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掲載日:2023年9月1日
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知事
本日付けで、第62代埼玉県知事に就任いたしました。734万の県民の皆様の信頼と負託に応えるために、全力で県政に取り組んでまいる所存でありますので、改めてよろしくお願い申し上げます。さて、前任期におきましては、数多くの皆様にお支えいただきました。特に、新型コロナウイルス感染症という未曾有(みぞう)の危機に関しましては、医療関係者、エッセンシャルワーカーの皆さん、事業者の皆さん、そして多くの県民の皆様に多大なる御協力を頂き、そのおかげをもって何とか5類への移行を迎えることができました。改めて、この場をお借り申し上げ、心から感謝を申し上げたいと思います。さて本日、知事として2期目のスタートに当たり、私が政策集において取りまとめを行い選挙で訴えた、これからの4年に向けた主要な政策についてお話し申し上げたいと思います。まずは、埼玉県が直面する2つの歴史的な課題についてお話いたします。1つ目は、人類が経験したことがない人口減少・超少子高齢社会が埼玉県において到来するということであります。大正9年の国勢調査開始以来、全国で唯一人口が減少したことがなかったのが埼玉県でありますが、昨年4月に総務省が発表した令和3年10月1日時点での人口統計では、初めて埼玉県の人口が減少に転ずることとなりました。その一方で、75歳以上の高齢者人口が全国で最も早いペースで増加することが予想されており、今年4月公表の総務省の人口推計では、本県の75歳以上の人口は5.3ポイント前年と比較して増加しましたが、これは石川県に次ぐ2番目の増加率となりました。こうした超少子高齢化に対応するため、「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」を全市町村に拡大させ、持続可能なまちづくりを更に進めていくことが不可欠であります。他方で、増加する高齢者を支え、さらには少子化対策、つまり、子育て施策を充実させるためには、働く人の数が減少したとしても、生産性を向上させることが必要であります。先進国では、働く人の数が潜在経済成長率に影響する割合が小さく、生産性や設備投資等による影響の方が大きいとされております。つまり、このことは人口が減少したとしても、働く人が減ったとしても、生産性を向上できれば経済成長を実現できるということを意味しております。そこで、コロナ禍を奇貨として進んだデジタル化の流れを決して後戻りさせることなく、デジタル・トランスフォーメーションを推進することで社会全体の生産性を向上させます。特に行政においては、限りある税収で最大限の効果を上げるため、不断の行政改革に取り組んでまいります。そのことがあって初めて(超)高齢社会に対する対応、あるいは子育て施策等を実施することが可能になると考えております。もう1つは、こちらの右側になりますけれども、激甚化・頻発化する災害やパンデミック等、様々な危機への対応であります。近年、大雨や降ひょう・竜巻等の災害が激甚化・頻発化しています。また、首都直下地震につきましては、今後30年以内に約70パーセントの確率で発生すると見込まれています。コロナと同様のパンデミックもいつ発生するとも分かりません。自然災害への備えとして、これまでの4年間、公共事業費は年間1千億(円)規模を維持するように努めてきてまいりましたが、そして今後もハード整備を進めていくつもりではありますが、ハードだけでは人の命は守れない時代です。関係機関の連携に主眼を置き様々なシナリオ作成や図上訓練を繰り返す「埼玉版FEMA」を一層充実させ、暮らしの安心・安全を守りたいというふうに考えているところであります。これからの4年間、埼玉県そして県民の皆様の未来に向けて責任を果たすべく、これらの歴史的な課題に敢然と立ち向かい、これらの施策で安心・安全で持続的に発展する埼玉県の礎を築いてまいりたいと思います。
続いて、2期目に向けて取り組むべき主要な施策を御説明いたします。まず、1といたしまして、「少子高齢化/災害の頻発・激甚化に対応可能な未来を見据えたまちづくり」についてであります。先ほど、課題について申し上げましたが、このうち「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」については、私が1期目において最も力を注いだ施策のうちの1つであり、現在、県内の29の市町がプロジェクトに参加してくれています。2期目においては、5か年計画の令和8年度目標として位置付けました、46の市町村の参加の達成を目指しながら、できるだけ早期に全ての市町村63の市町村に御参加いただき、プロジェクトを更に拡大してまいりたいと考えています。この「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」により、持続可能なまちづくりを進め、コンパクトで子供や高齢者も見守ることができる超少子高齢社会に対応するためのまちづくり、インフラの整備をしていきたいと考えています。そして、この下の方になりますけれども、先ほどの課題のところでも申し上げましたが、「埼玉版FEMAの推進で、災害にさらに強靱な県に」は、危機管理に対応する実動部隊を埼玉県は実質ほぼ持っていません。その県ではありますけれども、国や市町村、様々な機関との調整が必要になります。そこで、平時からシナリオ作成や図上訓練を繰り返すことによって、消防、警察、自衛隊、さらには、例えば協定を結んでいる団体や関係する民間事業者との間の強固な連結を推進し、県全体の危機・災害能力の強化を図るものであります。1期目では、計16回図上訓練を行い、風水害、地震災害、大雪災害等のシナリオを作成してまいりました。この2期目においては、これまでの風水害のシナリオのブラッシュアップを図るほか、火山噴火、国民保護等、新たなシナリオを作成するとともに、県の防災計画等をより実効的なものへと推進し、対応力を強化したいと思っています。
次に、「持続的発展に向けた戦略的転換」であります。先ほどの課題のところでも申し上げましたが、持続的な発展、そして生産性の向上は喫緊の課題です。まず、「サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブの推進」については、将来的な資源不足やカーボンニュートラルの実現等へ対応すると同時に、環境分野での付加価値を増大させ、持続的経済を実現するため、これまでの大量消費、大量生産、つまり作って使って捨てる、この経済を「リニアエコノミー」と呼びますが、ここから資源の循環的・効率的利用を図る「サーキュラーエコノミー」へと転換を推進する必要があり、そこで令和5年6月には「サーキュラーエコノミー推進センター埼玉」を設置し、サーキュラーエコノミーに取り組む県内企業の支援を開始いたしました。2期目では、企業が世界的な経済構造の変革にいち早く対応し、中長期的な競争力を確保するため、サーキュラーエコノミーを更に推進する必要があります。これに加え、企業にとっても単なるCSRで終わらせることがないよう、生物多様性の損失を止め、回復へと向かわせる「ネイチャーポジティブ」の推進により、経済と環境を両立させ、持続的発展、付加価値の追求を確かなものにしたいと思っています。そして同時に、2050年カーボンニュートラルに向けた取組をしっかりと進めてまいります。そして、こちらの「スタートアップ企業と技術を支援し、ニーズと適切にマッチング」については、1期目では、ベンチャー企業等への個別支援を行ってまいりました。さらに、埼玉県が誇る渋沢栄一翁の偉業に倣い、県経済の活性化を図るとともに、将来の経済を開拓していく人材や企業を発掘することが必要と考え、「渋沢栄一創業プロジェクト」を立ち上げました。2期目におきましては、仮称「渋沢栄一起業家サロン」をプロジェクトの中核に据え、そのサロンの開設を行います。様々な業種の企業が交流し、持ち寄った技術、アイデア等を組み合わせた新しい発想で課題解決を図る、オープンイノベーションが創出されるエコ・システムのハブにしたいと考えております。
