスの意義や県民サービスの変化等を踏まえた上で、職員の新しい働き方や執務環境の在り方を検討する必要がある。

■視察先の概要と特色

  • 同社では、自分らしい働き方・学び方・暮らし方のバランスが整っている状態を「LifeBasedWorking」と定義付け、活き活きと働き、学ぶ人が増えていく社会の実現を目指している。
  • また、ワークスタイルを提案する企業として、社員向けに多様な働き方を実践するとともに、一人一人が自らの可能性を高め、豊かなキャリアを形成できるよう環境を整備している。

【調査内容】

■聞き取り事項

  • 東京品川オフィスでは、職員の健康、多様な能力の発揮、コミュニケーションによるチーム力の向上等を実現するための取組として、業務に応じて社員自身が働く場所や時間を選択できるABW(ActivityBasedWorking)を導入している。
  • ABWを効果的に実践するための取組として、コワーキングスペースやカフェ、オンラインなど、自宅やオフィス以外でも多くの場所を働く場所として認めている。オフィスは、フロアごとにコンセプトを設定して整備しており、例えば遮音ブースなど高・集中環境が整備された「はかどる」フロアや、リラクゼーション環境が整備された「整う」フロアなどがある。
  • 社員は、仕事の内容や目的に合わせて自ら選んだ場所やフロアで働くことができ、作業効率の向上やストレス軽減につながっている。
  • さらに、週4~5日出社するオフィス中心タイプ、週2~3日出社するバランスタイプ、週1日程度出社する在宅中心タイプの3パターンの選択肢があるハイブリットワークを推進しており、社員は上司と相談の上、本人やチームにとって最適な働き方を選択できるようになっている。

■質疑応答

Q:フロアを機能別に分けることで社員がオフィスの中で自由に仕事をしているように見受けられるが、業務全体の統括や進行管理はどうしているのか。

A:社員に任せきりにするのではなく、伴走型マネジメントを実施しており、月に1度、1対1の面談を実施している。面談の場において、業務の進捗状況に加え、困りごとの相談を受けるなどして進行管理をしている。

Q:職場環境や働き方や関する意見・要望等を社員からどの様に吸い上げているのか。

A:重要度や満足度のアンケートを毎年実施しており、オフィスの改修やルールの変更により、社員が認識している課題や不満足を減らす取組をしている。また最近は、チームの状況についてもアンケートを取っており、上司と部下とで現状認識の乖離がないか、業務の進捗に遅れや問題はないかなどを確認し、チームの課題などを洗い出す取組をしている。

コクヨの職員と委員との集合写真

コクヨ株式会社東京品川オフィスにて

(2)水戸芸術館

(文化芸術の振興について)

【調査目的】

■本県の課題

  • 文化芸術をまちづくりや教育に結び付け、地域社会の活力創出につなげるとともに、多彩な文化芸術活動に参加しやすい環境を整備する必要がある。

■視察先の概要と特色

  • 水戸市芸術振興財団が管理・運営している水戸芸術館は、水戸市制100周年を記念する高さ100mの塔をシンボルとし、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの三つの専用空間を有する複合文化施設である。
  • 音楽・演劇・美術を身近に感じるための公演や展示、創作体験などの学びの場を提供しており、また地域にゆかりのある公演やアートを介したイベント等、地域と文化芸術とのつながりを構築している。

【調査内容】

■聞き取り事項

  • 同館では基本的に貸館事業を行っておらず、音楽・演劇・美術の各部門が、コンサートホール、劇場、現代美術ギャラリーの各専用空間を最大限に活用し、自主企画によるイベントを数多く制作・展開している。
  • 音楽部門では、三つの専属楽団や地域の音楽家による演奏会のほか、0歳から参加できる小型パイプオルガンの音楽会や地元の愛好家を対象とした合唱セミナー等、音楽を体験し学びを深めることができる多様な取組を実施している。
  • 演劇部門では、古今東西の名作やミュージカル、伝統芸能まで多彩な演目を上演するほか、小・中学生を対象にした、歌やダンス、演技をプロから学べるミュージカルスクールや各種ワークショップ等、演劇の魅力を身近に体験できる様々な教育プログラムを実施している。
  • 美術部門では、現代社会や美術の動向に応じた展覧会の企画・制作のほか、工作ワークショップとスポーツが融合した市民参加型イベント等、地域連携プロジェクトを実施している。

■質疑応答

Q:特に子供に対して、文化芸術に興味・関心を持ってもらうために、どのような取組をしているのか。

A:市内、周辺市町村の小・中学生をコンサートホールや市民体育館に招いて演奏会を実施している。コロナ禍では、学校訪問コンサートとして、室内管弦楽団が小・中学校を訪問して演奏会を行っていた。令和3年度からは、現代美術を通して子供たちの発想力を養うための取組として、作家を引き連れて学校訪問を行うアートプログラムを実施している。

Q:美術史の中で「近代美術」ではなく「現代美術」を取り扱う理由は何か。

A:近隣に茨城県近代美術館があることが理由の一つではあるが、文化芸術を創造し、支える人材を充実させるためには、現代を生きる芸術家の育成や支援が必要であると考えたためである。

お問い合わせ

議会事務局 議事課 委員会担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4922

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