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掲載日:2023年8月23日
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知事
本日は私の方から何点か御報告をさせていただきたいと思います。厳しい残暑が続いております。そんなときに食べていただきたいものがあります。ちょうど私の目の前にありますが、梨であります。今日は、おいしい時期を迎えている埼玉県の梨について御紹介をさせていただきたいと思います。最初に、私が手に持っている、正にこれですけれども、埼玉のブランド梨であります「彩玉(さいぎょく)」について御紹介をさせていただきたいと思います。県内では、「幸水(こうすい)」という品種が最も早く出荷をされ、8月の上旬から出回っているところではありますが、8月中下旬の正に今でありますけれども、彩玉が出荷シーズンを迎えております。この彩玉は例年とてもおいしいんですが、今年は好天にも恵まれて順調に生育し、大変甘くておいしい梨が出来上がっているところであります。今日は午前中に埼玉県果実連合会により、彩玉の出来栄えを競う共進会が開催されました。こちらには、最高賞である埼玉県知事賞を受賞された加須市騎西梨撰果所利用組合(かぞしきさいなしせんかじょりようくみあい)の小川達男(おがわたつお)さんがお作りになった素晴らしい彩玉をお持ちいたしました。これが先ほど申し上げた共進会の知事賞に輝いた梨であります。この彩玉でありますけれども、県の研究機関におきまして、「新高(にいたか)」と「豊水(ほうすい)」を掛け合わせることによって開発した品種であり、埼玉県生まれのオリジナル品種であり、世界に誇れる私は素晴らしい梨だと思います。埼玉県内限定で栽培されているブランド梨であります。この彩玉、単に大きいだけではなく、糖度が平均13度以上と際立つ甘さが特徴であります。また、(約)550グラム、これはもっとあると思いますが、大玉であり、1玉でもボリューム感たっぷりであります。加えて、果汁が非常に多いので、口に含んだ瞬間ジュワッと果汁があふれてくるみずみずしさとともに、また梨特有のあのシャリ感を味わうことができるという、正に王道をいく梨であります。この彩玉は、「みずみずしい甘さのジャンボ梨」というキャッチフレーズのとおり、その大きさや食味の良さで評価を頂いており、贈答用としても大変人気であります。今日は共進会の方が御報告に来ていただいて、共進会の方が言っていましたけれども、「日本一の梨だ」ということで誇ることができるとおっしゃっていました。是非、埼玉の質の高い旬の味覚を御賞味いただきたいと思います。定例記者会見後、記者にも梨を提供しますので味わっていただきたいと思います。また、最近ではJA全農さいたまから、こちら(のパネル)ですけれども、彩玉の果汁を使用したグミも販売されています。こちらはJA全農が全国の特産の食べ物を応援しようと作ったブランドである「ニッポンエール」という商品の1つであり、県内のJAの直売所やスーパー等で販売されていますので、こちらも是非手軽に食べられますので御賞味いただきたいと思います。
続きまして、「バラエティに富んだ埼玉県の梨」について御紹介をいたします。本県における梨生産の状況でありますけれども、栽培面積は321ヘクタールと全国11位、額にすると24億円で10位となっています。この梨は県内で生産される果樹全体の産出額の約45パーセントを占める主力商品であり、埼玉県の場合には県東部、北部の産地を中心に各地で生産をされています。この梨の栽培面積の品種別の割合で言いますと、長年にわたり大変人気があります「幸水」が56パーセントを占めており、次いで「豊水」、そして「彩玉」、「新高」、「あきづき」等の品種が栽培をされています。このパネルの右側は品種ごとの出荷スケジュールなんですが、御覧のとおり県内では8月の上旬から10月下旬にかけて、品種をリレーしながらバラエティに富んだ梨の生産が行われています。今年もシーズンを通して埼玉県産の梨を、それぞれの梨、旬がありますので、是非、そのときに全て味わっていただきたいと思います。
