ページ番号:260173
掲載日:2024年11月11日
ここから本文です。
訪問日
令和6年7月29日(月曜日)
訪問地域
利根地域(久喜市、杉戸町、幸手市)
訪問先
東武日光線南栗橋駅に近接した本地区では、行政×鉄道×ハウスメーカー×商業×大学の産官学連携により、環境配慮型・次世代型のスマートタウンの整備を進めています。
本プロジェクトでは、連携5者がそれぞれの強みを生かし、戸建街区、商業街区、生活利便街区等からなる新たなまちづくりを進めていくことにより、地域住民の豊かな暮らしの実現を目指しています。
このように、本プロジェクトに参画する5者が、産官学の垣根を超えて積極的にノウハウを共有し、まちづくりを進めていったことが評価され、2023年度グッドデザイン賞を受賞しました。
訪問先では、スマートタウンを視察し、連携5者との意見交換を行いました。
次世代モビリティに試乗し、説明を受ける
とても素敵な街並みで、コーディネートされたまちづくりが進められていることが特長だというお話を伺いました。
市の条例、あるいはそのまちのルールとして、街並みの統一感を出すための仕組みがあるのでしょうか。
戸建街区のデザインは、トヨタホームさんに取り組んでいただきました。電柱の地中化などもトヨタホームさんからご提案いただいたものですが、こうした良好な住環境の整備は市の地区計画でも定めており、住みよいまちづくりを進めています。
全棟建売住宅になっておりますので、建物の色合いや、庭の木、置いてある石、門柱といった外構も、全部私どもで計画をして、庭もついた状態で販売しています。また、住まれた後に、何十年か経っても綺麗なままでいられるよう、統一した街並みを維持していくことで、資産価値がきっちり担保できるということをお伝えした上で販売をしています。
先ほど東武鉄道さんから、以前400戸住宅を供給していたというお話がありました。これからエリア全体のコーディネートにつなげていくに当たり、前のところと雰囲気は違うと思うのですがどうでしょうか。
弊社では、平成元年頃から南栗橋駅周辺エリアでの住宅供給を開始しましたが、本エリアの特徴である区画整理地内の整備された区画を生かして開発を進めてまいりました。今回の開発に当たっては、関係者の力を結集した面開発と先進の技術を用いたまちづくりを推進しており、弊社におきましては一部の特急列車の停車や駅のリニューアルを実施するなど、まちの雰囲気は大きく変わってきていると感じています。
先ほど、イオンさんと早稲田大学さんから、自動配送やモビリティについての話がありましたが、将来的にはどのような構想があるのでしょうか。
まず、地区内の公道に、自動運転の車両を走行させるには、国が検討しているルールに則り進める必要があるため、走行実験に当たり県警とも協議を行っています。将来的には、商業施設に近接しているという利点を生かしながら、住んでいる方々向けの独自のサービスを作っていこうと考えています。そのためには、実証を積み上げていくというステップが必要と捉えています。
一方で、今日乗っていただいたモビリティに関しては、現行のルールの中で走らせることができます。例えば、イオンさんやこの街区に加え、南栗橋駅への移動手段としてのシェアリングも視野に入れています。我々は研究機関ですが、研究開発を進めつつビジネスモデルを作っていくフェーズに移行するタイミングであると考えています。
大規模なSC(ショッピングセンター)も重要ですが、日常使いのSCをいくつか作っていくことで、利便性の高まりを相互で持ち合えると、かなりプラスになります。1つで100億を目指すのではなくて、10億を10個作るようなイメージの方が今後必要になってくると思います。
先ほど市長からお話があったように、「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」というもので、補助金を用意しております。
なるべく制限をかけずに行っている事業ですので、コンパクト、スマート、レジリエントの3つを兼ね備えているという点で、是非お使いいただきたいと思っています。