次に、3番「DXと行政改革を新たなフェーズへ」についてであります。まず、「DXを前提とした県庁を実現」でありますが、私は、以前からお話していますが、DXは一足飛びにはできないので3つの段階に分け、1期目はそのうちの第1段階である「アナログからデジタルへの転換」に主に注力をいたしました。その結果、ペーパーレス、あるいはリモートワークが進み、パソコンがあればどこでも仕事ができる効率的で柔軟な働き方が可能になりました。1期目は庁内のデジタル化を進めましたが、既に第2段階に分類される「県民サービスの向上」、つまり第2段階に入っています。この第2段階に入っているものを更に進めて、県庁まで来なくてもオンラインでいつでも申請手続きができるようにし、紙の証明書類の添付を不要にする等を行っていきたいと思っています。また、それと加えて、デジタル化を前提としてあらゆる事業等を実施するのが第3段階になりますけれども、この第3段階に2期目では入ることになります。具体的には、既に第1期目でデジタル化を前提とした業務が進んでいますので、このデジタル化を前提としたオフィス、県庁、「県民にとってより便利で、職員にとって働きやすい未来の県庁」を目に見える形にすべく、先行モデルとして、まずは北部拠点、いわゆる北部地域振興交流拠点の検討を進めたいと思っています。そして、「不断の行政改革を推進」では、県庁では、行政の縦割りを乗り越えるために、プロジェクトマネジメントの手法を1年間かけて検討し、令和5年度に部局横断のプロジェクトチームを複数立ち上げることといたしました。このプロジェクト型のチームでは、部局を超えた連携が新たな価値を生み出す等、大きな成果が期待できることから、時代の変革に対応する重点施策については、縦割りを超克し、部局横断のプロジェクトチームで強力に推進をすることで成果をあげたいと思っています。具体的には、例えば毎年新規項目や重点項目について、それぞれの課・部から上がってきたもの、あるいは私の施策の重点項目に従ってこれを作ってまいりましたが、この新しい重点項目については、プロジェクトチームで様々な部局が参加するところで一度揉んだ上で、練度を上げて、それを重点項目にしていくということで、プロジェクトチームで積み上げた議論を次の年の重点項目に的確に反映させる、こういった手法をとっていきたいと思っています。
最後に、「あらゆる人が生き生きと活躍できる居場所と社会を」でありますけれども、「少子化対策・子育て支援の充実」、まず1期目では、子供たちのセーフティーネットとしての機能だけではなく、子供たちが生きる力を得られ、あるいは信頼できる大人に出会える場所である子ども食堂等、子供の居場所の設置に取り組んでまいりました。5か年計画では、令和8年度までに県内800か所以上とすることを目標としており、2期目においては、これらの子供の居場所を更に拡大して取組を進め、子供の居場所活動を支える地域ネットワークを充実させてまいります。また、今年度から、市町村と子育て世帯を確実につなぎ、孤立した子育てやワンオペ育児等を防止し、育児の負担を軽減することを目的に、子供が生まれた世帯にギフトを贈呈する「コバトンベビーギフト」の事業を開始いたしました。さらに2期目においては、より安心して子供たちを育てられるように、子供たちへの医療費の助成について、市町村における子供・子育て支援の充実を前提に、県の助成対象を拡充すべく、検討してまいりたいと考えております。そして下の方の「女性活躍と男女共同参画の推進」につきましてお話しさせていただきたいと思います。1期目におきましては、県庁も、女性活躍を一生懸命進めさせていただき、女性管理職の割合は令和5年度には13.8パーセントと過去最高となりました。また、本庁の全部局に女性課長を配置し、ときに偏見に基づいて女性向きの仕事、男性向けの仕事とされていた、この壁を取り払うことを行ってまいりました。ただそれでも、女性を取り巻く現状、環境には、課題がまだまだ多く、13.8パーセントは私は少ないと思っています。現在、様々な施策や制度においては男女の機会の平等は確保されていると思いますが、それでも依然として女性の活躍を妨げる「ガラスの天井」が多く存在していると思います。そこで、2期目においては、ジェンダー主流化の考え方に基づき、全庁の事業にジェンダーの視点を取り入れます。性別による固定的役割分担、性差別、偏見等が長年にわたり人々の中に形成されてきた、このことを意識する視点を取り入れることで、1つの事業の結果、男性と女性の間で結果に差が出ることがあります、そういったことをもたらしていないかを点検し、その格差の解消を通じて、ジェンダー主流化の視点から事業効果の向上を図ってまいるべく、既に先行している組織等から人も来ていただいて、これらの取組を開始したところであります。パネルについては以上でありますが、その他にも医療や福祉の充実、交通網の整備等、数多くの課題につきまして、昨年4月にスタートさせた5か年計画を更に加速させていくことを考えております。いずれにいたしましても、今日が初日となりました、2期目の開始であります。引き続き、この課題に対する喫緊の取組が必要であるという危機感に基づいて、この4年間、全身全霊を傾けていくつもりでございますので、県民の皆様の御協力をよろしくお願い申し上げます。
朝日
まず最初にですが、最後にも少しお話されてましたが、2期目を今日新たに迎えまして、今後の4年間に向けての抱負というのを聞かせていただけないでしょうか。
知事
まずはこの4年間を踏まえて、私といたしましては、この4年間成し遂げてきたものをより力強く前に進めることが必要だと思っています。ただ、この4年間を振り返る暇はもはやない、それは先ほど申し上げた課題が大きいといったことでございますので、この4年間に向けては、より一層取組を加速させるとともに質も向上させなければならない、このように強く感じているところであります。また、様々な施策がありますが、その一方で、実は何度もこれまでお話をしておりますけれども、1期目においては、やりたいことよりもやらなければならないことを優先させざるを得なかったというお話をいたしました。もちろん、今後やらなければならないことが起こらないような、つまり災害が起こらないようなことが一番望ましいんですが、ただ現状を見ていると、災害、やはりこれからも残念ながら起こるということを想定せざるを得ませんので、この災害に対する準備、そしてそこへの、万が一起こった場合の取組、この2点については、私は力を入れる必要があると考えており、今日改めて2期目の最初に当たり強くそれを心に決めたというか、感じたところであります。
朝日
今のお答えに対して追加でお伺いしたいんですけども、今も防災についてお話されたと思うんですが、知事選の段階で防災とか危機管理対応に追われて、知事としての施策が少なかったのではないかというような指摘もあったと思うんですけれども、先ほどの防災も含めてなんですが、2期目に独自色を示していこうと考えている政策について、改めて幾つかお話伺えないでしょうか。
知事
