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掲載日:2024年12月19日
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加須保健所では、管内感染管理認定看護師(以下、CNIC)の協力を得て、感染症対策に取り組んでいます。今年度の高齢者施設向け研修会は、CNICの皆さんとの協働により、顔の見える関係づくりを目指して、集合型で実施しました。
研修会では、講義後にグループディスカッションを行い、CNICの皆さんに各グループのファリシテーターとして入っていただきました。
グループディスカッションではとても活発に意見交換がされ、施設の感染対策で困っている事だけでなく、コロナ流行期に苦労された話などグループ内で共有し、共感し合う姿も多くみられました。
アンケートでは「グループにCNICがいて、直接話が聞けてよかった。」「他施設の対応方法や工夫が聞けて参考になった」「戦っている仲間がいると思うだけで楽しかった。」等の前向きな感想が多く聞かれました。
今後も、このような研修会等を通して、関係機関のつながりを強化し、地域の感染症対策の向上を目指していきたいと思います。
加須保健所 保健予防推進担当(2024.12)
秩父地域の住民の皆様に健康情報を効果的に伝えるため、令和6 年8 月22 日(木曜日)20 時からちちぶエフエムのラジオ番組「人生いきいき いきあうラジオ」に保健師が出演し、急増する梅毒についてお知らせしました。この取り組みは、地域の健康を守るための一環として、今回は梅毒の予防と早期発見に焦点を当てて行いました。
番組の冒頭では、秩父保健所がどのような業務を行っているかについても触れました。秩父保健所では、感染症対策、健康づくり・難病支援、食品・環境衛生管理、看護師免許等の受付や医療機関の開設届出など多岐にわたる業務を行っていることをお伝えし、間違えることの多い市町の保健センターとの違いについても説明しました。
番組の中で、保健師が梅毒の症状や感染経路、予防方法について詳しく説明しました。梅毒は、初期症状が軽微であるため、気づかないうちに進行することが多い病気です。このため、検査の重要性を強調しました。保健所では、無料匿名で検査を受けることができることも周知しました。
さらに、症状が進行する前に適切な治療を受けることで、重篤な合併症を防ぐことができることも説明しました。治療が遅れると心臓や神経系に深刻な影響を及ぼす可能性がありますが、早期に治療を受けることでこれらのリスクを減少させることができます。
番組には、精神保健福祉士も一緒に出演し、こころの健康に関する相談や、身近な方を自死で亡くされた方に向けた自助グループの取り組みについて紹介しました。精神保健福祉士は、精神障害を持つ方々やその家族を支援する専門職であり、こころの不安やストレスに対する相談も受け付けています。
今後も、秩父地域の健康を守るために、様々な方法で情報発信を続けていきます。ぜひご注目ください。
秩父保健所 保健予防推進担当(2024.9)
本庄保健所では今まで管内の保健師を中心とした研修を企画・運営してきましたが、昨年度の管内保健師との会議において、「窓口業務に関わる職員のスキル向上のための研修会を開催して欲しい」との要望を頂きました。実際に管内の関係機関では、近年、メンタルヘルスに課題を抱える住民の相談に対応する機会が職種に関わらず増加している現状があります。そこで、今年度は保健師の他、窓口業務に従事する事務職や保育士など様々な職種からの参加者を募り、相談対応の基本に関する研修会を行いました。
講師は、埼玉県立精神保健福祉センターの精神保健福祉士にお願いしました。地域における相談の特徴と相談を受けるコツについて、実際の相談の流れをもとに学び、系統立てて客観的に分析し、支援の方針を考えていくことの重要性の理解が深まりました。
参加者からは、「自分自身の対応を振り返るきっかけとなったり、対応の工夫を知ることができ、すぐにでも日々の業務に活かせる」等の意見、また「産後うつについてもう少し聞きたい」等の要望がありました。
今回の研修会は、管内の新任職員の人材育成も兼ねているため、参加者の声を参考にし、今後も職種を問わず窓口業務に関わる職員を対象に、スキル向上につながる研修会を実施していくことで、管内全体の支援体制を強化していきたいと思います。
本庄保健所 保健予防推進担当 (2024.7)
東松山保健所では「神経難病患者家族の集い」を令和5年度から地域の医療機関と協働して実施しています。
前年度の結果から、今年度の交流会では同じ疾患・年代・介護度に応じたグループが作れるよう申込フォームを改善しました。また、講師との事前打合せでは、交流会スペースの区切り方など環境の工夫を話し合いました。
