令和2年度の実績は下記のとおりです。
日時
令和2年10月27日(火曜日)17時10分~18時30分
場所
東松山市内
内容
- 困窮世帯の子ども達への学習支援活動(アスポート事業)について、課題や今後の展開等に関する意見交換、学習支援教室の視察
参加者からの意見
- 学習指導員の立場として、子ども達が継続して学習教室に参加するよう、毎回声をかける、来て良かったと思える場所にしようと常に心掛けている。
- 県全体で、1000人以上の子どもが学習支援教室にきているが、うち5割は小学校3年生レベルの算数が身についていなかった。小学3年生の算数の授業から、桁数の多い計算や分数が始まり、学力に差が出てくる。学力の差を生じさせないためには、小学校3年生くらいからの早期支援が大切と感じる。
- 私自身、学習支援教室に来ていたが、苦手だった勉強が理解できるようになると、学校へ行くことが楽しくなった。学習支援教室がなかったら高校受験は難しかったと思う。今は大学生ボランティアとして勉強を教える側になったが、今の子ども達にも同じようなことをさせてあげたいと思っている。
- 学校へ行くための条件は、宿題をやっている、身だしなみが整っている、朝食をとっている、親がいってらっしゃいと送り出してくれる、当たり前のことだけれども、貧困世帯では当たり前のことができない。
学校は平等性で同じような対応をする場だけれども、その舞台に乗れない世帯の子ども達が現実にいるのをどうやって支援するかである。アスポートでは、家庭に出向いて、その家庭の状況に合わせた支援をやっている。
- 新型コロナウイルス感染症の影響が拡大する中、学校は休校になったが、そのような状況の中で勉強したいと思っている子どもが増えたと肌で感じた。
- 地域で子どもを育てることはグローバルになっている。ジュニア・アスポート、子ども食堂、大学の協力、来年2月には民間企業が社員食堂を週1回ジュニアへ提供してくれる予定である。実感として、地域ぐるみで困った人を助ける取組が立ち上がっている途上ではないか思う。
- 貧困世帯の子どものことを共感的に見てくれる大人が増え、どんな形でもいいので支援の輪が広がっていくことが理想である。
- その子の家庭環境を理解してくれる先生が一人増えるだけで、その子の世界は変わる。学校との連携が必要であると思う。
知事から一言
- ご家庭で問題のあったお子さんは、大人になってからも悩んでいる場合がある。どこかに居場所が必要であると感じている。
- この事業にもっと多くの大人が関わってもらえるよう、県としても広報活動を工夫して行いたい。
ページの先頭へ戻る
日時
令和2年12月22日(火曜日)14時00分~15時30分
場所
埼玉県立小川高校
内容
- 学校と地域が連携・協働し、教育の魅力化を推進していくことで、地方創生にもつなげる「おがわ学」に取り組む方々と意見交換
参加者からの意見
- 渋沢栄一の大河ドラマの次は、鎌倉殿13人と決まっている。比企一族の仙覚律師もその一族の一人であり、令和になって小川町が注目されるようになってきた。
- 紙をすく技術は持てるようになったが、PRは難しい面がある。私たちは技術は守り伝える役目を担いながら、先ほどの高校生のプレゼンにあったPRを一緒になってやっていくと、小川町も素晴らしい未来が訪れるような気がする。
- ネット上のオンラインサロンに和紙の好きな人を集めて、地域でオンラインによりコミュニティを作っていきたい。
- 和紙についてアクションプランを考えている。新しい和紙の機能の開発にSDGsを絡めて、今ある既存の伝統的な素材を広めるのもよいのであるが、リサイクル可能なものであったり、環境に優しいものを含めて新しい和紙を作り、海外の人と一緒にやるのも面白いと思っている。
- 2006年に有機農業推進法ができてから行政のバックアップがあり、東京からも近く、環境も素晴らしいところなので、有機農業をやる場所として小川町は魅力的だと思う。
- 授業の振り返りで子ども達の話を聞くと、自分ごととして環境のことを考えてくれたり、オオムラサキはきれいだなで終わりではなく、僕が大人になったら守りたい、との言葉が出てきた。そういう点が「おがわ学」の良い点だと考えている。
- 「おがわ学」の特徴としては、単に児童生徒のものではなくて、その取組を通して関係する大人たちの小川町に対する再発見、再認識といった気づきの場になることも重要な要素と考えている。
- 自分が都内へ進学したとしても、それを持ち帰って行動を起こすとしたら小川町かなと思う。
知事から一言
- 皆さんから和紙の話、紙すきの話があったが、和紙の手触りや美しさは他にはなかなかなく、和紙が持っている可能性はものすごく大きいと感じた。
- 「おがわ学」というものが、狭義の学問、単に知ってみたいというだけでなく、横の繋がりということで皆さんが関心のあるフィールドを広げるとともに、将来が開けてくるといった未来を拓く窓口にしてもらっているのは、正直すごいなと思った。
ページの先頭へ戻る