続いて、「彩玉を取り扱うJA直売所・観光農園」について御説明します。この黄色の地図で塗られているところ、着色してあるところが、梨を生産している市や町であります。彩玉の取扱いがあるJA直売所、あるいは梨狩りが楽しめる観光農園は主産地である県の東部地域と北部地域に多いわけですけれども、西部や南部にも所在をしています。彩玉の取扱いがあるJAの直売所につきましては、県ホームページの埼玉農産物ポータルサイト「SAITAMAわっしょい!」で御紹介をさせていただいております。おかげさまで大変好評で売り切れの場合もあるため、お早めに直売所等に足を運んでいただき、おいしい梨を味わっていただきたいと思います。また、オンラインショッピングを行っている農園等もあるので、こちらも是非御利用いただきたいと思います。梨狩りができる観光農園は、県ホームページ「グリーン・ツーリズム埼玉」で御紹介をしています。梨狩りは天候や梨の生育状況によって、観光農園が営業していない日もあります。また、車椅子対応であるかとか、トイレの設置状況等につきましては、観光農園ごとに異なりますので、事前にそれぞれ行かれる観光農園に連絡・確認の上、足を運んでいただきたいと思います。
最後に、「インスタグラムを活用した「埼玉の梨」の情報発信」について御紹介いたします。埼玉の梨は本当においしいんですけれども若干知名度が低い、こういったところもあります。そこで県では、県産農産物の魅力をより多くの方々にお伝えし、県産農産物の認知度向上と消費拡大につなげるため、PRを行う方々を「埼玉わっしょい大使」として任命をしています。また、県では今年度から新たに、若者等が見たい・知りたい視点で県の魅力や取組をPRするため、若者の興味を惹く、県に関する投稿を行っていただける方を「埼玉県広報アンバサダー」として任命し、先日、この席上でも皆さまに御紹介をさせていただいたところであります。いずれも、若者に発信力のあるインスタグラムを活用して埼玉県の魅力情報を広報していただいていますが、今回、先ほど申し上げた彩玉をはじめとした埼玉の梨をテーマに、それぞれの得意分野を生かしながら、相互に連携をして情報発信をしていただけるということになりました。具体的には、今月8日に、先ほどのこの埼玉わっしょい大使4名の方と、それから県広報アンバサダーのうち2名の方に、彩玉や幸水等を栽培している農園を御訪問を頂き、梨の収穫体験等を行っていただくとともに、梨の選別、箱詰め等を行う選果場(せんかじょう)で梨の糖度を測定するという体験を行っていただきました。そして、当日はフォトグラファーであります県広報アンバサダーの中の「Sakurako(さくらこ)」さんからわっしょい大使の皆さんに、スマホでも簡単にできる撮影テクニックを伝授していただきました。さらに今日の記者会見後、夕方以降になりますけれども、梨農園の見学に参加したわっしょい大使や県広報アンバサダーの皆さんが「#埼玉の梨を味わおう」を付けて、それぞれの視点から一斉に投稿を行う予定であります。わっしょい大使の皆さんからは梨そのものの写真、あるいは梨農園や生産者の方々の写真、さらには梨を使ったおいしいレシピの投稿等をしていただけると聞いています。広報アンバサダーのSakurakoさんには、埼玉の梨をテーマにわっしょい大使等をモデルとした透明感のある写真を投稿していただけると伺っています。また、わっしょい大使や県広報アンバサダーの投稿は、県公式インスタグラム及び埼玉わっしょい公式インスタグラムでも、タイアップ投稿やリポストをして紹介をいたします。是非とも、わっしょい大使と県広報アンバサダーのアカウントだけではなく、県公式インスタグラムや埼玉わっしょい公式インスタグラムの投稿を御覧いただくとともに、この機会にフォローしていただきたいと思います。そして、是非、皆さんからも御家族や御友人にお伝えを頂きたいと思います。また、インスタグラムをお使いになられている方には、「# 埼玉の梨を味わおう」を付けて、梨に関する投稿もいただきたいと思います。彩玉をはじめとする埼玉の梨を盛り上げていただけるようお願いします。インスタグラム上で「埼玉の梨」がバズることを楽しみにしたいと思います。
知事
そして次のパネルになりますが、こちらは打って変わって地震の話です。今年は1923年9月1日に発生した関東大震災から100年目に当たります。関東大震災では、全体で死者・行方不明者約10万5千人、このうち埼玉県では343人の方が犠牲となりました。埼玉県では、関東大震災のような大規模な地震は幸いにもこれまでのところ発生していませんが、地震はいつ起きてもおかしくありません。関東大震災100年、節目の年に、今一度、防災について思いを巡らせていただきたいと思います。今日は、そのきっかけとしていただくため、「九都県市合同防災訓練」について紹介いたします。毎年、関東大震災の発災日で「防災の日」として定められた9月1日を含む1週間の「防災週間」付近において、九都県市合同防災訓練を実施しております。