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掲載日:2023年7月19日

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知事記者会見 令和5年7月18日

知事記者会見動画【全体:YouTube】
知事会見パネル(PDF:1,205KB)

知事発表 

埼玉版スーパー・シティプロジェクトガバメントピッチを開催します 【該当部分動画(YouTube)】

知事

 本日は私の方から2点、報告をさせていただきたいと思います。まずは、「埼玉版スーパー・シティプロジェクトのガバメントピッチの開催」についてであります。埼玉版スーパー・シティプロジェクトにつきましては、超少子高齢社会を見据え、市町村の「コンパクト」、「スマート」、「レジリエント」の3つの要素を兼ね備えた持続可能なまちづくりを県が支援するプロジェクトでありまして、令和5年7月現在、29の団体、市町がエントリーをしています。そして、市町村によるプロジェクト推進に当たっては、まちづくりに関するノウハウを有する企業等との協働が不可欠となります。そのため、県では市町村と企業等との連携を支援し、各市町村の取組の具体化を促進するため、初めて「ガバメントピッチ」を開催することといたしました。このガバメントピッチ、マッチングの流れでありますが、市町村が地域の課題やニーズを企業等に向けて発信するイベントであります。企業等はガバメントピッチでの市町村の発信内容を踏まえ、これに対して課題解決策を提案することが期待されます。その後、市町村はマッチングが成立した、つまり市町村側から課題を申し上げ、それに対して企業側が応えてマッチングが成立した場合、事業化の協議を進めることとなります。例えば、高齢者の移動手段を市町村が課題として考えていたとします。この場合で御説明をすると、まず市町村が現状の認識やあるいは将来像を含めて、高齢者の移動手段確保についてプレゼンテーションを行います。これに対して、企業等はガバメントピッチでの市町村の発信内容を踏まえ課題解決策を提案することとなりますが、移動手段に着目をすると、「デマンド・タクシーはどうですか」とか、あるいは「自動運転バスがどうでしょうか」といった提案が想定をされます。あるいは、そもそもこの課題に基づいて考えて、移動手段が買物のために本当に必要かどうかという観点に立ち返って、例えば逆に「移動販売」を行うことによって、高齢者の方々の身近な場所で解決をするというような提案がなされるかもしれません。あるいは、それ以外に我々が予想もしないような提案が寄せられる可能性もあります。このように、県としてはガバメントピッチをきっかけとして出てくる様々な企業の提案を、市町村のニーズと、マッチングし、事業化の促進を図りたいと考えています。

 このガバメントピッチは8月22(日)、23(日)、両日に渡り、Zoomによるオンライン形式で開催をいたします。このガバメントピッチの開催に当たって、既にプロジェクトにエントリーしている29の団体にお声を掛けたところ、9団体から参加意向がありました。1日当たり5つのテーマを発表していただくことを予定しております。各団体のテーマ概要を具体的に見てみると、1日目でありますけれども、横瀬町は「ウォーカブルなまちづくりと二次交通」、本庄市は「道の駅を拠点とした産業振興」、所沢市は「エリアマネジメント」、久喜市は「住宅街における再エネの創出と公園の賑わいアップ」、秩父市は「観光と二次交通」が取り上げられます。翌日23日、2日目は、北本市が「住宅団地の再生」、杉戸町が「既存の交通資源の活用」、小鹿野町が「道の駅を中心とした観光再生」、美里町が「拠点施設を中心とした賑わいの創出」、本庄市が「ウォーカブルなまちづくり」、これらについて取り上げる予定になっており、それぞれ地域の実情に応じて課題の提示がなされる予定です。この内容をそれぞれ10分間で企業等の参加者に対しコンパクトに御説明いただくとともに、その場で質疑応答を行い参加されている企業等とのコミュニケーションを取っていただきます。