当日の講演会では「リハビリの早期導入とその効果」「支援者とのコミュニケーションの大切さ」を理学療法士・作業療法士・言語聴覚士から説明していただきました。実技の「レッツ棒体操」ではリハビリスタッフが見本を見せながら、参加者皆で体を動かすことができました。
交流会では疾患・年代・介護度を考慮したグループ構成にし、リハビリスタッフと保健所職員も各グループに入りました。また、パーティションを設置するなどの空間をより広く使う工夫をすることにより集中して話ができ、日常生活や趣味等共通の話題も出て、時間が足りなくなるくらい盛り上がっていました。
今回の講演会は新規参加者が多く「同じ疾患の方に出会い交流することができた」と終了後アンケートにも記載されていました。
東松山保健所 保健予防推進担当(難病担当)
朝霞保健所管内で、診断の遅れによる重症化事例が続いたことから、「喀痰塗抹陽性になる前の医療機関受診でどうして早く見つからなかったのだろう」、「ステロイド内服する前にIGRA検査をやっていたら重症化せずに済んだのではないか」、「重症化する前に受診行動が早く取られれば亡くならずに済んだのではないか」、と考えるようになりました。問題となる事例が数件続いたらこれは、地域の健康課題である!と予測をたて、数年分の結核登録患者の推移を分析したところ、結核登録患者数は減少していても喀痰塗抹陽性で勧告入院した割合は増加していることがわかりました。そこで、今こそ!重症化して見つかる前に!結核早期診断のため知識を深める研修会が必要だ!と感染症担当が一丸となって医療機関向けの研修会を企画しました。
研修会の内容は、1.保健師による管内の結核患者の状況について情報提供、2.結核専門医療機関医師の講義の2部構成としました。企画にあたっては、多くの医師・看護師・薬剤師・保健師に参加してもらいたいことと、地域の関係者とともにこの課題を一緒に考えたいという思いから、管内2か所の医師会にお声がけをし、共催が叶いました。
医師会から各会員に周知いただいたお陰で、研修会には74名の申込を頂き、ZOOM研修会に46名の参加、一部オンデマンド限定配信の視聴回数は100回と好調で終えることができました。
日頃の保健師活動から課題を見つけ、データ分析による可視化を図り、課題解決に向けた研修会を企画して事業化するという保健師ならではの醍醐味を感じられるものでした。関係者とともに地域にアプローチすることは地域の底上げにつながるとてもやりがいのあるものです。自分の気づきから、事業化ができる!担当メンバーや関係者等みんなと力を合わせて実施できた時の達成感は最高です!!
朝霞保健所 保健予防推進担当(感染症担当)(2024.3)
鴻巣保健所ではCOVID-19への対応を機に感染管理認定看護師(以下、「CNIC」)と連携し、管内の高齢者施設等へのクラスター発生時支援や感染症対策研修会を行ってきました。
まず、昨年度から、CNICの皆さんの協力の元、クラスター発生探知の当日や翌日にはCNICが単独で高齢者施設等を訪問し、早期に支援を行う体制を当所管内独自に構築してきました。CNICが単独で介入することにより機動力や順応性が高く、受援する施設側も少ない負担で専門職の支援を受けられる仕組みとなりました。これまでに17施設に介入していただきましたが、多くの施設でその後の流行波においてクラスター発生がなくなったり、発生しても規模が縮小するなどの効果を得られています。
また、令和5年度は企画の段階からCNICと協働して、高齢者入所施設及び在宅療養を支援する関係機関に向けた感染症対策研修会を開催しました。参加者からは「具体的な説明でわかりやすかった」「自施設の対応を振り返り、無駄な対応をしているとわかった」等の感想もよせられました。これらの研修動画は、当所ホームページに掲載し、参加できなかった施設や職員等でも広く視聴できる環境を整備しています。
これらの、CNICと協働した取り組みについては、令和5年11月に開催された日本公衆衛生学会でも報告させていただきました。
現在、鴻巣保健所では年に2回程度CNICの皆さんと集まり、情報共有や上記のような事業の検討を行いながら、協働した取り組みを実施しています。CNICの皆さんとの連携は非常に貴重なものだと日々実感しています。今後も感染対策の専門家であるCNICの皆さんとのつながりを大切にしながら、地域全体の感染症対策に取り組みたいと思います。
鴻巣保健所 保健予防推進担当 (2024.3)
難病には、医療従事者にも病名や症状が十分に知られていない病気もあることや、見た目では病気と分からない疾患も多く、周囲の理解を得ることが難しいなどの問題があります。
熊谷保健所では、難病への社会の理解促進のため、看護師や介護福祉士などの支援者を対象に難病患者当事者による講演会を開催しております。
令和5年度は、第1回は「筋ジストロフィー」、第2回は「ALS」をテーマに講演会を行いました。