まず、先ほどのお話に沿って申し上げると、課題として私たちは2つ大きなものを抱えているというお話をまず申し上げました。この防災については、これもやらざるを得ないというところで、その中での私の特色というのは、県の特色を踏まえてですね、県は先ほど申し上げましたが、防災ヘリ以外、実は実動部隊を持っていません。その一方で、様々な機関の間に入るということ、そして実は法律上の権限としては、他の権限に比べて災害、危機管理の知事の権限というのは、非常に大きい、極端に大きいところがあります。したがってこの防災のところについては、もちろん力を入れずに済むのが一番良いんですけれども、力を入れざるを得ないと思っています。そのための最大の私の特徴は(埼玉版)FEMAだと思っており、先ほど申し上げた様々な機関を連携させる、この練度を上げていくということをやりたいので、やはりこの、ただしFEMAは完成形はありません。ずっと進歩していくものですけれども、これをやるということがまず1つ目であり、その中でも、今回は火山噴火やミサイルの着弾も含めた国民保護、こういったことに力を入れていきたいと考えております。それから2点目が少子高齢化対策で、ただこの少子高齢化対策も国と歩調を合わせるという、少子対策はもちろんこれは大切だと思っています。そんな中で、本来、国がやるべきナショナルミニマムである子供たちの医療費、こういったものも私たちは取り組みたいと思っています。ただ、この高齢者に対する支援もそれから子供たちの支援も、子供たちは特に生まれてから18歳までは生産性がありません。つまり、誰かが支えなければいけない。そうだとすると、人口が減って働く層が減る中でも、高齢者も子供も支えるということは、経済もしっかりさせないと少子化対策ができないので、こういったバランスのとれたところを志向するというのが、私のおそらく特色になるんだろうというふうに思います。
朝日
今のところで、経済をしっかりさせていくという部分で、今お考えになっているものというのはあるんですか。
知事
まずは、これはコロナの下で作ったものですけれども、「強い経済構築のための埼玉県戦略会議」が私たち作らせていただいて、そこで構造的な課題として3つ出てきました。それは価格転嫁、それから中小企業をはじめとした必要な企業の業態転換、さらには労働の流動性の確保、この3つについて、今後私たちは力を入れていきます。それから先ほど申し上げた、人口が減っても働く世代がこれまで以上に高齢者の支援や子育て支援対策をしなければならないとすれば、この人口が減る働く世代の生産性を上げるということが必要だというふうに思っています。その生産性の向上のために、先ほど申し上げた価格転嫁がそうなんですが、それだけではなくて、DX、さらには先ほど申し上げたサーキュラーエコノミー等のですね、新しい付加価値を付けられるようなことを支援していく、これが私たちがやるべきことだと思っています。
読売
スーパー・シティのお話があったと思うんですけど、それに絡んでLRTについてお伺いしたいと思います。宇都宮で開業して今話題になってる路面電車のLRTなんですけれども、大野知事が掲げているスーパー・シティのコンパクトなまちづくりを目指す中では、環境面に配慮したこのLRTというのは非常に魅力的な交通インフラのように感じるんですが、全国の自治体も関心を示している中で、埼玉県としてこの導入についてどう考えているか、この点についてお願いします。
知事
公共交通につきましては、埼玉県というのは非常に強みがある県である、これは特徴だと思っています。この強みを更に強化するために、埼玉県ではあらゆる立場の人に配慮し、県民誰もが安全で快適に移動できるよう、安全性、利便性の高い公共交通の向上を目指しているところであります。LRTは自動車等と比較しても環境負荷が低く、また低床式の車両の導入によって、乗降時の段差がほぼ解消されるなど、誰もが利用しやすく、かつ都市交通の利便性の向上に力を発揮する交通機関であるという特徴があると思っています。先ほど、埼玉版スーパー・シティプロジェクトのお話をいたしましたが、この取組を通じて、人口減少、高齢化社会等の時代の変化に対応したコンパクトなまちづくりを推進する中で、それぞれの市町村が地域公共交通ネットワークの再編等を検討しているところであります。今後は、バスやタクシーも含めた既存の交通機関との連携や、LRTだけではありませんが、例えばBRT、こういったものも含めたその他の交通機関等、地域の実情に応じた持続可能な手法を組み合わせる等、必要な検討を進めていくものと認識しています。今、御指摘の宇都宮ライトレールについては、路面電車としては国内では75年ぶりということで注目が集まっているところでありますが、先ほど申し上げたとおり、埼玉県に必要な公共交通のあり方を市町村との間で議論する中で、県内の公共交通網の充実に向けた取組について、新たな公共交通についても、知見をしっかりと積み増していきたいと考えております。
読売
今回、少子化対策、子育て支援の充実に関してお話がありましたが、その関係でちょっと待機児童のことについて2点ほどお伺いをしたいと思います。今年の4月1日時点で埼玉県内の待機児童数が347人という数字でした。この数字についてのまず受け止めをちょっとお伺いをしたいということと、もう1つが、過去5年間を見ても、2019年から埼玉県の待機児童数、全国で見てもワースト5位ぐらいに入るぐらい、かなり数が多い県であるというふうに思います。今後、生産人口を増やすためにも、保育の受け皿の確保というものが必要になってくるかと思いますが、県として主体は市町村であるということは存じているんですけども、県として待機児童についてどうやって取り組んでいくのかということをお伺いしたいです。
知事
御指摘のとおり、4月1日時点での保育所等の待機児童数は347人でありました。その前の年と比較をしても、51人増加しているというところであります。これ実は、待機児童数は平成31年からずっと減少してきました。ところが、今年5年ぶりに増加に転じたということであり、その背景としては、やはり新型コロナウイルス感染症等でニーズがこれまで下がっていたといったことがあると思っています。就学前の児童数が減少する中でも、実は認可保育所等への入所申込み数の方は増加が続いているというのが現状であります。そして、特徴としては、埼玉県の場合には北部では待機児童が解消している、ところがその一方で南部で待機児童が数多く発生しているということで、地域的な偏在が大きい。そして、同じ地域の中でも必ずしもマッチングができていないといった、こういった特徴があるというふうに考えています。これが現在までの認識であります。そして、こういった認識に立てばですね、待機児童の解消に向けては、施設の整備や送迎保育ステーション事業の実施等、地域の実情に応じた対策を図れるよう、市町村と緊密に連携をする必要があるというふうに考えているところであります。また、これもずっと要望していますけれども、いわゆる保育所のですね、特に保育士に対する報酬等については、国の基準がですね、明らかにこれは偏っており、不公平であります。しかも、それが著しく不公平でありますので、これについては国に対して強く要望を続けていきたいと考えています。
読売
先ほどの保育士の報酬の関係なんですけども、県として独自に何か国への要望以外に、その報酬について行っていく方針というものは何かございますでしょうか。
知事
県といたしましては、直接保育士の方々に届く支援というものをこれまでも続けてまいりましたし、例えばそれはどういったことかと言うと、国の補助というのに、仮に上乗せをした場合、これ実は保育所にいくので、その保育所から保育士の方に報酬としてこれがいくかどうかというのは全く保障されない状況でありますので、結果として、特に不公平な差が付いているということは、実は保育所の運営費自体も、土地代から、例えば以前お話しましたけれども、埼玉県の南部の一部の人、そこと接している東京の区との間では数段階報酬の基準が違いますけれども、実は、例えば川口(市)と足立区で言うと、平均収入は川口市の上なんです。そういったことにも関わらず、向こう(足立区)のが収入の上というおかしな状況になっていますので、こういった中では、私たちはその地域の例えば土地の価格とか、そういったものをしっかりと反映するよう求めています。その上で、私たちは直接届く、例えば住居費の補助であるとか、あるいは奨学金の返済に上乗せをさせていただくとか、そういった工夫をすることによって直接保育士の方に届き、多くの保育士の方が就業できるということで、もちろん施設と人と両方が必要でありますので、人の対策も進めていきたいと思っています。
