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掲載日:2023年5月8日

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知事記者会見 令和5年5月2日

知事記者会見動画【全体:YouTube】
知事会見パネル(PDF:1,683KB)

 知事発表

新型コロナ5類移行に向けた県民への呼びかけ 【該当部分動画(YouTube)】

知事

 本日は私から2点、報告をさせていただきたいと思います。まずは、「新型コロナ5類移行に向けた県民への呼びかけ」についてであります。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、5月8日から5類感染症に変更されます。これまで、まずは長い間御協力をいただいて参りました全ての県民の皆様、事業者の皆様、そして医療福祉関係の皆様に対し、改めて心より感謝を申し上げます。県民の命と安心を守っていただき本当にありがとうございました。さて、5類移行となる5月8日を契機とし、何が変わるのか、注意すべきことは何かを改めて県民の皆様にお知らせをさせていただきたいと思います。まず、5月8日から変わることであります。これまでコロナ陽性となった方や同居の御家族等が陽性となった場合の濃厚接触者につきましては外出等の制限がありましたが、5月8日以降は外出等の制限はなくなります。陽性が判明したときには、県に陽性者を御登録いただいたり、療養中の健康観察をお願いしておりましたが、こちらも同様になくなります。外来や入院に係る治療費につきましては、これまで自己負担分を公費で支援しておりました。今後はコロナ治療薬と入院費用等の一部を除いて、自己負担額が生じることとなります。ワクチン接種の対象者も5月8日以降は変更となりますが、後ほど、詳しくお話をいたします。また、療養期間の考え方も変わりますが、こちらも後ほど、御説明いたします。さて、その療養期間ですけれども、5月8日以降は個人の判断が尊重されることになります。ただし、発症後5日間は他人に感染させるリスクが高いことから、発症から5日間経過かつ症状軽快後24時間経過までは外出を控えることをお奨めいたします。また、発症後10日間が経過するまではマスクを着用したり高齢者などハイリスク者との接触を控えることを、やはりお奨めいたします。他方、5月8日以降もこれまでと変わらないこともあります。換気や手洗いなど、基本的な感染防止対策は継続していただきたいと思います。発熱などコロナを疑う症状がある場合には、当面の間、診療・検査医療機関で受診をしていただきます。受診先の確認や受診に迷う場合があるとすれば、その場合には県のコロナ総合相談センターに連絡をしていただきたいと思います。なお、ワクチン接種は引き続き無料であります。5月7日までと8日以降で何が変わるかについて、5類移行のロードマップとして、こちらは取りまとめたものであります。先ほど御説明した内容を「県民生活」として、ここに一覧にさせていただきました。このパネルは「医療提供体制」をまとめたものであります。外来につきましては、幅広い医療機関で患者を限定せずに診察することを促してまいります。他方、当面の間、診療・検査医療機関の仕組み、これまでやってきた診療・検査医療機関の仕組みについては当面継続をいたします。そして公表をいたします。入院につきましては、幅広い医療機関での受入れをすることとなります。県としては、病院による受入れを促進をするとともに、病床の確保を継続いたします。入院調整につきましては、基本的には病院と診療所、もしくは病院と病院、つまり病診連携・病病連携による入院調整となります。他方、人工呼吸器管理が必要な重症患者等につきましては、行政がコーディネーターによる助言を行ってまいります。そして、「その他」でありますけれども、5類に変わった後も高齢者施設等への対応は極めて重要でありますので、引き続き、行政がこのように支援を行ってまいりたいと考えております。繰り返しになりますけれども、5月7日と8日以降で変わることと変わらないことをこのように取りまとめましたので、是非御参考にしていただきたいと思います。次に、発熱などでお困りの場合ですけれども、発熱などコロナの症状、疑われることがある場合、受診できる医療機関をお探しの方は、ホームページで診療・検査医療機関を確認していただき、予約の上、受診をしていただきたいと思います。他方、ホームページが見られない方、あるいは受診に迷う場合には、県コロナ総合相談センターに御連絡を頂きたいと思います。このコロナ総合相談センターは、こちらの電話番号「0570-783-770」になりますので、この相談センターには看護師が常駐し24時間体制で相談に応じています。発熱などコロナ感染を疑う症状がある方は、診療・検査医療機関を検索し受診を頂きますが、しかし、心配な場合、相談がある場合、あるいは診療・検査医療機関がわからない場合等は、この電話番号にお電話いただければいつでも対応可能ですので御安心をしていただきたいと思います。次に、県民の皆様へのお願いです。新型コロナウイルス感染症の感染症法の位置付けが5類となったとしても、ウイルスがなくなるわけではありません。そこで改めて、県民の皆様には次のことをお願い申し上げます。体調不安、発熱など症状がある場合には、外出を控え、安静にし、体調が悪化したときには医療機関を受診していただきたいと思います。迷うときには「埼玉県コロナ総合相談センター」にお電話をください。また、流行状況に気をつけながら換気、手洗いなど、基本的な感染防止対策を継続するとともに、5月8日からワクチン接種の対象となる方については感染対策の一環として接種を検討していただきたいと思います。次に、新型コロナウイルスワクチン接種についてのお願いであります。5月8日から新たに、令和5年の春開始接種がスタートいたします。この春開始接種とは、高齢者等を対象としたこの春から行われるオミクロン株対応ワクチン追加接種のことであります。実施期間は、5月8日から、これからであります。5月8日から8月の末までとなります。対象は、従来型ワクチンを2回以上接種している方であって、なおかつこの下のいずれかに該当する方、つまり65歳以上の方、あるいは5歳から64歳であっても基礎疾患を有する方、あるいは医療介護従事者等の方であります。令和4年秋接種、今やっている接種ですけれども、このオミクロン株ワクチン接種でオミクロン株対応ワクチンを接種された方であっても接種していない方であっても2回以上接種した方でここに当てはまる方は接種可能でありますが、前回接種してから3ヶ月以上の間隔を空ける必要があります。接種券につきましては、お住まいの市町村から送付されることとなりますが、送付日など市町村ごとに対応が異なる場合もございます。県ホームページにも市町村の該当ホームページをリンク設定していますので、接種券が届かないなど疑問のある方は市町村にお問い合わせください。次に、ワクチン未接種の方については、従来型ワクチンによる生後6ヶ月以上全ての方が無料で接種できます。まだワクチン接種していない方は、生後6ヶ月以上の方は、全ての方が無料で接種ができます。また5歳から11歳のオミクロン株対応ワクチンをまだ打ってないという方についても、この方々への接種は継続しておりますので、是非接種の検討をお願いしたいと思います。初回接種を完了した12歳から64歳の方の次の追加接種は、令和5年9月以降に実施予定であります。使用ワクチンは現時点では未定であります。感染対策の1つとして、死亡リスクはオミクロン対応ワクチンを打っている人と、いまだに打ったことがない人の間では、死亡リスクは15.2倍、感染リスクは2.8倍とリスクを低減させることが確認をされているワクチン接種であります。是非御検討をお願いいたします。