訓練の目的は、住民の自助・共助の意識の高揚と防災関係機関の相互連携の強化にあります。なお、このパネル右側の写真が今年の訓練のポスターですが、「積み上げた100年をムダにしない」というフレーズとともに、大きな被害を受けた関東大震災当時の、これは神田の写真だそうです。訓練は8月27日日曜日午前9時から、「志木市役所」とその隣にある「いろは親水(しんすい)公園」で実施をいたします。埼玉県と志木市の共催で、地元の埼玉県南西部消防局をはじめとする県内消防本部、埼玉県警察、自衛隊、消防団、自主防災会、自警消防隊、ライフライン事業者等、計53の機関が参加をいたします。
今回は、東京都北部を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生したという被害を想定した実働訓練を行います。実際の志木市役所の庁舎を使って、地元消防の埼玉県南西部消防局が所有している、国内最大、最長、長さ54メートルのはしご車による庁舎4階からの要救助者救助訓練のほか、市役所の隣を流れる新河岸川での水難救助訓練、県や県警ヘリによる要救助者に対する救助訓練等を実施いたします。訓練の様子はテレビ埼玉第2チャンネルで生中継を行います。また、YouTubeでも配信をいたしますので、「埼玉県九都県市合同防災訓練」で検索を頂き、当日会場にお越しになられない方も是非御覧を頂きたいと思います。また、同時開催となります志木市主催の防災フェアでは、皆さまに楽しみながら防災に関する知識を学んでいただくイベントが実施されます。その中心となるステージ企画として、アルファ米等の防災食を食べ比べて、自分の好きなものを投票する「防災食グランプリ」、御自分のお子さんが呼吸停止に陥った場合の救命処置方法を学べる「子どもに"もしも"の一時救命処置講習」、関東大震災や志木市の防災に関するマメ知識を出題する「防災○×クイズ」が開催をされます。そのほか、市役所庁舎内での関東大震災のパネル展、地震体験車等の体験コーナー、防災関連の車両展示等が行われるため、こちらも是非お越しいただきたいと思います。なお、会場周辺では交通規制を実施しながら行うため、当日はう回や公共交通機関の御利用等、御協力をお願い申し上げます。
次に、鴻巣市にある「埼玉県防災学習センター"そなーえ"」の特別企画展示について紹介します。本県の防災学習センター「そなーえ」は、県民の皆様が災害への備えを学ぶことができる施設でありますが、今年は関東大震災から100年目の節目であることから、9月1日より12月28日まで特別企画展を開催いたします。内容は、関東大震災の被害状況が分かる当時の映像あるいは写真、そして書籍の展示、さらには、大東文化大学防災サークル「STERA(ステラ)」による「関東大震災後の政策について」等の関東大震災に関する研究内容の展示であります。開館時間は午前9時から午後4時半まで、月曜は休館となりますが、8月については毎日開館していますので、是非お越しください。災害から自分の身を守るためには、県民の皆様が日ごろから災害が発生したらどのような行動をとれば良いかを想像し、次の行動をするための準備をしていただくことが重要であります。「そなーえ」では、地震、煙、消火、暴風の体験ができるほか、防災クイズや展示コーナー等により防災について学ぶことができるため、県民の皆様にはこの特別展示も御覧を頂き、普段からの備えと災害時の行動を考えるきっかけとしていただき、万が一の場合に備えていただきたいと思います。
知事
次に、「新型コロナの最近の感染動向」です。先般、国は、新型コロナ感染症について住民への注意喚起等の目安について示したところであります。この目安というのは「外来状況」、それから「定点当たりの報告数」、「在院者数」、「確保病床の使用率」、この4つになります。この目安における本県の状況ですけれども、まず、外来状況では、直近の「外来ひっ迫あり」としたものが25パーセントを超えることが目安になってますが、現在14.6パーセントであり、これを超える状況にはありません。次に、直近1週間の定点当たりの報告数、これは毎週お知らせしてますが、16.36人であり、前週は14.7(人)ですから、緩やかな増加傾向が続いてはいるものの、国が示した目安は下回っているという状況であります。1つ飛んでですけれども、確保病床の使用率、これは50パーセントを超える場合となってますけれども、現在県が確保している病床は重症病床73床で、それに対して重症患者16名が入院しているため、病床の使用率は21.9パーセントであり、基準値である50パーセントを下回っています。