時事
今日の発表の内容について確認をしたいんですけれども、先ほどの幹部職員への訓示でも、今日の内容と同様のことをおっしゃっていたと思いますが、2期目に注力したい大きな課題として、人口減少・少子高齢化と災害・パンデミックの2つを大きな課題としていて、その対応策として埼玉版スーパー・シティプロジェクト、(埼玉版)FEMA、DX・行革の3つがあって、それに向けて主要施策として4つを今日御紹介したという認識で良いんでしょうか。
知事
はい。
時事
1期目は、やりたいことよりもやらなければいけないことを優先せざるを得なかったというお言葉がありましたけれども、ちなみに2期目で知事がやりたいことというのは、今日の発表だとどれに当たるのかというのを伺いたいのですが。
知事
私は今日お話をさせていただく中で、おそらく災害対応はですね、やりたいことというよりもやらなければいけないことの方に分類されるものだと思っています。しかも、やらないことが一番良い、何も起きないことが一番良いんですけれども、これはやらざるを得ないだろうと申し上げました。ということは、もう1つの超少子高齢化対応をこれをやりたいというふうに強く感じています。それをまちづくりから始めるという意味では、スーパー・シティプロジェクトがありますし、それから超少子高齢化社会で高齢者対応、それから少子化についての先ほど申し上げたような人口減少対策の2つ、そしてそれを支えるための経済、これらが絡み合っていくというふうに考えておりますので、そこで、先ほど申し上げた、例えば経済対応として、サーキュラーエコノミーとか生産性の向上、これを全てセットで行わなければいけないというふうに考えているところであります。
埼玉
暮らしやすさはお金が全てではないとは思うんですが、先日令和4年度の決算で、県税決算額が過去最高の8,231億円、あと実質収支が408億円になったという数字が出たかと思います。特に実質収支に関しては、知事が就任されてから伸びてきたと言うか、積み増して来られた部分かなと思うんですが、人口減少や超少子高齢社会を迎えるに当たって、その生産性を向上することでその現状の水準を維持していくことが県として当面の目標になるのか、あるいは何かこのぐらいの財政の水準と言うか数字みたいなものを設定してやっていらっしゃるのかで言うと、どちらになるのでしょうか。
知事
まず、先ほど申し上げた、働く方が減ってくる中でと言うのは、当然、経済の話をさせていただいているわけで、必ずしも県の収支、歳入歳出の収支とイコールにはなりません。他方で当然の話ですけど、経済がシュリンク(収縮)してくれば税収が減ってくるということになります。ただ、歳出の話で申し上げると、歳出は必ずしも歳入の額とイコールではないので、これは我々がバランスがとれた形で行わなければならないというふうに考えています。収支調整で申し上げると、実は令和4年度は、全体の額はコロナ(等)の影響も受けて、それまでよりも規模が令和3年、4年は大きくなってます。(単年度)収支で言うと、実は(前年度と比較して)マイナスといった状況にもあります。実質収支は確かに増えてきてはいるんですけれども、プラスになってきてはいるんですけれども、しかし、あるいはその単年度で見るとそうなんですけれども、実質には、県債の管理の基金ですとか、(公共施設長寿命化等)推進基金への積み立て等も含んでいるので、単年度の収支としては実はそんなに大きなものではないというふうに考えています。また、今後財源調整のための基金との関係もありますけれども、大規模な施設の整備をライフスパンで考えなければいけないとか積み増すものが出てくるとか、そういったことを考えると、今の規模が仮に推移していくとしても、私は財政は極めて予断を許さない状況にまだまだあるというふうに考えていますので、確かにちょっとずつ基金等が増えてきたことは事実です、でも、それはまだ厳しいという状況を脱したというふうには考えていないところであります。今後につきましては、経済全体の規模を広げると同時に、どうしても今後、インフラ等で更新しなければならないものが出てきます。そういったことへの収支の中で歳出を組んでいくということも必要になってまいりますので、相当な工夫をしていく必要がある、だからこそDXや行政改革というものが柱のうちの主要な施策のうちの1つに入っているというふうにお考えいただきたいと思います。
埼玉
もう1点なんですが、以前の知事会見の中で、知事が1期目にやり残したことをあえて挙げるとすれば、渋沢(栄一起業家)サロンではないかというお話があったかと思うんですが、今回、異業種交流をすることでのイノベーションというお話が、先ほどの県職員の方々への訓示の中でもされていたかと思うんですが、その辺りへの知事の個人的な思いみたいなものがあればお願いできますでしょうか。
知事
あえて言えばと言うか、多分正直言うと2つあって、「世界のSAITAMA(プロジェクト)」と言うか国際交流も、どうしてもコロナでできなかった、これは物理的なところがあると思っています。それと渋沢栄一プロジェクトについては、先ほど言ったように、イントラプレナー、中小のいわゆる業者さんたちをしっかりと支えていくということが必要だと思いますけども、今度は令和6年度中に渋沢栄一起業家サロンを開設したいと思っています。具体的に申し上げると、この渋沢栄一サロンにおいては、例えばこれまでも埼玉県でも他の県でもそうかもしれませんけれども、いわゆる技術を持ったところや、そういった企業を、インキュベーションと言うか、育んでいくようなものがこれまでもありましたけれども、実はそういった中で、でもその企業として独り立ちなかなかできない、あるいは様々な雇用を生み出すまでには至っていない、こういったことが多々ありましたので、このこれまでの創業・ベンチャー支援センター埼玉等で行ってきたノウハウを渡したりすることだけではなくて、今後は新しい産業等を作るためにサロンを作って、そこで多くの方々、多くの方々というのは、起業家の人たちだけではなくて、技術を持ってる人、技術を必要とする人、つまり、例えば中小企業で業態転換したい人、さらには、ベンチャーキャピタルや銀行といった資本力を持ってる人、こういった人たちをここに集められるようにしたいと思っています。そこで、いわゆるこのサロンを場として提供してエコ・システムを構築し、そこで新しいイノベーション、あるいはスタートアップ企業が、企業として成長していけるような、そんなマッチングをさせていただきたいというふうに考えているところであり、これを今期、是非とも進めたいというふうに思っています。前期は残念ながら、人と人とマッチングするということ自体が一時期タブー視されていた、タブー視と言うか難しかったといったこともあって、今回は是非、これを人と人とが交わる現実の場というものを作り上げていきたいと思っています。
朝日
先ほどあった保育士の給与の関係で追加で質問なんですけれども、公定価格の見直しはもちろん進めば良いと思いますし、県が取り組んでらっしゃる、例えば就職準備金のようなものも必要な取組だと思うんですけれども、一方で、公定価格がなかなか変わってないという現状と、就職準備金のようなものも、例えば返済不要になった段階で埼玉県から離れてしまうような保育士もいるというふうに聞いてまして、給与の上乗せは直接保育士にいかないのでというお話だったかと思うんですけれども、そういった取組をされている市とか他の県とかだと、給料明細とか台帳を見て適切に使われたかチェックして運用してるというな話もありまして、何かそういった方法、直接いかないにしろ適切に運用できるというような方法を検討されたりとかというのはしてないんでしょうか。