第1回は、管内で就労している筋ジストロフィー患者2名を講師にお招きし、ZOOMを活用したオンライン形式で実施しました。参加者からは「障害があっても、あきらめないで挑戦する姿勢、お仕事に真摯に取り組む姿勢、そのためにできる努力を行っていることに感銘を受けました。」など意見がたくさん寄せられました。
第2回は高等看護学院において、将来看護師を目指す学生約80名を対象に日本ALS協会埼玉県支部の支部長(ALS患者)から講演をいただきました。
前段で保健所の難病担当保健師より、保健所の取組について発表させていただき、個々の難病の患者への支援だけでなく、難病にり患しても安心して生活できる地域づくりを関係機関と協働していることを伝えさせていただきました。
ALS患者からは、将来の看護師に向けて、「患者の話を聞いてくれる看護師」になってほしいと熱いメッセージを送られていました。
熊谷保健所 保健予防推進担当(2024.3)
少子高齢化、人口減少など、人々の健康を取り巻く環境の変化や生活スタイルの多様化に伴い、地域保健の役割はまますます高度化、複雑化し、保健師の専門的能力や調整能力、行政推進力等への期待も大きくなっています。
埼玉県では、保健所毎に、市町村と保健所の管理期の保健師が、地域の健康課題を踏まえた保健師の人材育成に取り組むことを目的に「県・市町村保健師連絡調整会議(地域別会議)」を開催しています。
熊谷保健所においても熊谷市・深谷市・寄居町の管理期の保健師が集まり、事業の進捗状況と併せて業務上の迷いや悩みを分かち合いながら、人材育成の現状や課題を共有し、同じ地域の保健師が所属や立場を超えて育ち合っていくための取組について話し合っています。
~*~*市町の保健師として*~*~
災害時に保健所管内の保健師が連携するには、平時から保健所と市町の保健師が気兼ねなく連絡を取り合える関係を作っておくことが大切です。県・市町村保健師連絡調整会議(地域別会議)は、そのように健康危機に備える目的もあるのではないかと思います。
また、それぞれの市町や保健所がどのようなことをしているのかを、お互いが理解し、連携し、支え合うことは、地域を支える自分たちをお互いが育て合っていることなのかもしれません。
保健所からはいつも国や県の保健師に関する新しい情報をいただいて助かっています。リーダー的存在の保健所には、とても期待をしています。
(熊谷保健センター 主幹兼指導係長 榊 真理子さん)
熊谷保健所・熊谷市・深谷市・寄居町 管理期保健師(2024.3)
草加保健所では、令和5年度、指定難病及び小児慢性疾病を持つ患者様、ご家族への家庭訪問や面接などの個別支援に重点をおき保健活動を行いました。
「今、何に困っていて、どのようなことを希望されているのか」という生の声をお聴きし、真のニーズを把握することで、本当に必要とされている支援が見えてくるということを改めて実感しています。
個別支援をすすめていく中で、「同じ病気を持つ方から体験談を聞きたい」「他の方々がこの地域でどのように療養しているのかを知りたい」というニーズがあることを把握し、コロナ禍で中止をしていた「草加保健所管内ALS患者と家族のつどい」を再開しました。
在宅療養中の患者様とご家族に、これまでのご経験についてお話いただいたり、参加者同士が自由に情報交換できる場を設定することで、療養生活における疑問や問題を解決する一助を担うことができたのではないかと思います。
また、会場参加とオンライン参加を併用したハイブリット開催にすることで、遠方の方や外出が難しい方も参加しやすいような環境づくりに努めました。
これからも個別支援での関わりを大切にし、個々のニーズをしっかりと把握した上で、保健活動が展開できるよう心がけていきたいと思います。
草加保健所 保健予防推進担当 主任 岩上 昌代 さん(2024.3)
健康長寿課では、平成29年度から健康づくりのためにウォーキングを推進する「コバトン健康マイレージ事業」を行っています。
令和4年度は、事業周知のために、県内のウォーキングイベントや企業とのコラボイベント等でアプリ登録会を行いました。日々の業務では県民の方と直接関わる機会が少ないため、直接ご意見をいただけることでやりがいを感じられる機会であると共に、改めて利用者である県民目線の立場で考えられる貴重な機会となりました。
令和5年度は、令和4年度に行った本事業の効果検証結果を踏まえて、事業改善のためにスマートフォンアプリをリニューアルした「コバトンALKOOマイレージ」事業の開始に向けて、アプリ開発業務に携わりました。市町村へ新事業に関する情報提供及び意見交換の場を月に1度設け、多くの意見を取り入れながらよりよいアプリとなるよう努めています。本事業の終了と新事業の開始を同時並行で対応するというとても難易度の高い業務ではありますが、担当内で情報共有しながら取り組みました。
ウォーキングによる健康づくりを推進する事業に携わることで、通常業務の中で県民と直接的な関わりはなくとも、間接的に健康増進のためにアプローチできることを学びました。