 次に、ガバメントピッチに関する全体のスケジュールについて御説明いたします。7月現在でありますけれども、県では各団体が抱える地域課題、あるいはニーズの整理について、資料作成を含めた支援を行っています。10分間と短い時間の中でのガバメントピッチですから、各企業等に対し分かりやすく的確に伝えることが、各市町村のニーズに合致する解決策の提案につながることから、県も各市町村と意見交換しながら準備を支援しています。ガバメントピッチが行われますと、その開催後は一定期間を設けて企業等からの提案を受け付けます。そして、その後各市町村とのマッチング作業を行い、具体的な事業化協議を進めていくこととなります。なお、事業化に当たっては、プロジェクト推進のための補助制度を活用していただくこともできます。県としては、両者のマッチングが成立した後も、市町村による事業化に至るまで継続的にしっかりと伴走支援を行ってまいります。

 最後に、改めてガバメントピッチの開催概要についてお知らせいたします。繰り返しになりますが、ガバメントピッチは22(日)、23(日)の両日、Zoomによるオンライン形式で開催いたします。民間の企業はもちろんのこと、団体や研究機関等、まちづくりに関わる様々な方々に幅広く参加していただきたいと考えています。また、埼玉版スーパー・シティプロジェクトに関わる取組についてのヒントを得ることができる機会となることから、県内全ての市町村の皆さんが視聴可能な形で実施をいたします。参加企業・団体及び視聴希望の市町村、いずれの申込みにつきましても、県の埼玉版スーパー・シティプロジェクトホームページから、本日より受付を開始しております。不明な点があれば、県のエネルギー環境課にお問い合わせをいただきたいと思います。この埼玉版スーパー・シティプロジェクトにおいて、官民連携による持続可能なまちづくりを推進していくために、より多くの皆様にこのイベントに参加いただき、各市町村の取組に御協力をお願い申し上げます。

埼玉県の生成AIの活用について 【該当部分動画(YouTube)】

知事

 続いて、「埼玉県の生成AIの活用」についてであります。様々な分野で効果が期待される生成AIの活用方針につき、本県でも検討を進めてまいりましたが、このたび活用方針を取りまとめたので御報告をさせていただきます。本県の基本的な考え方は、安全な環境で生成AIをどんどん利用していただき、職員のスキルを高め、段階的に活用範囲を拡大するという思いがあります。もう一度申し上げますが、安全な環境で生成AIをどんどん活用して、職員のスキルを高め、段階的に活用範囲を拡大するというものであります。このため、「安全に使える環境整備」、そして「スキルに見合った活用範囲」、そして「職員のスキルアップ」。この3つの要素を三位一体で進めてまいります。他の先行する自治体も含めて、埼玉県の特徴はこのスキルアップの部分にあります。まず、生成AIを安全に使うためのガイドラインはできる限りシンプルにし、8つのルールに集約しておきました。例えば、生成AIを利用するには講習を受講し、必要な知識を習得することを条件といたします。そして、職員のスキルを高めるために、生成AIを活用する業務範囲に応じてクリアランスの発行をいたします。レベル1、レベル2といった段階別の講習を行うことといたしました。

 こうした基本方針に基づき、今月下旬からはまずレベル1のクリアランス、庁内で完結する業務から生成AIの活用を行いたいと思っています。職員は生成AIの基本を学ぶ講習を受講します。そして、テストに合格した場合には、このレベル1のクリアランス、つまり文章要約等、庁内で完結する業務に生成AIを使うことが認められます。その上で県が指定した生成AIを利用できるようにいたします。レベル1で指定をする生成AIは、白書等を読み込んで行政に関する情報を学習した行政専用のチャットGPTと、インターネット上の最新情報もカバーできる検索一体型の生成AIの2つを選定いたしました。まず、庁内で完結する業務で生成AIの取扱いに慣れ、そして、プロンプトと呼ばれるAIへの指示出しのスキルを高めていきます。その上で、9月以降となりますが、今度はレベル2のクリアランスでありますが、県民サービスへの活用のトライアルを開始いたします。具体的には、広報関連業務等で生成AIを組み込んだシステムを構築することを考えているところであります。このように段階的に生成AIの活用を進めて業務を効率化するとともに、職員の力をより創造的な業務に振り向けてまいります。もう一度申し上げますけれども、特徴といたしまして、埼玉県においては業務の範囲を指定する、そしてスキルアップに応じてクリアランスを発行し、そしてそれに応じて使える業務と指定する生成AIも変わってくる、こういったこととなります。