知事
それは、実はすみません、先ほどちょっと申し上げましたけども、直接いく制度になっていないので、運用してチェックをしたところで、これあくまでも何て言うんでしょう、それを担保するものにはならないと我々は考えていますので、だからこそ、例えば家賃の補助とか、あるいは奨学金の返済に充てていただくようなお金ですとか、こういったものを作った方がこれは直接もういくことになりますので、そちらの方が確実に担保できるというふうに考えています。
朝日
予算もある中で限りはあると思うんですけれども、プラスアルファでできることなのかなとも思いまして、そうした場合に給与台帳でちゃんといってることを確認するとかという方法をとれば、制度自体は変わりません、仕組み自体は変わらなくても、保育士の方にプラスアルファで埼玉県で保育を続けてもらうためにという点で、給与の上乗せというのはできるのかなと思うんですが。
知事
どうやってできるんでしょうね。確認する以上で、それ以上の権限がなければ、我々は強制力というものを何らかの法とかですね、に基づかなければできない。何でもかんでも我々は行政だからできるわけではありませんので、そういったものが担保できないものについては、確認はできても、それはあくまでも善意に基づくものになるので、したがって担保ができるもの、直接、例えば家賃に入りますとか、そういったものは確実に担保ができるので、どちらにお金がいっても、実はお金はどれだけ上乗せしたって変わらないはずなんですね、そうだとすれば、もし財政的に余裕があれば確実に担保できる方に私は積んでいくべきだと思います。
朝日
仮に給与を上乗せするような補助をしたとしても、それを給与台帳なりで確認するという方法については、それでは不十分、担保できていないという、そういうことですか。
知事
担保する方法がありません。つまり、確認だけであって、あとは善意でやるかどうかの話なので、ただし先ほど申し上げたように、例えば家賃が半分補助であれば、その余裕があればその家賃の方に乗せた方が確実にいくことが担保できるので、そちらに私はやっていかないと保育士の方に直接いくことにならないというふうに思います。
朝日
1点別で、子供医療費の市町村への補助の拡充なんですけれども、もしあればいつ頃から始められるのかであったりとか、年齢を引き上げるということだと思うんですけれども、大体どれくらいまで引き上げるかとか、そういったお考えがあれば教えていただければと思います。
知事
今回ちょっとまず申し上げておきたいのは、私たちはずっと申し上げてまいりましたが、子供への医療費助成というのは、本来、それぞれの市町村なり自治体が競争するようなものではないと思っており、必要であるのですから、子供たちへのナショナルミニマムとして国が全国統一的に実施するべきものだと思っています。ただ、子育てと言いながらも、6月に国が示した「こども未来戦略方針」には、子供の医療費助成制度の創設は盛り込まれておらず、非常に残念ですけれども、現時点では国でこういった制度を創設するという目途は立っていないと、これちょっとまず、すみません、お答えする前に我々の考え方についてまずお話をさせていただきたいと思います。そこで、私たちといたしましては、この現時点では未就学児になっている県の補助ですが、助成対象、県の補助というのはすみません、直接的にじゃなくて市町村にいくものですけれども、これを拡充したいというふうに考えているところです。この対象年齢についてまず申し上げますけれども、どこまで拡大するかについては、予算編成の中でしっかり検討したいと思っています。予算編成の中でということは、来年度の新規の予算編成に向けてこれを検討していきたいと思っています。他方で、それが県として予算に反映されたとしても、市町村で実際に払っているものですから、市町村の予算にもこれ反映されなければなりませんので、事前に市町村との間で丁寧にコミュニケーションを、対話を重ねながら、市町村に対しても我々の考え方や方針といったものをお伝えしていきたいというふうに考えていますので、来年度の予算編成に向けた議論はしますけれども、それに向けてなるべく早い段階で対象年齢の拡大の具体的なものだとか、あるいは先ほど市町村の子育て支援の拡充を前提としてと申し上げましたが、その前提についても丁寧にお伝えをしていくつもりであります。
朝日
最後に1点だけ。タイミングとしてこういったことを公にされたのが選挙前だったと思うんですけれども、それは先ほどお話にあったような国の方針等が見えてきてというようなタイミングだったということなんですかね。
知事
いや、国の方針が見えてきて、やはり政治としてこれは決断をしなければいけない、これまで行政としてずっと申し上げてきたのは、これは国がやるべきことであってナショナルミニマムとして地方自治体を競争させるようなものであってはならない、このように申し上げてまいりましたが、そう言い続けても実際にやはり厳しい状況にある、あるいは子育てについて今回「こどもまんなか宣言」、埼玉県は宣言しましたけれども、そういった施策をやるということを私たち宣言した以上、やはりやらなければいけないことがあるということを政治的に決断しなければいけない、このように考えたので、私としては盛り込むこと、そして、これに対しては、先ほど申し上げましたが、べき論で言えば、国がやるべきもの、でもこれを県民の税金を投入するということなので、やはり選挙の中に盛り込んで県民の皆様には、事前に申し上げるというのが筋だろうと思いましたので、今回の選挙の公約の中の1つに入れさせていただきました。
日経
2点お伺いしたいことがございます。まず、サーキュラーエコノミーに関してなんですけれども、やはり実効性のある施策ということでですね、そのためには参加する企業の収益性というところが重要になると思います。そこでですね、県がどのように企業の収益性の確保につなげていくのか、例えば、それこそバリューチェーン全体を点検していくのかとかですね、場合によって設備投資支援をするのかとか、そういったところでもし具体的な施策があればお伺いしてもよろしいでしょうか。
知事
サーキュラーエコノミーについては、この2期目においても力を入れていきたい重要な取組の中の1つというふうに位置付けているところでございます。サーキュラーエコノミーについては、多分幾つかやらなければいけないことがあって、まず1つ目は認知度が低い、これがあります。実際、サーキュラーエコノミーをやったから付加価値になるというのは大企業が言ったとしても、結果として他の企業さんがこれが分かっていただいてないということなので、中小企業等については、例えば民間企業と連携してイベント、セミナーでの普及活動とか、あるいはそれが最終的に消費者の方々に訴求しなければいけないので、そういった認知度を高めるために、普及啓発についてまず行っていきたいというふうに考えています。そしてその上で、今回(サーキュラーエコノミー)推進センター(埼玉)を6月15日に開所いたしましたけれども、そこで実は既に8月15日までの2か月間で50件相談がありましたので、3名のコーディネーターの方々を中心として、マッチング等の企業支援を進めていきたいと思っている、実はもう具体的に進み始めているもの、今のところまだ申し上げられませんがございます。そしてその上で、今年度から県内中小企業等によるサーキュラーエコノミーに関するビジネスモデルを創出する場合の補助事業を新規に実施しておりますので、それらの取組がマッチングをして走り出すときにリーディングモデルとなるよう、伴走型で支援をしたいと思っています。そして今度は、そういったものが具体的に出来上がったものを、例えば、彩の国ビジネスアリーナ等で事例を紹介して横展開する、こういったサイクルを回していくというのが、私が考えていることでございます。様々な形でこれから作り上げていきたいと思いますけれども、例えば、埼玉県の特性としては、食品製造業、食品加工業が多数集積してますので、そういったところで、例えば、出している食品廃棄物、これらを活用するとか、そういった取組等も、力強く支援をさせていただきたいと思っております。