働き盛り世代や健康に関心が無い方々にも手軽に取り入れられるウォーキングを推進する当課の事業が、健康づくりのきっかけとなると嬉しいです。
県民が健康づくりを行いやすい環境を整えるとともに、当課の事業を多くの方に知っていただけるよう業務に携わっていきたいと思います。
健康長寿課 技師 井上里紗さん(2024.2)
川口市は、外国籍の住民が非常に多く、市の全人口の6.7%を占めていることが大きな特徴です。結核においても、外国籍のケースへの対策や教育は川口市にとっての最重要課題となっており、保健所設置当初より、監理団体や日本語学校の状況把握、情報共有を積極的に進めてきた経緯があります。
令和4年度はコロナが落ち着いたこともあり、日本語学校1校の協力を得て、教員と生徒を対象とした、より効果的な健康教育にチャレンジしました。オリジナル漫画を作成し、1ページずつスクリーンに上映して朗読をしたり、効果音を流すなどの工夫を重ねた結果、生徒たちは最後までスマホ等をいじることなく、興味を持って聞いてくれました。
感染症係内で知恵や意見を出し合い、最大限の教育効果をあげるべく妥協せずに追及できたことは、非常に貴重な経験でした。重ねてこの取り組みは、第82回 日本公衆衛生学会の示説発表として報告させていただき、たくさんの方に興味を持っていただきました。発表に向けて、改めて振り返りや分析をしたことも、自分自身の大きな成長につながる一助となったと感じています。
配属された当初は、「自分に派遣の仕事が務まるかな」と緊張や不安もありましたが、コミュニケーションがとりやすく、風通しのよい雰囲気、やってみたいことを積極的に発言し、企画・実行できる環境、そして何よりも温かい上司やメンバーに支えられ、たくさんの学びを得ることができました。
市派遣で学んだことを、県に戻ってからの業務にも還元していきたいです!
保健医療政策課付中核市派遣(川口市保健所) 主任 伊藤愛さん(2024.1)
熊谷保健所広域調整担当では、令和2年度から東都大学から災害看護学での講師依頼を受け、「災害時の保健師活動」について2コマの講義を行っています。
私自身は災害派遣の経験はありませんが、先輩保健師が活動されてきた経験や、普段、広域調整担当として担当している業務についてお話ししています。今年度は演習を取り入れ、学生の皆さんに看護職としてできる災害時の避難者支援を考えてもらいました。皆さん積極的に参加してくださり、私も新たな発見がありました。
学生さんの前で講義をするというのはとても緊張しますが、経験してきた保健師活動を紹介できる貴重な機会をいただけて感謝しています。私自身も講義資料の作成や実際の講義を通して、日々の業務の振り返りをすることができました。
保健師にとって災害時の保健活動は重要な役割であり、日々の保健師活動が活きる場面だと思います。引き続き、日々の保健師活動を大切にしていきたいです。
熊谷保健所 広域調整担当 技師 蘭 美菜子 さん(2023.12)
保健所の感染症業務は新型コロナウィルス感染症以外に、結核対策やHIV(ヒト免疫不全ウイルス)を含む性感染症対策も重要な業務として位置付けられています。
特にHIV検査は無料匿名での受付となるため、検査の説明と共に、受検者が持つ感染不安への相談も限られた時間と面接回数で支援することになります。感染していないことが分かっても、今後の予防行動に繋げていくことが大切です。幸手保健所では令和5年8月からHIV検査受検者に対して名刺サイズのQRコード付き資料を配布しています。この資料は相談に当たった若手保健師が中心となって作成し、受検者が気兼ねなく自分で調べたい時に正しい知識や感染予防策にアクセスできることを目指して工夫しました。
また、12月1日世界エイズデーにあわせ、HIV検査の普及啓発用ポスターを管内公共交通機関へ配布し、掲示協力を依頼しています。
日々の業務を通して、県民の『健康リテラシー』向上につながる取り組みをコツコツと続けています。
検査では冊子を持ち帰りたくないという方も多いため、持ち帰りやすい資料を考えて作成しました。名刺サイズに掲載できる情報には限りがあるため、詳しい情報を調べる際に役立つページのURLとQRコードをつけました。この資料を配布することで、受検者が問診時には聞けなかった内容等も、気になったタイミングで調べることができると考えています。
幸手保健所 保健予防推進担当 技師 上野明日香さん(2023.12)
県職員が団体の会議や学校の授業などに伺い県政についてわかりやすく説明をする県政出前講座があります。
今回、南部保健所では、クラーク記念国際高等学校の医療福祉系に興味のある生徒さん対象に「保健師の仕事」について出前講座を行いました。
内容は、「感染症の予防」を中心に講義(クイズによる講義)や手洗いチェッカーを使用した演習によるものでした。クイズは若い世代に知ってほしい性感染症の内容を盛り込み、演習は実体験を通して手洗いの大切さを学ぶために導入しました。(盛り上がりました!)