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読売

 まず、スーパー・シティに関してお伺いします。今お話があったようにですね、市町村の取組を促進するために、県は様々な取組を行っていると思いますけれども、そもそも埼玉版スーパー・シティプロジェクトというものがですね、どのようなものを指すか全体像が分かりにくいという声もあります。知事の考えるですね、このプロジェクトの具体的なまちづくりのイメージを改めて教えてほしいというのが1点です。また、このスーパー・シティがですね、県民に浸透してない面もあるかと思うんですけれども、県民にどう伝えていくか、どういうものかというのを伝えていくかというのをお伺いします。

知事

 この埼玉版スーパー・シティプロジェクトは超少子高齢社会の課題に対応していくために、それぞれの市町村の持っている与件、条件、これに合わせて、コンパクト、スマート、レジリエント、この3つの要素を兼ね備えた取組を県が支援するというものであります。具体的というお話がございましたが、それぞれの市町村の特徴に合わせてなので、「実はモデルがこれがある」とかですね、あるいはコンパクトだから例えば六本木ヒルズが良いと言うようなことで、全てのところに六本木ヒルズを作るというようなイメージでは全くありません。例えばですけれども、さいたま市の場合、美園地区でコンパクトの取組として、「スマートホーム・コミュニティ街区」を作っています。あるいは久喜市の場合には、「南栗橋8丁目周辺」といった小さな街区、新たな街区を作る事業に取り組むことがあります。あるいは、こうやって全く新しいものを作るのではなくて、小川町では廃校となった学校の跡地を活用して、そこにサテライトオフィスや地域交流スペース等を整備して新しい拠点の形成を進める。さらには、北本市の場合には、市とUR都市機構等の事業者4社が連携をして、住宅団地、ここで高齢化あるいは少子化が進んでいるので、そこの再生に取り組むことで賑わいを創出する、こういったコンパクト1つとっても様々なパターンがあります。あるいはスマートの場合には、例えば和光市では、和光の駅、和光市駅の北口駅前と外環道の和光北インターチェンジ付近の産業拠点を整備するとともに、この産業拠点の間を自動運転サービスで結ぶといった取組であったり、あるいは秩父市のように、移動が困難で高齢化が山間地域で進んできているために、新たな物流・公共交通ネットワークを構築するため、ドローンでの配送の導入に向けた取組を進めているといった団体、これがスマートの例であります。あるいは最後のレジリエントの取組では、例えば先ほどのさいたま市の美園地区では、全ての住宅に太陽光パネルを設置すると同時に、その住宅単体ではなく共用の蓄電池と電気自動車を整備して街区内で電力を融通する仕組みを整備し、災害時でもエネルギーが途絶えない、こういったまちをつくる取組を行っている事例もあれば、入間市の場合には、市役所の駐車場の上に太陽光発電設備を設置するとともに、民間事業者がそこで所有するEVを昼間は市役所が利用して、休日は一般利用を可能とするシェアリング事業を実施し、そして万が一の場合には、このEVに蓄電した電力を活用することでエネルギーの確保に取り組むといった事例があり、それぞれ各市町村において課題や地域特性に応じて多様な取組を進めているというのが特徴であります。先ほどの分かりにくいかもしれないという話がありましたけども、正にこの多様性が1つの特徴でありますので、1つのモデルというのを提示するのは難しいというところ、他方で、これは将来、県民の生活に関わることでもあるので、御指摘のとおり、県民にしっかりと伝える必要があると思っています。これまでもテレビ、ラジオ、インターネット、彩の国だより等、様々な媒体を通じてこのプロジェクトの基本的考えや実施市町村等に関する広報に取り組みました。私自身も、講演、あるいはパネルディスカッション、あるいはメディアの皆様からの取材等の機会を通じて御説明をしてまいりました。これからも市町村の具体的なまちづくりの進捗情報を広報することによって、このプロジェクトの取組、あるいは、まだ未知の取組についてもなるべく分かりやすくなっていくと思いますので、具体的な例をお示しすることによって、広報の効果を上げていきたいと考えています。