日経
あと2点目なんですけれども、ジェンダー主流化の先ほどの御説明の中で、先行している組織から人を呼んでというお話があったと思うんですけど、これは具体的にどういう組織から呼んでいるのというのがもしあれば教えてください。
知事
実はジェンダー主流化については、これは昨年だったでしょうか私がこれを取り進めたいと言ったときに、実は県庁内でもですね、担当する人たちが皆、この辺クエスチョンマークだらけでですね、よく分からんと、こういったところであり、説明は私の方からしたものの、やはりなかなかこれがストンと落ちていかない、こういったところがありました。そんな中で、このジェンダー主流化を進めるということで、2つのことをしたわけですが、もちろんまずは先ほど申し上げたような啓発とかですね、そういったことを行うとともに、JICA、実はJICAがジェンダー主流化が進んでおりまして、JICAの職員の皆様をお招きして、アドバイザーとして男女別の状況を把握するために、例えば調査を実施したり、あるいはヒアリング手法を確立をする、さらにはそのヒアリングした結果をどう分析していくか、こういったことをまず始めました。これを今度はジェンダー主流化と言ってもですね、これは一般論として全部やれっといってもなかなか、正直、本当は全部やって欲しいんですけど、なかなかそうは簡単にはいかないところもありますので、このジェンダー主流化について、5つのモデル分野を特定いたしまして、そこでジェンダー主流化による点検を、先ほど申し上げたJICAの職員をアドバイザーとして、今進めているところでございます。そんな中では、JICAのガバナンス・平和構築部の方々にお越しいただいて取り進めているところであります。
日経
今、結構定期的にJICAの職員の方々が、県庁内にいらしてるということでしょうか。
県民生活部
今3回行ってまして、あと2回(後に修正:1回)でございます。いらしていただいたりだとか、Zoomで御意見を頂いております。
NHK
発表の中の子供の居場所について私は伺えたらと思っています。今、本当に夏休みも開けてきたタイミングでもありますので、やっぱり子供たちの環境というのも生活リズムですとかも、変わってきた状況もいろんな世帯であるかなと思いますので、2期目はどういうその場所を目指すのかというところを、もう少し意気込みを伺えたらということが1点と、もしそのときにですね、1期目のときの環境と2期目、これからの環境というのは大分変わってきたところもあるのではないかなと思っていまして、1期目はやっぱりコロナ禍っていうところもあったところが、2期目にこれからなるときに、もう少し対面での状況というのも増える、環境が変わるところもあると思いますし、一方で、物価高ですとか、結構取り巻いているその生活環境が変わってきて厳しいものもあると思うので、そういった中でのこの(子供の居場所を)800か所に増やすというのは、具体的にどんな場所を目指すのか、単に場所を増やしていくだけでなくて、もし何か1期目から見えてきたところで、こういう場所を目指したいみたいな意気込みがありましたら教えてください。
知事
子供の居場所という形でお示ししているのは、実は、いわゆる狭義の意味での子ども食堂だけではなくて、そういったところで様々な効果があることが私たちも分かってまいりました。それはもちろん、お食事を提供するということもあるんですけれども、そこで、例えば孤立した親御さんたちがですね、そこで様々なつながりといったものを発見することができたり、あるいは子供たちもですね、それまで自分たちが信頼ができる、尊敬ができる大人に会ったことがない、そういった子たちが信頼ができる大人に会える、こういった意味で言うと、実は様々な、私、この居場所というものは、有り様というものはあると思っています。これを、大切なことはですね、実は埼玉県の特徴は、地域ネットワーク、全体の子ども食堂ネットワークも、多分日本でも最も大きな規模で今、展開をさせていただいていますけれども、これと同時に地域ネットワークを拡充することによって、これらの経験をより横展開することによって、必要な方々に必要なノウハウ、あるいは子ども食堂やこれらの居場所を展開する方々の中にも悩みがある方もおられますので、そういった方々に居場所を継続するための課題解決を図る、例えばの話、そういった悩みというのは、例えば、自治体とか社協とか支援企業とかがそこに加わってくると、物資の提供が豊かになるとか、あるいは保管場所、さらには、困ってるのは割と輸送手段というのも困ってるところが多いので、要するに物そのものではなくて、輸送するということが困ってるところもあるので、居場所を継続する上での課題、この解決にもつながると思っています。そこは、おそらくコロナが終わってですね、終わってと言うかまだ終わったわけじゃないですけども一段落ついて、これらを加速させる必要が私はあるというふうに、環境が変わってきてるというふうに思っています。また、物価の問題はですね、必ずしも子供の居場所とイコールではありませんけれども、子供の居場所に求めるレベルというものが変わってくる可能性もあるので、これらの横展開をする中で、意見交換・情報交換をするとともに、必要なところに、例えば企業や、あるいは参加される方や、あるいは支援を受ける方、皆さんが加わっていただけるような、そんなネットワークを強化することと同時に、先ほど補助事業の話もさせていただきましたが、補助事業も行うことによって、なるべく自分たち子供が歩いて、この県内800か所以上というのは小学校の学区に1つというイメージなので、そこに1つずつ作れるような居場所を作ることで、そこで子供の居場所を、それぞれの地域で安定化できるということを目指したいと、これが一番大きな私の抱負であります。
日刊工
埼玉版スーパー・シティプロジェクトについてお聞きしたいんですが、令和8年度に46市町村の参加を目指すということですけど、今後、令和8年度の目標の達成に向けまして、どういうふうに呼び掛けていく必要がある、メリットをどう提示することが必要と考えますかというのが1点目で、一方で、2点目、もし参加するのに足踏みしている自治体さんがいらっしゃいましたら、どういうところに、それが人の問題なのか分からないですけれども、心配を抱いてらっしゃるのか、最後に、全市町村が63ですかね、が加わるのが最終的目標だと思うんですが、将来目途と言いますか、このくらいには埼玉全域で参加できたら良いなというところがありましたら教えてください。
知事
