トップページ > 県政情報・統計 > 県政資料・県報 > 県政ニュース(報道発表資料) > 2023年度 > 2023年4月 > サクラの外来害虫クビアカの被害拡大続く 「クビアカツヤカミキリ発見大調査2022」結果発表
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発表日:2023年4月20日11時
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部局名:環境部
課所名:環境科学国際センター
担当名:生物多様性センター
担当者名:三輪、角田、岡本、嶋田
直通電話番号:0480-73-8361
Email:g7383318@pref.saitama.lg.jp
環境科学国際センターでは、サクラを枯らす外来害虫“クビアカツヤカミキリ”からサクラを守るため、「クビアカツヤカミキリ発見大調査」を平成30年度から実施しています。
この調査は、県内の公園や河川敷、学校などに植えられたサクラを中心に、県民の皆様からその被害や成虫の発生状況を報告していただき、実態を把握するものです。
このたび、令和4年度の調査結果がまとまり、被害の拡大が続いていることが明らかになりました。
被害拡大防止のため、県は引き続き被害実態を把握し、早期防除の取組を推進していきます。県民の皆様には、情報の提供についてより一層の御協力を改めてお願いします。
クビアカツヤカミキリの成虫が発生し、被害も多くなる6月から、県内の公園や河川敷、学校などに植えられたサクラを対象に、クビアカツヤカミキリの成虫(図1)の発生状況やフラス(木くずとフンが混ざったもの)(図2)の排出状況を、県民の皆様や市町村職員に調査していただき、結果を環境科学国際センターに御報告いただきました。なお、被害がないことについても御報告いただきました。
図1 クビアカツヤカミキリ(オス)
図2 フラス(褐色のカリントウ状で比較的硬い)
県内47市町村の1034か所から報告があり、そのうち、22市町村の598か所から被害発生(成虫のみの確認を含む)の報告がありました(表1)。
令和3年度と比較して、令和4年度の被害発生市町村数は18市町から22市町村に、被害発生箇所数は444か所から598か所に増加しました(表1)。令和4年度に新たに被害が発生した自治体は、長瀞町、滑川町、神川町、小川町及び東秩父村の4町1村でした。令和4年度の被害箇所数は令和3年度の約1.3倍に増加し、被害地域の拡大も調査を開始した平成30年度から依然として続いています(表1及び図3)。
今後は、被害発生地域での防除を継続するとともに、被害を未然に防止するためには、その周辺の被害未発生地域に飛翔して拡散する個体の防除対策が必要と考えられます。
表1 被害発生市町村と被害箇所数(平成30年度~令和4年度)
図3 県内のクビアカツヤカミキリによる被害地域の変遷
:色付きのメッシュは、被害(成虫のみの確認を含む)が発生した地点を含む3次メッシュ(1km×1km)
:赤のメッシュは令和4年度に被害が発生した地点を含む3次メッシュ
1) 地域連携による対策を進めるため、県、被害発生市町村及びその周辺市町で構成される連絡会議を開催し、情報共有や防除体制の強化を図ります。
2) 効果的な防除対策を進めるため、県民参加による「クビアカツヤカミキリ発見大調査」を継続し、市町村とともに、県内全域における被害状況の把握に努めます。
3) 対策技術の普及啓発を図るため、被害防止に関する研修会や出前講座を積極的に開催します。
4) 防除や被害木の伐採・処分を実施する市町村に対し、財政支援を行います。
<補助金制度に関する問い合わせ>
環境部みどり自然課 野生生物担当 電話 048-830-3143
下記URLの「クビアカツヤカミキリ情報」サイトにある「クビアカツヤカミキリ調査地点マップ」で、図3のような県内の被害発生地域や、被害発生及び被害未発生地点に関する情報が確認できます。
環境科学国際センターでは、クビアカツヤカミキリに関する基礎的な情報を、下記URLの「クビアカツヤカミキリ情報」サイトから発信しています。このサイトから、クビアカツヤカミキリの「資料用画像」や「被害防止の手引」も入手できます。
URL: https://www.pref.saitama.lg.jp/cess/center/kubiaka.html
図4 サクラの根元に堆積したフラス
図5 サクラの樹体から排出されるフラスと樹液