読売

 もう1点、話題が変わりましてChatGPTに関してなんですが、レベル2のですね、「広報資料作成等で活用」というのは具体的にどのようなことを考えてるかというのをお伺いしたいのとですね、そのレベル2の次、更にどのようなことを考えていらっしゃるかお願いします。

知事

 広報に関しましては、広報資料というのはお伝えしたい相手に応じて情報の使い方が変わると思います。例えば、子供向けとですね、一般広報では違うと思いますし、あるいは特定の事業者向けのものとはまた違うだろうと思います。生成AIの特徴としては、「できるだけ簡潔に」とかですね、あるいは「子供向けに分かりやすく」といった条件を付すことによって文章を書き分けることができる、これが得意なところと言うか、特徴であります。そこで、お知らせしたい情報や訴求したい対象者を入力すると、同じ広報の中身であってもその文案が自動作成できるということになるので、生成AIの活用を進めていきたいというふうに考えているところでございます。そしてレベル2の次ですけれども、現時点ではこのようなお話をさせていただきましたけれども、例えば生成AIは文章の作成にとどまらず、画像の作成等、様々な機能を有しています。今後はどのような機能を活用するのが効果的かを十分見極めながら、更に高度な活用方法を検討していきたいと思っていますし、この分野は日進月歩で進んでいますので、とりあえずレベル2について9月以降という話をさせていただきましたが、その後は今お話をしたような観点を踏まえつつも、次の技術動向、ChatGPT一つとっても次のバージョンが年末までにといった噂も出ていますので、そういったことを踏まえて私たちとしても次を考えていきたいと思っています。

東京

 生成AIの活用の件についてお尋ねしたいことがございまして、今のパネルにも出ているところで、レベル1からレベル2のところで「段階的にレベルアップ」というふうに書いてあると思うんですが、これはどのような条件をクリアしたらレベルアップとして認められるのかというのをお聞かせください。

知事

 今こちらに、先ほどお話をさせていただいたですね、レベル1の場合には基本知識になります。ここでまず基本的な知識をクリアしていただいて、ここに今度はテストが付いていますので、そこでテストをクリアするとクリアランスが付与されます。そのクリアランスを付与した後に今度は文章要約、これらの業務についての説明、講習を受けていただいて、また同様にこのスキル、プロンプトの使い方、あるいは県としてのルール、これの熟知、こういったものを今度はまたテストさせていただいて、そこでまたクリアランスが与えられるということになりますので、クリアランスを2つ持った人は2段階目にいけるということになります。

東京

 この「段階的にレベルアップ」の中には、実際に庁内で完結する業務を幾つかやって慣れると、そういったような実地的な条件もあるのでしょうか。

知事

 現時点でレベル2までは考えていませんが、ただレベル1が終わった後は使うことになると思うので、おのずとそこはお使いいただいた後にレベル2ということになろうと思っています。それ以降についてはまだちょっと検討していません。

日経

 3点ちょっと細かくお伺いしたいことがございまして、まず1点目はスーパー・シティプロジェクトについてなんですけれども、このプロジェクトに参加する民間企業側のメリットはどういうところにあるのかというところの大野知事のお考えをお伺いしてよろしいでしょうか。

知事

 民間企業側の、スーパーシティ・プロジェクトは、ずっとお話をさせていただいてるのはそれぞれの地域のスマート、コンパクト、レジリエントのお話で、市町村で言えば市町村側を主語にしてお話をさせていただいてまいりました。民間企業側から見ると、それぞれの今後の中長期的な市町村のまちづくり計画に参画ができるということになります。しかも、これは明確に3つの要素を示させていただいていますので、それぞれの得意分野、もちろん全体のまちづくりができるといった企業も多いと思いますけれども、普通であれば全体のまちづくりを行う企業さんが参加するのが、それぞれ項目を分けているために、例えばうちはIT系のスマートだけが強いとかですね、そういったところがこの課題に対して応えることができれば入ることができるということだと思っています。今後、こういった取組を63市町村に広げていきたいと考えていますので、今回もガバメントピッチで外に対して、他の市町村が見ることができますので、今後横展開をする場合にはそのモデルを元として、その企業さんが今度は更に別の市町村とも取引ができるということになると考えます。