総合研究所は、TOPPANグループの新たな製品開発や次世代の技術確立に向けた研究の中核を担っています。
水素製造などに用いる電極部材、自律走行ロボットなどに用いる次世代3次元センサ、アルツハイマーの早期診断技術など、多岐にわたる研究に取組んでいます。
さらに、大阪大学と共同開発した3次元細胞培養技術では、抗がん剤評価及び培養肉の食品化への展開を目指しています。
訪問先では、研究所内を視察しました。
訪問先の原口所長に記念品の「コバトン」を贈呈する
私から1点お願いですが、埼玉県はサーキュラーエコノミーに力を入れており、去年の5月にサーキュラーエコノミー推進センターを作らせていただきました。
例えば、大手の方々がサーキュラーエコノミーを意識した工業デザインを作るときに、中小企業の方々の技術と大手の方々のニーズを合わせることで、社会全体、経済全体での循環を目指していくというものです。
日本に3ヶ所ありまして、他の3ヶ所は環境分野がやっているのですが、埼玉県だけは産業労働部がやっています。
御社との間でタイアップを図れれば、御社が提供した技術と、他分野のニーズをマッチングすることが出来ますので、是非使っていただきたいと思います。
昨年の5月からマッチング機能が16件成約していますので、是非お願いさせていただきます。
大規模ほ場(約100ha)において、自動操舵装置搭載の大型トラクターなどの活用により、米作りの労働生産性の向上を実現しています。
午前8時から午後5時までの就労時間を基本とするなど、農業の働き方改革を実現しています。
農地の集約化や後継者育成などにも力を入れ、地域農業の発展にも貢献しています。
訪問先では、農場を視察し、代表や社員の方々と意見交換を行いました。
大型トラクタに試乗し、説明を受ける
ほ場管理について、貴社の特徴は農機が大きく、ほ場が分散しています。その結果、小さな機械を分散させる形ではなく、大きな機械を複数の従業員にどう配置し、無駄なく効率的に使うかという工夫が必要だったと思いますが、いかがですか。
ほ場を無駄なく効率的に使うため、1つのほ場を大きくする作業を、ずっとやっています。10センチ以内の高低差のところは、なるべく畦畔を取り、レーザーレベラーをかけて平らにしていくという企業努力を、ずっと自社でやってきました。
ほ場によって米の品種も異なるのですか。
ここはコシヒカリ、ここは彩のきずな等と品種を変えています。土地にあった作柄もあり、全部を彩のきずななどにするのは、なかなかできない状況ですが、なるべく無駄がないようにしています。大きな機械をもっと生かすためには、1つのほ場を大きくしていかないと、100%生かしきれないというのもあります。
雇っている側のメリット、入った側のメリットをどう考えていらっしゃいますか。
我々の仕事は、とにかく設備と機械、人と人とのつながりですので、ゼロから始めることは現時点ではまず不可能です。例えば、自宅で耕作をやっている社員には、シェアリングできる機械はなるべく提供して、仕事と自宅両方を一緒にできる形を保てるようにしています。
自分の場合はやはり福利厚生が一番だと思っています。通常、研修期間が過ぎると、独立できる見通しがなくても外に出されてしまいます。研修のうちに実家の土台ができなければ、不完全なまま、中途半端な状態で農業を始めることになり、経営が上手くいかないということがあります。弊社のように社員として雇用してもらえれば、長年仕事ができるというメリットがあります。
農地を集約するときに、集約をする側が、そこの農地は嫌だとか、あるいは土から作らなくてはいけないとか、いろいろ意見が出て課題が多いと思います。そういった難しい課題を克服して、引き受けるというのは、リスクもあると思うのですが、いかがでしょうか。
弊社には、相手側から米を作ってくれと依頼が入るのが9割ですね。最近は、ほ場を買ってくれというのが増えてきて、自分の農地も大分増えてきました。
自分の経営が終わりになったときに断るべきと思っていますので、受けられるものは受けています。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください