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掲載日:2023年5月23日
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平成29年11月14日(火曜日)~15日(水曜日)
(1) 元気な遊びのひろば ペップキッズこおりやま(郡山市)
(2) 仙台市交通局(仙台市)
(地域振興の推進について)
ペップキッズこおりやまは、平成23年12月に開業した東北最大級の子供向けの屋内遊戯施設である。施設内には、水遊びもできる大型砂場や三輪車のサーキットなどの様々な遊具を備えている。
同施設の設置のきっかけは、東日本大震災による原発事故後、放射能への不安から屋外で遊べなくなった子供たちのことを思い、郡山市に本社を置く(株)ヨークベニマルが、市へ土地・建物を無償貸与し、さらに、遊具一式を寄贈したことである。また、運営は地元のNPO法人に委託されている。このような官民の協力により整備・運営される同施設が子供たちへ元気に遊ぶ場を提供することで、地域の活性化に寄与している。
今後の本県における地域振興施策の推進の参考とするため、同施設の取組を調査する。
元気な遊びのひろばペップキッズこおりやまは、子供たちの運動不足解消やストレスの発散、更には体力の増進を図る場として設置された、東北最大級の屋内遊戯施設である。
同施設の設置のきっかけは、東日本大震災による原発事故後、放射能への不安から、子供たちが屋外で遊ぶことができず大きなストレスを抱えるようになったことを受け、プロジェクトチームが立ち上げられ、子供たちへのケアについて検討が始まったことである。この後、郡山市に対し、同市に本社を置く(株)ヨークベニマルから土地・建物の無償貸与がされ、さらに、同社及び他企業等から遊具や事務機器等の寄贈を受け、同施設が設置されることとなった。また、運営は、認定NPO法人郡山ペップ子育てネットワークに委託されている。このような官民の協力により整備・運営される同施設が子供たちへ元気に遊ぶ場を提供することで、地域の活性化に寄与しているという。
同施設は「遊び、学び、育つ」をコンセプトとしており、館内は、「ペップアクティブ」、「ペップコミュニケーション」、「ペップキッチン」の3つのエリアに分かれている。ペップアクティブは、大型のエア遊具、三輪車遊びができるサーキットエリア、全力疾走可能な30mのランニングコース、約70平方メートルの大型砂場、乳幼児が楽しめるベビーゾーン等を有し、思いきり体を動かしながら、様々な遊びや学びを体感できる空間となっている。ペップコミュニケーションは、セミナースペースとなっており、科学教室や運動・造形ワークショップなど、親子で触れ合いながら体感できる各種イベントを定期的に開催している。これらの活動を通じて、子供たちの知的好奇心や感性を引き出し、豊かな精神性を育んでいる。また、臨床心理士による保護者向けの育児相談・セミナーを開催し、子育てへの不安へ寄り添うサポートを行っている。ペップキッチンは、食べることの大切さや調理することの喜びを、実際に料理をしながら楽しく学べるエリアである。五感を使って季節の野菜や果物を中心とした食材に親しむことができる調理体験により、子供たちの食への興味や関心を育んでいるという。
平成23年の開館後、同施設は地域の子育て世代にとって欠かせない存在となっており、毎年約30万人の入館者でにぎわい、現在の累計入館者数は約190万人となっている。また、各方面から多くの視察が訪れており、皇太子御夫妻や安倍首相も訪問し、館内の様子を見学されたとのことであった。
概要説明の後、館内の視察を行い、各種設備や遊具を調査した。
今回視察先を調査できたことは、本県における地域振興の推進のために大変参考となるものであった。
(交通体系の整備について)
仙台市交通局は、地下鉄及び路線バスの運営を行う、仙台市の地方公営企業である。
同局は、平成27年12月に、地下鉄の新線となる東西線を開業した。これにより、既に開業していた南北線と一体となって、市街地から東西南北に広がる同市の骨格交通体系が形成されている。車両には、小さな曲線を走行でき、登坂能力にも優れたリニアモーター方式を採用しており、従前の回転型モーター方式と比べて、トンネルや駅のダウンサイジング化を図ることができることから、建設費等の削減に寄与している。また、駅舎はバリアフリー設備の整備やユニバーサルデザインの導入を積極的に進めるなど、様々な工夫を凝らしている。
今後の本県における交通施策の参考とするため、同局の取組を調査する。
仙台市交通局は、地下鉄の新線となる東西線を平成27年12月に開業した。これは、今後迎える本格的な少子高齢化社会を見据え、東西方向に高次な都市機能を連携させ、既存の南北線と一体となって地域の骨格となる都市軸を形成するための重要プロジェクトとして推進されたものである。平成18年に本体土木工事に着工した後、平成23年の東日本大震災の発生により工事が中断したものの、関係者の尽力により工事を再開し、地域の念願である開業に至ったとのことであった。
同線の路線は、市南西部の八木山動物公園付近から東北大学のある青葉山を経由し、都市中心部を経て、流通系企業が集積する東部地区に至る約13.9kmである。
車両には、リニアモーター式を採用している。回転型モーター式を採用している南北線と比較し、トンネル断面積が3分の2程度と小さく、建設費の削減が可能なことに加え、曲線半径を小さくでき、登坂能力にも優れていることから、カーブが多く勾配が大きい東西線の路線特性に適合した運行システムとなっているという。
また、あらゆる利用者が安全・安心に利用できるような様々な設備が導入されている。車内には、停車駅等を分かりやすく示す液晶式の案内表示装置が全ての乗降口に設置されている。また、駅内には、線路への転落や車両との接触を未然に防ぐための安全対策として、可動式ホーム柵が設置されているほか、体の不自由な方や乳幼児を連れた方など、様々な方が利用できる、バリアフリーに対応した「ひろびろトイレ」が設置されている。
このほか、車両デザインについても特色を持たせている。車両前面に、仙台藩祖伊達政宗公の兜の前立をイメージした三日月をかたどったデザインを取り入れているほか、側面には、水の「青」、青葉の「緑」、街の活気や人の暖かさの「黄」や「オレンジ」をイメージカラーとした塗装がなされている。
概要説明の後、委員からは活発な質疑が行われた。「自動運転システムが導入されているのか。また、運転手は配置されているのか」との質問に対し、「ATOと呼ばれる、自動列車運転装置を導入しており、電子制御での自動運転を活用している。ただし、緊急時の対応等が必要であることも考慮し、運転手を配置している」との回答があった。その後、駅設備の視察を行った後、地下鉄に乗車し、国際センター駅の視察を行った。
今回視察先を調査できたことは、本県の交通施策を一層推進するために、大変参考となるものであった。
仙台市交通局にて
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