日経

 それはつまり埼玉県外の自治体にもという意味合いでしょうか。

知事

 我々もそれは広報していきたいと思いますが、今はまずは埼玉県内だと思っています。

日経

 あと2点は生成AIに関してなんですけれども、ガイドラインが8つあって、1つ目に「著作権等の侵害を十分にチェック」というのがあるんですけど、これというのは具体的にはどういうふうにしてチェックをするのか、もしこれで今具体的に固まってるところがあればお伺いしてよろしいでしょうか。

知事

 まず、私たちが先ほどのガイドラインとして8つお示しさせていただきましたけれども、この中でも著作権についてはそれぞれを学んでいく対象の中で残念ながら侵害してしまうかどうかということが、ChatGPTをはじめとした現在の生成AIでは必ずしもきちんとできてないところもあるというふうに指摘をされてまいりました。そこで我々といたしましては、その出典等も含めて著作権についてしっかりと明示をしていく、必要のあるところについては明示をしていくんだろうと思っています。他方で、一般的な文書については、これ一般論としては著作権法に引っかからないと思いますので、そういった区分けをしていく必要があると思っています。

企画財政部

 特に最初の段階で導入する予定の2種類の生成AIにつきましては出典が表示されたりとかそういう機能もございますので、そういうところも活用しながらチェックしていくようにしていきたいというふうに考えております。

日経

 最後に3点目で、同じガイドラインの中にも8つ目の項目として「問題につながる懸念があれば直ちに報告・対応」というものがあるんですけど、こういったいわゆる危機管理と言いますか、そういったところで今どういう体制を今後検討されてるのかというのも、もしあればお伺いしてよろしいですか。

企画財政部

 まずは、基本的には講習を受けるということにつきましては、テストを受けるのは各職員なのですが、所属長もですね、きちんとそういう講習の内容を把握していただいて、基本的には所属長の承認を得た上で利用を開始していただくと。ですので、何かあった場合にも必ず所属長やこちらの担当課の方に連絡するようにということを強調する、こういったことを講習の中でも伝えておるところでございます。

日経

 所属課の担当の長の人にまず伝わって、そこから行政・デジタル改革課の方に情報がいくというようなそういった(ことでしょうか。)

企画財政部

 そういった流れになっております。

時事

 2点お伺いしたいんですけれども、まずガバメントピッチの方からなんですが、事業提案した企業というのは、そのまま、どういう契約なんですか、そのまま随意契約みたいな形になってその市町村の事業を行うみたいな感じになるんでしょうか、ちょっとそこがイメージできなかったんですけれども教えていただければと思います。

知事

 すみません、ここはまだ課題の提示と提案という段階でございますので、そこではまだ契約という段階にはいかないんだろうと思っています。通常の契約を行う場合には、提案型の場合もあれば、あるいはこちら側、つまり市町村側から公に入札に付す場合もあれば、随意(契約)の場合もあるんだと思いますけれども、まずはここにおいて事業者側との間でどういったことだったら課題に対して応えられるかということをまずはマッチングするということでありますので、伴走支援は行いますけれども、このガバメントピッチそのものにおいては契約といったことを、その時点でですね、具体的なものを想定してやっているということではないと思います。

時事

 その前段階としてのプレゼンテーションみたいな感じのイメージ(でしょうか。)

知事

 もちろんそこでぴったりくればそこではまるものもあるんでしょうし、それは市町村側の考え方にもよると思いますが、まずは課題を提示してそれに対してキャッチボールを行うというところまでを我々としては想定しています。

時事

 2点目なんですが、ChatGPTの方についてなんですが、クリアランスについては何段階までを想定されていて、庁内完結型の業務と県民サービスの例に出していただきましたけど、最終的にはどんな業務ができることを目標とされてるのかというのをちょっと伺えればなと思います。

知事

 生成AIにつきましては、先ほどお話をさせていただいたとおり、当面はレベル1のクリアランス、9月以降はレベル2、その後については、これ日々変わってきている、技術も進展してきているので、そのあとについてはその後検討するということを考えていますので、最終的に何段階のクリアランス、幾つのクリアランスを持つかということについては決定しているわけではありません。ちなみに以前お話したかもしれませんが、これらの生成AI、商用で使ってるものなどでも、ほぼ毎週のように定款が変わっている、事業者側もですね、ということでありますので、我々といたしましてもそこはアジャイル的に進めることが適切だと思っていますので、全体が見えてから動かすのではなく、まずこれらのより安心と考えられるところから一歩ずつ進めていくというスタイルにしたいと思っています。

朝日

 生成AIの件で、いずれも改めてになってしまって恐縮なんですが、導入の目的を改めて伺いたいのと、もう1点が主に懸念されているようなところで8つのルール等をお示しをいただいてるんですけれども、主に懸念される問題点と、それに対する対策で肝となるようなものがあれば伺いたいです。

知事

 まず、目的でありますけれども、行政専用のChatGPT、あるいはAI搭載の検索エンジンというところで、今想定しているもので申し上げると、行政効率を向上させるとともに、利便性の向上、更にはものによっては人間がやるよりも正確性というものが期せるということがあると思っています。他方で、指摘をされている問題といたしましては、これらの生成AIについては権利、例えば個人のプライバシーであったり、あるいは先ほどの著作権であるとか、こういったものを侵害するということが1つ。それからもう1つは、時にこれらはインターネット等の上を検索してくるので、噓をつくと言うと変ですけれども、必ずしも正しくない、適切でない、こういった専門性が特に高いところについては、しかもそれが使う方も判断できないということが指摘されており、これがおそらく2つの大きな問題として指摘されていることなんだろうと思っています。最初の部分につきましては、著作権云々といったことが既に8つの中に入っていますけれども、あるいはその個人情報等については扱わない、そしてまずは庁内だけで完結して、万が一それが侵害されたとしても外に流れないようにする、こういったことをまず第1段階では考えているところであります。また、適切ではない、もしくは嘘と言うかですね、フェイクと言うかですね、そういった情報が作られてしまう可能性があることについては、現時点では高度な専門性を持ったものと言うよりも、庁内で判断ができる広報物を次のレベルで考えている、あるいはその前に、例えば要約等のですね、嘘が入りにくいと言うんでしょうか、あるいはそのソースが自分たちで確認できる、そこから始めていっていますので、段階の最初の方についてはそのようなことを考えています。将来、これが専門的なものに発展する場合には、当然それらの知識を持つ方が扱うことによって、仮にその生成AIが嘘を書いたと、嘘と言って良いか分かりませんけども、適切でないものを書いたとしても、判断できるようなものにすると、この辺は恐らくクリアランスに依拠していくんだろうと思っています。なお、これは情報の世界のインテリジェンスのクリアランスも同じでありまして、嘘をつかれる情報を掴まされる、こういったことについてもそれをどれだけ信頼できるかどうかというのは、やっぱりクリアランスのレベルによって変わってくるというのが一般的なインテリジェンスの世界の常識だと思いますので、同様に扱われることと思います。

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幹事社質問 

知事選について【該当部分動画(YouTube)】

読売

 知事選についてお伺いします。知事選の告示まで2日と迫りましたけれども、先日JC(日本青年会議所)がですね、実施したアンケートで、約8割が8月に選挙があることを知らないと回答するなどですね、選挙への関心の薄さが浮き彫りになっています。そこで、県としてということになると思うんですけれども、選挙戦を盛り上げるために何が必要とお考えになるのか、どんな選挙戦にしたいのかというのをお伺いします。また、投票率の低下が懸念される中でですね、投票率の向上にどう取り組まれるかについてお願いします。

