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掲載日:2023年11月21日
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訪問日
令和4年11月21日(月曜日)
訪問地域
南部地域(蕨市、戸田市)
訪問先
「捨てないアパレル」を掲げ、SDGsに果敢に取り組む企業です。昭和58年に婦人服縫製工場として創業しました。
分業化が進むアパレル業界の中、デザイン・パターン制作・縫製・販売の一貫体制を採用している数少ない会社です。
着物、毛皮、洋服のリメイク事業に注力し「捨てないアパレル」を目指すとともに、蕨の伝統織物「双子織」を生かした商品開発に地元商工会議所とともに取り組んでいます。
また、小学生の社会科見学を受入れや中学、高校での講演を通じて、SDGsの普及に貢献しています。
知事は、訪問先で店舗を視察し、代表者や社員の方々と意見交換を行いました。
縫製作業について説明を受ける
オンリーワンの製品を、パターンから縫製までお客様の要望を丁寧に聞きながら作っておられますが、その割に値段が安いですね。どのような工夫をされているのでしょうか。
体型ごとに何通りかのパターンを共有することで、お客様がお買い求めやすい金額にする努力をしています。こんなに安くて大丈夫なのかとのお声をいただけるほどです。
お仕事を拝見していたら機械化されているところもあるけれど、労働集約的なところもあるようです。
そうすると一年中、毎日同じ量だけ仕事があれば良いですけど、そのあたりを平準化していく努力や工夫はどうされていますか。
知事がおっしゃったことは肌身に感じており、作業の平準化に向けてもうちょっとシステマティックにできないかということを日々考えて努力しているところです。
毛皮のリメイクの話を聞かせていただいて感じたのですが、動物愛護の観点から毛皮は着られないという考え方がある一方で、昔作った毛皮を無為に破棄しない、地球や生物を守るという発想で、例えば「ファーリニューアブル」というものを逆にブランド化できるのではないかと感じました。
SDGsのマークのように、「ファーリニューアブル」のマークを付けることで、その理念を持って製品作りをしているということが表現できますね。
とても良いアイディアですので早速実行に移したいです。
「わらびりんご」は市内農家の故吉澤正一氏の20年に及ぶ研究・開発により昭和56年に新種登録された極早生種のりんごです。
市制50周年(平成21年)を機に地域住民の有志により「わらびりんごの会」が結成され、わらびりんごの保全・普及活動を開始しました。
地元農家で構成する「わらびりんご生産管理団体」と市との協働によりサイダーやシャーベットなどの商品化にも取り組んでいます。
知事は、蕨で生まれた「わらびりんご」をまちの宝として広めていこうと取り組む市民や農家の方と意見交換をしました。
参加者の皆さんと
わらびりんごの苗木を皆さんにお分けしているということですが、蕨は農地が少ないと思いますがどういうところで栽培されていますか。
生産管理団体では、樹木をY字化させないような接ぎ木に取り組んでいます。蕨市は敷地が小さいので直立の方向に育てる形にして、究極的には1メートル間隔で収穫できるようになればと考えています。
それはコンパクトな蕨らしいやり方ですばらしいですね。
わらびりんごの木は一般の家庭に広がっているのですか。
最近3年間はコロナの関係で中止していますが、10年間、接ぎ木による苗木の配布を行っています。
希望者100人に接ぎ木の育て方の講習会をやらせていただいているのでかなり広まっています。
小学生の間でわらびりんごの知名度が広まっているそうですね。
学校にも相当数のわらびりんごの木が植えられていて、実際に収穫もできていますし、調理をして学校給食でも出してもらっています。
自分が手入れしたものが給食に出てくるというのは、子供たちにとっては誇りですね。
農産加工品の米粉、きな粉は業界トップのシェアを誇る会社です。業務用から家庭用まで幅広い商品をラインナップしており、中でも「米粉パウダー」「パンケーキミックス」「からあげ粉」などの米粉商品はグルテンフリーを求める消費者から注目されています。
他にも、手間いらずで誰でも簡単にぬか漬けをつくれる「発酵ぬかどこ」を商品化しています(埼玉県産業技術総合センターとの連携による特許技術で開発しました)。
また、米を製粉する際に出る大量の洗米水(とぎ汁)を捨てずに加工し、栄養価の高い液体飼料として資源を有効活用しています。
知事は訪問先では施設を視察し、社長や社員の方々と意見交換を行いました。
製品について説明を受ける
試食をさせていただきましたが、非常においしいふれあい訪問となりました。
また、米粉の原料として県産米「彩のかがやき」を使用していただき、ありがとうございます。小麦などの原材料価格が上がっていて、米粉の注目度は上がっています。米粉の普及の感触はいかがですか。
小麦の代替えとして米粉の需要が増えています。我々は代替えではなく、米粉の特徴を出していきたいと考えています。
米粉はユーザーがどのように使うのかが分かりません。身近なところに米粉製品があれば浸透すると考えています。キャンペーンでパン屋さんに米粉を提供したところ、積極的に使われました。
米粉を欲しいという顧客は多いですか。どのようなところからの引き合いが強いですか。
小麦粉の高騰もあって、これだけ話題になり、数年前よりは増えているという印象があります。
引き合いはベーカリーからあります。また、和菓子でもどら焼きなどで米粉を使用する提案を受けています。
米粉のほかに注目されているものはありますか。
大豆粉があります。きな粉と違い焙煎をせず、生のまま粉にしており、小麦粉と混ぜることができます。米粉と同様に生地としてパンや麺に使用することができます。糖質が低く、低カロリー商品に使えます。また、タンパク質を栄養素として取り入れられます。
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