これらは今までどおり基準値を下回っていますが、上から3つ目の在院者数につきましては、基準値、これはオミクロン株、これまでで最大の入院者数の半分(後に訂正:オミクロン株による感染拡大ピーク時の入院者数の半分)を目安とするということになっていますので、埼玉県の場合には875人が目安になります。この875人を8月17日に超えることとなりました。それ以降、昨日に至るまで4日連続で基準を上回っているところであります。多くの方が入院されているということは、幅広い医療機関でコロナ患者を受け入れていただいていることでもあります。県医師会をはじめとする医療機関の皆様の、これまでの御尽力・御協力にここで改めて感謝を申し上げたいと思います。ただ、先ほど申し上げたとおり、全体的に緩やかな上昇、あるいは増加であるものの、そのうちの1つの目安が超えたということであります。なお、入院者数のピークというのは、例えば外来ですとか陽性者のピークから少し遅れてくるというのが、これまでの私たちの経験上の知識であります。先週の定点観測の結果がまだ明らかになっていませんのでまだ分かりません。本県の新規陽性者数がピークにあるのかどうか、あるいはその後の状況がどうなってるか、まだ最新の状況は分かりませんが、更なる入院者数の増加も今後想定をされる中であります。医療機関の皆様には、引き続き御協力をお願い申し上げたいと思います。目安の1つが基準を超えたということで、直ちに深刻な状況にあるとか、あるいは何か制限するとか、そういった話には全くなりませんけれども、新規陽性者数は先ほど申し上げたとおり、緩やかながらも引き続き増加傾向にあり、そして、少し遅れて出てくる入院者数は、更に遅れてピークが迎えられるということになる傾向にこれまでありますので、これまで以上の感染防止対策に御留意を頂きたいと思います。
そこで、私の方からお願いであります。コロナは依然として、高齢者や基礎疾患のある方にとって、重症化等、リスクの高い病気であり続けていることに変わりはありません。来週には新学期が始まり、夏休みも終盤となってまいりましたが、是非ですね、夏休みやっと取れた、久しぶりに誰々に会える、こういったこともあろうと思いますけれども、楽しみであった予定であったとしても、体調が悪いときには外出は控えていただきたい、そして、安静にしていただきたいと思います。また、体調が悪化した時には、医療機関を受診していただく必要がありますが、受診に迷う場合には、「埼玉県コロナ総合相談センター」にお電話で御相談を頂きたいと思います。また、急な発熱もあります。そういった場合には、抗原検査キットや解熱鎮痛剤、さらには経口補水液等も御用意を頂きたいというふうに考えています。重症化予防のためにはワクチン接種も重要であります。春開始接種の期間は9月19日までの予定となっています。高齢者の方、あるいは基礎疾患をお持ちの方は、ワクチン接種を是非御検討いただきたいと思います。「うつさない、うつらない」、日頃の体調管理、手洗いや部屋の換気等、基本的な感染防止対策は有効でありますので、その継続にも御協力をお願いを申し上げます。
朝日
1点目の梨なんですけれども、埼玉の梨は知名度が低くてというようなお話もありましたが、販売促進に向けた取組というのはどのようなものを想定してらっしゃるんでしょうか。
知事
まず、埼玉の梨につきましては御指摘のとおり、私はとても素晴らしい梨でありますし、今まで以上に是非、知名度を伸ばして欲しいというふうに思っているところでありますし、それに見合うだけの十分な価値があると思っています。この梨の販売促進がやはり必要だということは御指摘のとおりでありまして、先ほどお示しをいたしました「SAITAMAわっしょい!」等のポータルサイトやインスタグラマー等をですね、活用するといったこともありますが、それだけではなくて、埼玉の彩玉を扱う直売所、農園等の情報をポータルサイトに出すだけではなく、「彩の国だより」等を活用させていただいて、彩玉の魅力や販売情報を発信しています。また、令和3年度からは、X(エックス)を活用したプレゼントキャンペーンを実施し、埼玉ブランドの梨である彩玉を広くPRをさせていただいているところであります。また、JA等にも御協力をいただいたりしながら、この彩玉について知名度を上げ、そして、是非ともお買い求めいただけるようになっていただきたいと思っています。
朝日
2点目で防災訓練なんですけれども、関東大震災の方について伺えればなと思いまして、100年前の地震ですけれども、教訓とすべきところというのはどんなところにあると知事お考えになられているかと、あと朝鮮の方だったりが県内でも殺されたりするような事象があったと思うんですけれども、こういった出来事であったりとか、今もそういったことについて民間レベルで慰霊の取組等が行われてると思うんですけれども、そういった取組についてどのようにお考えなのかお聞かせください。
知事
まず、最初の関東大震災の教訓といたしましては、これは災害がですね、関東大震災そのものも大変深刻ですけれども、現状において頻発化、激甚化しているというのが残念ながら自然災害の状況でありますので、そういったことも踏まえながら、正に今も起こり得る災害であるということで、この地震の被害なり、あるいはその伝承等をですね、風化させてはいけない、これを強く感じているところであり、今回、こういったフェアを例えば一緒にやりながら防災訓練を行う等で、広報を広く多くの方々に知っていただくとともに、いつまでももちろん悲しんでいるわけにいきませんので、楽しく、自分たちがどうしたら良いかということを家族で考えていただける、そういった機会にすることが、私たちが関東大震災を振り返る時のやはりとても大切なことであり、自分事、そして今の事として取り組むということが必要だと思っています。また、関東大震災につきましては、よく言われますけれども、地震には水の地震、建物の地震、火の地震があるというふうに言われていますけども、関東大震災は当時火の地震というふうに言われています。我々としても、今回、消防が参加をしてくれますけれども、火の地震をもう一度思い起こす、我々の一番記憶に新しいのは水の地震ですから、3.11ですね、東日本大震災ですから、そういったところをやはり改めて確認をするということが必要だと思っています。また、御指摘のございました、災害時におけるですね、デマ、今の言葉で言うとフェイクですね、こういったものについては、当時の私は固有の状況ではなくて、今でも起こり得る、今でもSNS等を利用して様々なフェイク、ここでも幾つか全く根も葉もないことを否定したこともありますけれども、こういったことは今も起こり得ることだろうと思っています。それが最終的に、特定の人種なり特定の集団なりを差別のような形を伴って不幸なことになるということは決して許されてはならないことであると思いますので、私はこれも先ほどの教訓に重なりますけれども、私たちが正しい情報を、そして差別ではなくてですね、ファクトに基づいて対応するべきことであるということをやはり常に想起していく必要があると思います。
朝日
この季節になるとあるような民間の慰霊の取組とかについてはどのように思われますか。
知事
もちろんそういったことをですね、どのような方達がなさってるのか私もよく存じ上げてはいませんけれども、そういった出来事、これは事実ですけど、消せるわけではないので、それを思い起こしてですね、もう一度自分たちで振り返って、そしてお亡くなりになられた方、被害になられた方に対してお見舞いをしていくというのは、これは当然あって然るべきことだと思います。
朝日
あと最後にコロナについて伺いたいんですけれども、今週の最新のデータがない中で、ピークにあるのか不明だがというお話でありましたけれども、全体的に緩やかに上がっていく中で、ピークには近いというような御認識はありますでしょうか。
知事
関東圏内の他の都県の状況を見ると、既にピークを打ったように山が見える都県もございます。これは事実です。ただ、今回の第9波と言うべきかどうか分かりませんけれども、第8波が終わった後を第9波とするとですね、山の形がちょっと今までと違って本当に緩やかな形でありますので、現状で過去のオミクロン株の第6波以降ですね、に関する波形とちょっと違うので、まだピークを打ったかどうかということは分からないと思います。
NHK
今日の共進会の方に出席しまして、梨について是非伺いたいなと思っていまして、手に取ってみてすごく大玉で、やっぱり甘いということが魅力だということを伺いまして、今後の可能性についても是非伺いたいんですが、やっぱり箱詰めされてるのが特徴で、すごくギフト用なのかなという印象は強く受けたんですけれども、今やっぱりすごく産地間競争も厳しいものがあると思いますし、やっぱり梨だけでなくて、今マンゴーですとか、各地でいろんなギフト商品というのが出回ってきている状況もあるかと思うんですが、その中で彩玉の今後ですとか、ギフトとしての何か打ち出し、一般的な販促活動に加えてそういったギフトとしての魅力みたいなものをどういうふうに打ち出していけるかなというのを県のトップの方として伺えたらと思います。