知事

 まず、このアンケートの結果については私も承知をしておりますが、ただ、このアンケートの結果が直ちに選挙に対して関心が薄れているとか、無関心になったとかということかどうかは、断言できるかどうか分かりませんが、ただ一般論として、確かに選挙に対する関心が薄れていることは事実だと私も感じています。そこで、選挙への関心を高めていくとともに、県としても、投票率の向上を含めて選挙をPRしていかなければならないと思っています。特に、「県民が主語の県政」を埼玉県は目指していますので、そのためには県民お1人お1人が意思を発露され、多様なニーズを県政に反映するということはやっぱり大切なんだろうというふうに思っており、そのための大きな機会である選挙には関心を持っていただけるよう、啓発に力を入れていく必要があると考えております。先ほどの投票率向上につきましては、県の選管(選挙管理委員会)が様々な啓発活動に取り組んでおりまして、平時においては、若年層の政治や選挙への関心を高める取組として、小中学校や高校、大学等での選挙啓発、出前講座、あるいは大学生ボランティアが選挙啓発活動に参画する「埼玉県選挙カレッジ」等を実施しています。また、今回の知事選におきましては、全世代に認知され若年層にも人気のある選挙啓発イメージキャラクターを起用して、啓発ポスターの掲示や啓発動画を放送するとともに、先ほどの選挙カレッジの選挙カレッジ生に街頭啓発であったり、FM NACK5、あるいはツイッター等のSNSで同年代の方に投票参加を呼び掛けていただくと聞いています。県の選管には、選挙期日の周知や若年層への啓発の強化に加え、将来、投票行動につながる取組にも力を入れていただきたいと思っています。また、選挙戦を盛り上げるのは必ずしも選挙管理委員会だけではないと思っています。例えば、政策本位の論戦の場も必要だと思っておりまして、先般もある団体が告示前の公開討論会を開催していただいて、立候補予定者の課題意識や政策、人となり等を知ることを通して選挙に関心を高めていただく、おそらくそこが最も、これまでのところで言うと今回について言えば、政策議論を交わせる唯一の機会だったのかもしれませんが、それでもやはり大きなことだったと思っています。他方で、これから始まる選挙戦においても、私も当事者なのでこういった言い方が良いかどうか分かりませんけれども、それぞれの候補者がやはり有権者に向けて自分自身の言葉で分かりやすく丁寧に政策を訴えることは、単なる当選とか落選ではなく、県政に対する関心を深めることとなるとともに、争点を明確にすることになりますので、選挙、やはりその立候補者が盛り上げていく努力も必要ではないかというふうに考えております。いずれにしても、今埼玉県、大変重要な時期、曲がり角になってると思い、歴史的な転換点にいると思いますので、そういった中で有権者の皆様に投げ掛け、あるいはお声を聞けるこの選挙戦というものが盛り上がることはとても大切だと考えています。

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その他質問 

知事選について② 【該当部分動画(YouTube)】

東京

 知事選について1点お伺いをしたいのですが、知事選の告示もあと2日後に迫っているという中で、かなり立候補を表明する方も出そろって、ある程度構図は見えてきたと思うんですけれど、この段階で改めて大野知事に、御自身の今回の知事選における得票等の目標がありましたら教えてください

知事

 知事としてというか、立候補予定者としてお答えをさせていただきたいと思いますけれども、今回の選挙につきましては、新たな、先ほど申し上げた大きな歴史上の転換点、埼玉県にとっては極めて重要な転換点にあると思うので、今後の施策についてもお話をしっかりとするつもりではありますけれども、やはり現職の立場の人間が候補予定者になるということは、それまでの4年間の施策の結果についても御評価を頂くといった意味合いも出てくるんだろうと思っています。これを含めてでありますけれども、やはりお1人でも多くの方々の票を積み上げていくということが大切だと考えておりますので、現時点で私自身軽々にですね、得票の目標というものは考えていませんけれども、先ほどのお話があった投票率向上に資するよう、適切あるいは熱心な議論を喚起するとともに、1票でも多くの票を重ねていきたいと考えています。