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 性の多様性に関する補足説明【該当部分動画(YouTube)】

知事

 次に、本県では性の多様性の尊重に関する様々な取組を進めておりますが、その中で県民の皆様に改めてお伝えしたい点が2つあり、説明をさせていただきます。まず、「性の多様性の合理的な配慮に関わるトイレ設置の考え方について」であります。性別区分のないトイレ、いわゆるオールジェンダー・トイレに関して、一部のネット情報で埼玉県は女性トイレを廃止、減少させ、民間を含めたあらゆる施設にオールジェンダー・トイレを設置することを義務付ける方針を定めたという内容のものが流されています。これは全く事実ではありません。こうした誤った情報が流布されたことにより、多くの県民の皆様に混乱と御心配をおかけしておりましたので、私から県の考え方を説明させていただきます。県の考え方といたしましては、県有施設において、女性トイレ、男性トイレについては必ずしも全ての当事者が希望するものではないということを前提として、いわゆるオールジェンダー・トイレ等の設置について県有施設において検討するというものであります。これは県有施設以外のトイレに関係するものではなく、また、県有施設においても現在ある女性トイレを廃止したり、減少したりすることを前提とするものではありません。また、市町村や民間施設に例えばこういったことを義務付ける、あるいは何らかの規則としてお願いするものでもありません。この県の考え方の根拠ですけれども、「埼玉県が実施する事務事業における性の多様性の合理的な配慮に関する指針」というものがございます。これは「埼玉県性の多様性を尊重した社会づくり条例」第10条に基づき令和5年3月に定めたものであります。そこでは、県の事務事業において講ずべき合理的配慮を行うに当たり必要な事項を定めています。具体的には、例えば「制度、サービス、手続き等」、「施設・設備の整備」に関わる合理的な配慮の考え方を整理して、この指針としてお示ししたものであります。その中で、県有施設に関するのはこの部分であります。これはあくまで県有施設のものであります。そこでは、ここにもあるとおり、必ずしも全ての当事者が希望するものでないことに留意する上で、性別に関わらず利用できるトイレ等について、その表示を可能な限り行うものとすると書いてございます。これが該当箇所であります。今回、根拠のない誤った情報が流布されたことにより様々な混乱をもたらしましたが、今後、県のホームページ等で県民の皆様にわかりやすく丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。次に、「パートナーシップ宣誓制度等に関する県の考え方」であります。このことについては、既に4月18日に知事会見をしたところでありますけれども、埼玉県があたかもパートナーシップ宣言の法的効果を否定しているような報道も一部あったと思いますので、改めて御説明をさせていただきます。まず、パートナーシップ宣誓宣言ですけれども、これは県としては市町村が担うことがふさわしいと考えております。なぜならば、婚姻制度とパートナーシップ宣言は婚姻関係の登録に相当するものと考えられますが、戸籍法ではまず国が制度を定めます。その上で、市町村の法定受託事務として定めており、そこでは都道府県につきましては、この婚姻制度に関する登録等の権限は県には一切ございません。またそういった事務についての所掌もございません。したがって、県がパートナーシップ宣誓制度を導入するとしても、婚姻と同様に、やはりこれは市町村で行うべきものと私どもは考えており、県が導入したとしても何の法的効果を持たない、つまり、パートナーシップ宣言というのは、この法的効果を持つとしても県は、そういった所掌を元々想定として、婚姻と同等の登録とすれば、ないと考えています。県がパートナーシップを受け付ける役割にはなく、また受け付けたとしても何の効果も生じないと申し上げているところであります。婚姻制度とやはりその一方で同様に、国が仮にパートナーシップ宣誓宣言を、宣誓制度について方針を決定し、それに基づき市町村がこの届出を受けるべきものと我々は考えています。