知事
彩玉は、観光農園やギフトにとても良い品種だというふうに考えています。と言うのは3点ありまして、もちろん1点目はおいしいということです。これはやっぱりそこが伴わないとどうにもなりませんので、とてもおいしい。それから味に関しては、今日も生産者の方がおっしゃってましたけれども、鳥取の新しい新甘泉と言うんですか、といったものよりも多分おいしいだろうと、日本で最もおいしいだろうというふうに生産者の方御自身がおっしゃっていまして、私もこれは同感であります。で、先ほどの新甘泉とどう違うかと言うと、実は2番目なんですが、大玉であります。つまり小さいものよりもやっぱり大きい方が高級感があるとか、存在感があるとか、そういったことが考えられますので、やはりギフト向きだと思っています。これは大玉でおいしいとある程度お値段も正直張ってはしまいますし、それから3つ目はですね、収穫期間が残念ながら短いという特徴がありますので、その間ちょうど実はお盆の時期であります。これを久しぶりに会った方に手配をするとか、そういった意味ではこの彩玉については私は、もちろん観光農園にも向いてるんですけれども、どちらかと言うと広く市場でお求めいただく、これも素晴らしいことでありますが、向きとしては贈答向きなのかなというふうに思っています。こういった特性を持っているがために、「SAITAMAわっしょい!」ですとかですね、あるいはギフトを私どものホームページから入っていただいてですね、贈答している事業者の方々に行き当たることができると、このポータルサイトからオンラインショッピング可能な農園等も紹介していますので、こういったことを今後広げていきたいと思っています。他方、梨については、やはり新しく植えてからですね、おいしい梨ができるまでに10年かかるんだそうです。とても良い品種ではあるんですけれども量がそんなに増えていないということもありますので、現時点では、おいしくて、そして貴重と言う程まで少なくはないですけれども、まだそんなにたくさん日本全国にあふれているわけではない、これはやっぱり贈答用に向いているのかなというふうに私は思っています。
時事
梨について追加なんですけれども、私は埼玉が梨が有名だということを知らなかったんですけれども、彩玉というのは埼玉にかかかっているから「彩玉」という名前なんでしょうか。埼玉オリジナルの梨だから「彩玉」ということで良いのでしょうか。
知事
この「玉」はもちろん埼玉の玉とですね、それから丸い形なんだろうと思いますけれども、こっちの彩りは彩の国の「彩」でありまして、埼玉県の農業試験場でこれを作り上げて、そして埼玉の中でしか栽培していない、こういった品種でありますので、「彩玉」ということになっております。
朝日
1問目なんですけれども、福島第1原発の処理水の海洋放出について、24日にということで報道にも出ておりますが、香港政府が海洋放出されれば即座に10都県産の水産物を禁輸にすると発表していまして、埼玉県は海がないと思うんですが、埼玉県もその禁輸の対象に入っているかと思います。このことについての受け止めをお聞かせいただければと思います。
知事
埼玉県は、ちなみに海はありませんが水産物はございます。そういった観点でお答え申し上げると、原発事故による輸入規制等はですね、私は科学的根拠に基づかなければならないと考えており、例えば他国がより多くのトリチウム等を排出しているにもかかわらず、WHOが定めた基準を大きく下回る放出にまで規制を行うことは正当化し得ないというふうに思っています。なお、放出された処理水と埼玉県の水産物は、埼玉県は海がありませんので、御指摘のとおり物理的に接触するということがない、あり得ないと思います。したがって、輸入が規制される根拠は皆無であります。それはあたかも、例えば香港の行政府の下にいるハクビシンがくしゃみをしたから私が風邪をひいたと言ってるようなものであってですね、やはり信頼できる政府が、私も、香港の政府というのは、大変香港通と言うかですね、香港に対して親しみを感じていますので、友人として申し上げれば、このような根拠なき禁輸措置については、香港政府の信頼のためにも撤回をしなければならないというふうに考えています。その一方で、県が把握している範囲では、埼玉県から香港への県産水産物の輸出は行われておりません。したがって、県内経済の影響については、水産物を実際に輸出されている実績がある他の都県よりも、比較的小さいのではないかというふうに考えているところであります。