埼玉

 知事選に向けてというところで、知事の任期としてはまだ記者会見があるかと思うんですが、知事選の前という、最後というところでお伺いしたいんですが、知事の1期目の4年間の、いわゆる自己採点とかというのはよくあると思うんですが、通信簿のようにですね、この部分は「大変よくできました」であり、この部分は「もう少し頑張りましょう」なのかというところでは、どこまで細かく分けるかというところもあるかと思うんですが、知事の中で大まかに自分の中で振り返ってみて、こうだなというのがあればお願いできますでしょうか。

知事

 やはり今回の4年間を振り返ると、なんて言うんでしょう、通信簿につけていただく教科と言うんでしょうか、例えば、危機管理の部分て教科は割といっぱいコマがあったと思うんですね。そういった意味から言うと、ただ危機管理のようなもの、これは受け身の方ですけれども、についてはしっかりと取り組めたというふうに思っていますので、5段階(評価)であれば4ぐらいは来るんじゃないかなというふうには思っています。他方で、私ならではと言うんでしょうか、大野県政だったからできたこととして申し上げると、やはり大きく進んだのはDXだろうなというふうに思っており、以前もお話しましたけれども、ここまで多分進むかなというぐらいの当初から考えると、随分進んでくれたというふうに思っていますので、これらについてはしっかりとできているんじゃないかなというふうに思っています。また、危機管理関係は、これは別に受け身の方の危機管理ではなくて、(埼玉版)FEMAのような備えの方、こちらについても随分意識は変えてくれたんじゃないかなというふうに、役所の方々の意識は変わったんじゃないかと。それから通信簿にはですね、算数とか国語が5か4かみたいなのとはまた(別に)、「授業態度」とかというのがありましたですよね。私決してそういうところは良くなかったんですけど、昔から。ただその辺を考えると、例えば、協調性があったとかそういうこと書いてあるじゃないですか、その意味では結論として申し上げると、いろんなことを進めていただく中で様々なお立場の議員の方々や政党の方々とワンチーム、あるいはその様々な団体、例えば、医師会もそうでしたし経済団体もそうでしたし、こういったものを巻き込むと言ったことについては、多分、自分で自分の評価するの難しいですけれども、私の小学校の時の通信簿より良い評価かなという気はしています。

共同

 今の知事のお話でも、様々な立場の方を巻き込んでワンチームというお言葉があったと思うんですけれども、改めての質問になってしまうんですが、今回、知事、5つの政党の県組織から支持を受けていると思うんですけれども、選挙戦を目前にしたこのタイミングで、改めてその受け止めを教えていただけますでしょうか。

知事

 私自身のスタンスはまず変えていないつもりであります。前回も県民党として立候補させていただき、どの政党からも推薦も公認も頂かない、またどの政党とも政策協定を結ばない、これは前回と同じスタンスであります。ただ、前回はそれに対して、乗っていただけない政党も割とあってですね、大きな政党が別な候補者が出てくるといったことがありました。今回については、少なくとも県議会におられる方々、おられると言うか県議会に籍を置いている国政政党については、1つを除いて県連の支持と言うんですかね、を頂いたということで、県政を進める上ではプラスになるだろうというふうに思っています。ただ、その県政を進めるためにはその前に選挙がありますので、そこにおいて、皆さんたちと少なくともこの4年間コロナ対策であったり、災害対応であったり、あるいは補正予算についても、補正予算を含めて予算もほとんど、これ実は県連支持を頂かなかった政党も含めて、全会一致で通していただいたことが多いので、こういった様々な政治活動を、あるいはその行政としての活動を通じて、皆さんに一緒に同じ船に乗ったというか、同じ車に乗ったというかですね、そういったことが結果として今度の選挙に臨む上でのそれぞれの県連の御判断になったのではないかと思っています。ただ、大変難しいことは、国政とそれから地方政治がイコールとは私は全く考えてはいませんが、ただ、それぞれ政党である以上、皆さん考え方が違う方ばかりであるはずなんです。だとすると、それを取りまとめていくというのは、仮にこれ、次の任期を頂いたとしても、やはり難しい舵取りになるということは今も覚悟しているところであります。だからこそ、逆に言うと政策協定が結べなかった、結ぶことはできないということになります。(終)

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お問い合わせ

知事直轄 報道長  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

ファックス:048-830-0029

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