まず、一番最初のどのように呼び掛けるかということで、これはそれぞれの市町村の首長にも私の方からもいたしましたし、それからそれぞれのプロジェクトの前例等についてもお話をさせていただくとか、あるいは、そこで後押しをするために、応援企業の登録制度を作ってガバメントピッチをすることによって、企業さんのノウハウと結びつける、様々な形で応援をさせていただくということを、今、行わさせていただいているところであります。プロジェクトの必要性に対する理解というものを強めるということが必要だと思っています。それからその上で、これをもう一歩進めると言うか、実際に実施に結び付けるために、私どもといたしましては、単なる理解を醸成するだけではなくて、これを実際の計画にまで結び付けるために、それぞれのプロジェクトに取り組みやすいような支援を行いたいと思っています。例えば、プロジェクトの具体化に合わせて、県庁内の関係課、要するに1つの課だけでは終わりませんので、関係する部や局や課、これを組み合わせた事業化支援チームを1つの市や町ごとに、全部別々なものを作っています。それをそれぞれの地域課題に合わせた支援を行うとともに、プロジェクト推進補助金というものを出させていただいて、実際の計画がきちんとしたものにならなくても、まちづくりに向けた調査だとか、あるいは地域拠点施設の整備等に御活用いただいているところでございますので、こういった形で入っていってくれると思っています。63の市町村に広めるために、どうしてもやはりこのプロジェクト、進んでるところとこれからやっぱり入ろうとするところとの間では、当然でこぼこと言うかですね、差があります。そこで、私どもといたしましても、プロジェクトの必要性(の理解)はある程度成果が上がってきていると思っており、実は既に63の全ての市町村から取り組みたいという意向は示されたところでございます。そこで、このプロジェクトに当たっては、そう簡単にはやはりできませんので、私をトップとして全部局長で構成をする、「埼玉版スーパー・シティプロジェクト庁内推進会議」を開催して全庁で取り組むとともに、この推進のために、環境未来局長、政策・財務局長、県土整備部の副部長、都市整備部の副部長の4名で構成するプロジェクトチームを構成させていただいて、それと同時に、そこに今度はさっき申し上げた民間企業が加わっていただくということで、市や町や村が孤立してどうすれば良いか分からないという状況ではなく、それぞれの状況に合わせたアイディアや知見を我々県の方から、そして、それぞれの民間企業、これは全部ができなくてもこの部分は得意だという企業さんたくさんありますので、そこで乗っていただけるような、そんな支援を行うということで、実は、今月22日、23日の2日間にわたって、市町村がまず地域課題を提示します、これに対して、この部分だったらうちはできるという企業の方からの答えをもらう、このガバメントピッチを2日にわたってちょうど開催をさせていただいたところでありますので、これらについては引き続き、力強く応援をさせていただきたいというふうに思っているところであります。
テレ玉
埼玉版FEMAの推進についてなんですけれども、新たなシナリオ作成の部分で火山噴火が加わってるかと思うんですけど、これの理由について教えていただけますでしょうか。
知事
正直申し上げて、どの災害が来るかというのは我々は分かりません。ただ分からない中で、これまでにほぼ毎年のように起こってる水害とかですね、あるいは70パーセントの確率で30年以内に起こると言われてる地震、これをまず優先させました。ただ、これも先ほど申し上げたとおり、完成形ってないんですね。やっぱり新しいものをどんどんどんどんブラッシュアップしたり、あるいはシナリオを作った時に、意地悪かもしれませんけど重箱の隅を突くようなところをしっかりと対応することによって、より良いものにしていくというのはFEMAなので、これをやっていかなければならないんですけど、これと並行して、今度は風水害等のブラッシュアップだけじゃなくて、火山噴火と国民保護をやるということであります。火山噴火についても、我々実際に科学的な知見としてどの程度のものが起こるか、あるいは何がいつ起こってその時の風の状況とかで全てをシミュレーションできるとか、そういった状況ではありませんけれども、昨年ですか一昨年ですか、富士山の噴火のシミュレーションも出てきて、例えば埼玉県内における火山灰の降灰状況等が具体的に出てきたり、あるいはその時に地域差が出てくるとか、被害の想定等も分かってきましたので、これを図上訓練の上に乗せて行うタイミングになってきたのかなということで、今回、火山噴火についても取り上げることといたしましたが、具体的に起きるとかそういう想定をしてるわけではありません。
朝日
明日、9月1日防災の日なんですけれども、今年埼玉の方でもですね、県東部で豪雨災害等がありました。県としてですね、豪雨への対策とか川の防災について、新たに今後取り組んでいこうと具体的に考えてることはありますでしょうか。
知事
御指摘がありました、6月2日から3日にかけての台風第2号に伴う大雨の際には、県内越谷市等では24時間降水量観測史上1位というものを記録し、浸水被害が発生をする等、豪雨災害が発生いたしました。被害が著しかった地域の内水被害を軽減できるように、中川・綾瀬川流域治水協議会の場等で、国、それから当該の関係市町と連携をして、市町が実施する内水対策の取組だけではなく、これに加えて、国や県による河川整備等のハード整備に加え、さらには今度はソフト対策を組み合わせる、こういった総合的対策を講じていくことが大切だと考えています。ソフト対策としての一環としては、例えば台風等が接近をし、風水害の危険性が高まるときに、自分がとるべき行動をあらかじめ想定して時系列に整理する、マイ・タイムラインの作成を県民の皆様にお願いしています。これらの事前の普及啓発に加えて、県公式LINE、防災情報メール、県ホームページ等によって避難情報等の御案内もしています。また、豪雨災害だけではないんですけれども、これは災害全般について言えるんですけれども、市町村と連携して被害状況を迅速に把握するとともに、様々な災害に対する柔軟な対応も大事だと思います。そこで市町村の被害状況を把握する、それによって自衛隊への災害派遣の要請や消防・警察等の広域応援要請、被害拡大の恐れのある段階での災害救助法の適用等、いわば時間との戦いとなるような場面において、被害の大きさを想像しながら適切な手段を選び、迅速に講じる、これが極めて重要だと思います。そこで、市町村とは、概数の報告でも良いですということで、情報の提供を迅速にしてもらえるようお願いしています。そして県では、流域のあらゆる関係者が協働してのハード対策のみならず、お住まいの方、さらには土地利用、洪水時の避難等のソフト両面、これを全体で考えていく「流域治水」、これを国等々も推進しているところであります。災害に対して、これはいつ起きるとも分かりませんので、万全の対応を、準備と創造力を働かせながら作り上げていきたいと思います。
朝日
災害の対応に関連してですね、トイレ対策は重要な問題になってくると思うんですけども、災害に被災したときのですね、市町村へのトイレの配備とかの援助であったりとか、県の方として何か考えていることはあるんでしょうか。
知事
これまでの大規模災害では、不衛生なトイレを利用したくないということで水分や食事を控える、こういった結果、栄養状態の悪化だとか、脱水症状が出たとか、エコノミークラス症候群に至った等、健康を害する事例も報告されています。そのため、避難者の健康や避難所の衛生環境を確保する上でも、災害時のトイレ対策というのは大変重要と思っています。県では「避難所の運営に関する指針」において、市町村に対して、避難所のトイレの設置・運用に関する留意点をお示しさせていただいています。具体的には、災害によって既設のトイレが使用できない場合だとか不足をする場合には仮設トイレの設置を考えています。また、設置に当たっては、先ほどジェンダー主流化の話を申し上げましたけれども、そのジェンダー主流化の視点を踏まえてできるだけ女性用のトイレを多く設置すること、また、女性専用のトイレには女性用品を常備すること等の配慮を市町村へ促しています。また、今後になりますけれども、ジェンダー主流化の視点を踏まえて、女性トイレの設置する場所等についても配慮を求めることとしています。また、県でも組立て式の簡易トイレや使い捨ての携帯トイレを備蓄しており、必要に応じて市町村に提供できるよう準備をしております。そして今度は、トイレの衛生環境を確保するためには、トイレそのものもそうなんですが、し尿処理、これも重要となります。し尿は一般廃棄物に該当して市町村が処理することになりますが、その処理については埼玉県一般廃棄物連合会と、県、市町村及び一部事務組合で構成する埼玉県清掃行政研究協議会との災害時支援協定があり、し尿の収集や自治体の施設への運搬の支援を受けることができるようになっています。県としては、引き続き避難者の健康や避難所の衛生環境を確保するために、災害時のトイレ対策につき、関係部局で連携し市町村の支援に努めていく所存であります。