朝日
今お話があったような、根拠がなくて(輸入を規制する)というようなところについては、何かどこかに働き掛けたりとか、撤回を求めたりという動きはされるんでしょうか。
知事
今申し上げました、それぞれ、行政府の信頼が大切でしょうから、友人として申し上げますけれども、このような信頼を失墜するような根拠のなき禁輸措置については、撤回しなければならない。これは友人として申し上げたいと思っています。
朝日
国を通じて働き掛けるとかそういったことではなくでということでしょうか。
知事
国は国で働き掛けをされるんだろうと思いますけれども、埼玉県の場合には、先ほど申し上げたとおり、特殊な状況、つまり海でつながっていないといったことがありますので、明らかに何の根拠もないので、そこについては、埼玉県として、友人として、隣人として、隣国の友人として申し上げますけれども、この禁輸措置は撤回をしなければならないと申し上げたいと思います。
朝日
次が県管理道路沿いのビックモーター店舗の近くでの街路樹の被害についてなんですけれども、県は被害届も県警に出されているかと思うんですが、当初予定されてるとおっしゃった、切り株を使った追加調査であったりとか、原状回復に向けた動きであったり、ビッグモーターの本社側からの何かしらの回答であったりとか、その後どのような進捗状況にあるかお聞かせいただければと思います。
知事
今、御指摘があったのは所沢店のことだと思いますけれども、所沢(店)の土壌から除草剤の成分グリホサートが検出されたことを受けて、所沢店前の植樹帯について8月18日に県警宛ての被害届を提出したことはもう御存じのとおりのところであります。また、一連の街路樹の枯死問題につきましては、各店舗前の植樹帯への除草剤散布の状況や、あるいは原状回復等、今後の対応方針について、本社とですね、協議をしたいと考えていますが、現在のところ我が方から働き掛けをしたにもかかわらず、回答がないという状況であります。さらに、先ほど御指摘のあったのは八潮店前の切り株の話だと思いますけれども、この調査につきましては、現在、関係部局で調査方法の検討を行っているところでございます。
時事
ビッグモーターについてなんですけれども、神奈川県の方ではビッグモーターの本社の人が県庁の方に来て、打ち合わせみたいなことをしたみたいな報道もあったんですけれども、埼玉県の方にはそういったビッグモーター側から何らかの対応があったりとかというのは、これまでにはないんでしょうか、本社側の対応というのは。
知事
神奈川県の事例というのは、我々もきちんとした形で情報を得ていませんけれども、ビッグモーター社については、こちらから投げ掛けをして、働き掛けをしていますけれども、一切回答がないという状況であります。
毎日
埼玉県が進めてる順天堂大新病院誘致事業を巡ってなんですが、先日、総合医局機構の運営協議会で、大学側が誘致事業を巡っては2027年までに800床全稼働という約束になってると思いますが、先日順天堂大側が、法人だけでは医師確保、全稼働に必要な医師について、医師300人は不可能と思っている、正直300人の医師はなかなかハードルが高いと考えていると、医師確保は難しいとの考えを示しました。医療界の方でも開院に必要な医師300人のほかに、ナースらも合計すると、1000人を超える医療従事者を2027年までにそろえるのは現実的に難しいのではないかという声も上がっています。このことについて知事の受け止めをお聞かせください。
知事
まず、8月17日に開催された御指摘の埼玉県総合医局機構の運営協議会での概略につきましては、事務方から報告を受けております。順天堂大学から令和4年5月に提出をされた最新の病院整備計画におきましては、新病院で予定する医療従事者として、先ほど言及がありました、医師が300人、そして看護師は800人などと記述をされています。この病院の整備計画は、県が医療審議会に諮問をし、そして、これは適当だろうという答申も受けておりますので、病院側が言っただけではなくて承認されたものであります。私としては、この計画に沿って大学が医師300人をはじめとする予定された医療従事者数を着実に確保し、予定どおり令和9年11月には開院するということを、引き続き求めてまいりたいと思っています。(終)
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