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掲載日:2024年3月4日
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河川水質は大きく改善されたものの、なかなか実感しにくいという声もあります。分かりやすいのは生息生物の情報ですが、生物多様性保全・改善のための情報も含めて不足しているのが現状です。水環境課及び環境科学国際センターでは、県民に川への関心を持っていただき、埼玉の豊かな川を育むため、2018年から県内河川において魚類の環境DNA調査を実施しています。
糞や代謝物等を通じて生物から放出されて環境中に漂う遺伝子(環境DNA)を分析することで、そこに生息する生物の種類や調査対象生物の在不在が分かる技術で、河川などで1リットル程度の水をくみ、中に含まれているDNAを分析します。環境DNA分析では、ある生物群(例えば魚類相)の分布状況、特定の種(例えばアユ)の分布・生息密度、といったことを調べることができます。ただし、排水等に含まれる食物由来のDNAも検出するなど、DNAが検出されても生息していない場合があるため、結果の精査が必要です。
河川常時監視地点63か所で、魚類環境DNA調査を2018年から実施中です。これまでに69種(排水など由来とみられる純海水魚を除く)の魚類DNAが検出されており、地点ごとのDNA検出魚種データを基に、DNA検出状況マップを作成しました。
捕まえなくていい水生生物調査法があるって本当ですか?(環境科学国際センターニュースレター ココが知りたい埼玉の環境 (第56回))
埼玉県川のおさかな環境DNAマップ(地図で見る埼玉の環境 Atlas Eco Saitamaコンテンツ)
今後は、調査の継続に加え、環境DNA調査手法の河川愛護団体のフィールド調査での活用など、地域の皆さまと協働・情報発信していきます。
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