併せてこの機会に世界エイズデーの普及啓発や健康面での相談窓口を案内させていただきました。
南部保健所 保健予防推進担当(2023.12)
県立高校からの依頼を受けて、高校生を対象に保健師の仕事について講演会を実施しました。当日は保健師の仕事をはじめとして、様々な仕事について高校生に考えてもらいました。講師として登壇した保健師は、講演をデザインし自ら実践するという貴重な経験を積むことができました。
高校生に保健師の仕事を紹介するにあたり、保健師の仕事に必ずしも関心が高くはない生徒さんが主体的に講演会に参加するために必要な工夫は何かを考えました。具体的には保健師の仕事紹介に留まらず、職業選択について幅広く考えてもらうきっかけとしてクイズ形式での「なりたい職業ランキング」の紹介や、厚生労働省が提供している職業情報提供サイトの使い方演習を実施しました。
保健師として健康教育を実施する際の手法を存分に発揮し、高校生が自分の未来を考えることをエンパワメントしたい。講演内容の企画段階ではそんな思いを胸に、担当内で保健師の仕事の魅力と参加者にどうなってほしいかを話し合いました。
講演終了後には先生から、「高校生の知っている世界は狭いので世界を広げるきっかけとなり、保健師という仕事を知る良い機会だった」とコメントをいただけました。講演会を通じて自分たちも保健師の仕事について改めて理解を深めることができ、また、高校生に向けてメッセージを伝えるという貴重な経験ができました。
幸手保健所 保健予防推進担当 主任 堂野真澄さん、技師 藤巻香純さん(2023.11)
秩父保健所では、食育推進事業の一環として管内の食生活改善推進員リーダー等を対象に研修会を経年的に実施しています。
今年度は「アフターコロナにおける健康づくり」と題して、野菜ソムリエプロから野菜の魅力を伝えてもらうとともに、閉じこもり予防やフレイル予防について理解を深めていただくきっかけとなるよう、花王グループカスタマーマーケティング株式会社の協力をいただき、シニアメイク講座を行いました。
参加者は和気あいあいとした雰囲気の中、野菜ソムリエプロのクイズに積極的にご発言いただき、また、年齢に合わせたメイクのポイントに熱心に耳を傾けていました。
食生活改善推進員に健康づくりを実践していただき、地域で活動を行う中でさらに健康づくりの輪を広めていただけることを期待しています。
健康づくり関連の事業は主に管理栄養士が担当していますが、地域の特性を生かして地域づくりを進めていくことを得意とする保健師と連携して取り組むことで、より効果的な事業が展開できると考えています。
お互いの専門性を生かして、協力しながらチームで、よりよい地域づくりを目指したいと思います。
秩父保健所 保健予防推進担当 担当課長 町田紀恵 さん(2023.10)
熊谷保健所では、今年度教育局と連携し神経難病患者さんの療養生活支援事業を行っています。具体的には神経難病患者さんが使用する意思伝達装置(コミュニケーションツール)を動かすためのスイッチの調整を県立大宮工業高校の生徒さんと行っています。
今後すぐに使用できるスイッチの調整・開発は難しいところですが、患者さんにとっては家族や支援者以外に自分のことを気にかけ、考えてくれる存在があることが療養のモチベーションに繋がっているようです。
部局を超えた連携は私にとってハードルが高く、今回の事業も実現できるか不安に思うことも多くありましたが、現在の職場の上司や過去にお世話になり、今は別の所属の保健師の先輩にも助言をいただきながら調整を進めることができました。
なお、この取り組みは第82回日本公衆衛生学会総会で発表しました。指定難病の制度変更など今年は色々と動きのある年でしたが、担当内で協力しながら楽しく仕事をしています。
熊谷保健所 保健予防推進担当 主任 大竹佳 さん(2023.9)