朝日
し尿処理に関しては、いろんなところと協力してやっていくというような話もあったと思うんですけど、そもそもトイレが届かないというような問題も災害の時には起こり得ると思うんですが、災害用のトイレをですね、運搬する手立てだったりとかそういったものを県の方で補助するとか考えてる部分はあるんですか。
知事
先ほど申し上げた、県としても組立て式の簡易トイレ等もありますので、これを必要に応じて提供したいと思っています。他方、災害時における届く届かないというのは、実は単なる運搬手段だけではなくて、道路啓開とかですね、さらには、いわゆる災害の避難所だけじゃなくて備蓄してる場所、こういった状況も両方あり得ますので、そこは総合的に、県として、当然の話ですけれども、判断をして、必要な対応を行い支援をしていくということは、我々としても万全を期したいと思っています。
読売
選挙の当選後の挨拶文についてお伺いしたいと思います。弊紙でですね、先日蕨市長がですね、公選法が制限する当選あいさつと受け取れる文書を市内の町会長等に送っていたと報じられました。発送はですね、市が行っていて、市の公費で負担しています。こうした行為がですね、県南部を中心に見られていて、有識者は市の公費負担というのは異例で、違法行為であることを県全体でも確認していくべきだというふうに言っています。こうした事態が起きていることへの受け止めとですね、違法行為を県全体として確認して共有していくお考えがあるかについてお伺いしたいと思います。併せて、大野知事も今回再選されましたけれども、どのような対応を取られるかについても教えてもらいたいと思います。
知事
有識者の方の御意見に対して私どもが何か申し上げるというのは、決して個別の事例に対して申し上げることはないと思いますが、一般論としてお答えするとすれば、公職選挙法の第178条では、「選挙期日後の挨拶行為の制限」が定められており、当選あいさつについては、この条項の2号に、「自筆の信書及び当選又は落選に関する祝辞、見舞等の答礼のためにする信書並びにインターネット等を利用する方法により頒布される文書図画を除くほか文書図面を頒布し又は掲示すること」は制限されていると認識しております。自治体のトップが就任に当たって、関係者の皆様宛に就任したことをお知らせする文書というのは私は問題ないと考えていますが、他方で、当選の挨拶と受け取られるなど、公職選挙法に抵触する恐れがあるとすれば、それが問題であり、それはそうならないよう配慮するべきであるというふうに考えているところであります。また、これらについて、県が仮に了知した場合でありますけれども、そこは法律に従い、公務員ですから、仮に法に触れるということであれば、適切な対処を私ども県としても行わなければならないと考えています。そして、最後に私のものでありますけれども、過去から言うと、まず、令和元年9月に知事に就任した際には、前任の上田知事の退任と私の就任をお知らせする文書を国や自治体や関係議員、関係団体等へ、公費でお送りさせていただきました。ただ、これは知事が交代したことを知らせる文書であって、当選挨拶と疑われるような記載は一切なく、問題はなかったというふうに認識しております。また、同じ時期に、私費で就任をお知らせする文書を送っていますが、これについても当選挨拶と疑われるような記載はなかったものと認識しております。今回は知事の交代がありませんので、61代から62代になりましたけども同じ人物でありますので、今回、公費で就任をお知らせする文書を発送する予定はございません。また私個人として、私費で2期目の就任後に、就任をお知らせする文書をお送りすることは考えておりますが、ただ先ほど申し上げましたとおり、当選挨拶と受け取られる、あるいは、公職選挙法で制限されていることについて触れるような、そういったものにならないよう十分に配慮するつもりであり、そういった準備を進めているところであります。
読売
知事の言葉から、当選の挨拶と受け取れるようなものに対しては、やはりその問題であり配慮すべきだという御発言がありましたけれども、そういったものがですね、県南部中心に行われていて、それが市の公費で使われているとすると、県としても、何かそういうものはですね、改めるように何か働き掛けると言うか、伝えていくみたいなところはありますでしょうか。
知事
現時点では、挨拶行為の制限について、仮に県の選挙(管理)委員会等に確認がある場合には、我々としても当然指導はしていくことになろうかと思います。
毎日
救急搬送のことでお聞きしたいんですけれども、消防庁の調査で、救急搬送困難事案の調査統計が取られてるかと思いますが、さいたま市消防局の例で、今年の8月の数がですね、昨年のコロナ禍と同じぐらいの水準に増えてきてると思うんですが、救急搬送がちょっとかなり限界に近いのではないかということも考えられるのではないかと思うんですが、知事としての受け止めをお知らせください。
知事
現時点で私どもが把握しておりますところでは、救急搬送について、コロナでこれが多くなっているという認識はありません。さいたま市の今お話がございましたけども、私が申し上げているのは埼玉県の救急搬送事案でありますけれども、例えば最新の8月21日までの案件で申し上げると、緊急搬送の困難割合というのは10.9パーセントで決して低くはないんですけれども、突出して高いという状況になっているわけではありません。件数にいたしましても、例えば、今年の1月ぐらいで言うと、今は半分近くであります。200件以上だったのが、今、109件ですか先週で言うと、でありますので、そういった意味では、特に突出してあるという認識はなく、またコロナについても、そのうちのコロナでの搬送割合というのは必ずしも多いわけではありませんので、例えば、熱中症だとか様々なものが複合的に重なって、先ほど申し上げたように、決して低いわけではないけれども突出して高くなっているわけでは全体としてはないと考えています。
朝日
学校の関係なので教育委員会に聞いてと言われてしまうかもしれないんですけども、男女の共学化に関してのですね、勧告が県教育委員会の方にあったと思うんですけども、知事の方としては県立学校について男女共学化を進めていくべきだと考えてらっしゃるかどうか、そこのお考えを伺いたいです。
知事
学校教育に関しては知事から独立した教育委員会が所管しており、制度上知事は直接関与できないと、先ほどおっしゃったところです。そのため、今回の勧告については教育委員会において対応するべきだと思っています。他方、男子校であること、女子校であること、共学であること等については、やはりそれぞれの、例えば入学をする中学生とかですね、今実際に行っている方とか、そういった子供や多くの関係者のニーズも私は聞いて然るべきだと思っていますので、もし私個人の意見ということであれば、今現時点でそういった関わる、あるいは関わる可能性のある方々の意見というものを、しっかりと聞いていくべきではないかというふうに考えています。(終)
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