他方、国が方針を決定しない中、戸籍について法定受託事務を行っている市がパートナーシップ宣言を行うとした場合、県は、これは婚姻制度と同様ですから、身分や権利に関する県の手続きに関するものについては、これを反映させるべきと考えています。市町村の行ったパートナーシップ宣言をしっかりと認めて、手続の上で、十分に反映させるべきと考えております。他方で、パートナーシップ宣誓制度がない市町村もございます。そこで埼玉県としては、パートナーシップ宣誓制度の届出がある市町村であろうがなかろうが、等しく同性パートナーの権利が認められる、これが埼玉県としてやるべきことと考え、前々回お話させていただきましたけれども、全ての手続を県として見直して、可能なものをやらせていただくということにさせていただいたところでございます。なお県としては、生計を共にするLGBTQの方の権利や身分に関する県の制度や手続で可能なことをすると申し上げましたが、事実婚を対象としている場合、同性パートナーについても同様に対象とするというのが基本であり、実効性のある措置を講じていきます。なお、本県の取組については、県内県外にかかわらず、市町村において導入した全ての「パートナーシップ宣誓制度」の宣言があろうがなかろうが、あるいはパートナーシップ宣誓制度の仮に自治体間で連携の協定があろうがなかろうが、一切関わらず、埼玉県では等しく権利や身分に関する効果を扱いたいと考えております。つまり、協定は必要ないということになります。協定がある場合のみ有効になるのではなくて、あろうがなかろうが、パートナーシップ宣言をしていてもしてなくても、埼玉県としては、それは同様に扱わせていただくということであります。このことは先日の記者会見においても報告をさせていただいたところであります。引き続き、この制度の手続きの見直しについては、国に対する働きかけを含め、実施をしていきたいと考えております。

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NHK

 まずはコロナの方について伺っていきたいと思います。今回、4月21日からコロナ総合相談センター、お話にもありましたけれども、運用されています。今までの2つの窓口を統合しているので、かなり相談の枠組みが広いと思いますけれども、具体的にどういうような相談が寄せられていて、実際に何件ほど今まで来ているかというのを教えていただけますでしょうか。

知事

 現時点でというお話になりますけれども、医療機関の受診先の確認ですとか、あるいは発熱等の体調に関する御相談が多いという状況であります。御指摘のとおり、4月21日から開設をいたしましたけれども、4月の末現在でのお話をさせていただくと、1日大体ですけれども200件から400件の間で相談がございます。また、応答率については、これもおおむねですけれども、95パーセントから99パーセントの間で推移をしているというところであります。

NHK

 埼玉県としては滞りなく運用されているというふうに理解されているということでしょうか。

知事

 現時点では滞りなく運用ができていると考えています。

NHK

 コロナに関してなんですけれども、御本人が発熱した場合等の対応はいろいろとお話があったかと思うんですけれども、同居家族が陽性だった場合ですとか、周りの方が陽性だった場合にはどのような対応が求められるか教えてください。

知事

 これまでは、同居されている方ですとか、近しい接触した人等がいた場合には、濃厚接触者という概念がありました。今後5月8日以降は濃厚接触者としての特定がなくなります。また、濃厚接触者であろうがなかろうが、外出自粛を求められるということがなくなります。御家族、あるいは同居されている方が陽性となった方、つまり今までの濃厚接触者の場合には、可能であれば部屋を分けていただき、感染された方のお世話はできるだけ限られた特定の方が行う等、御留意をいただきたいと思います。その一方で、同居されている方が陽性となる場合にはやはりリスクが高まりますので、その方の発症後5日間は御自身の体調に特に注意をしていただきたいと思います。また、換気手洗いなどの基本的感染対策は同じですけれども、特にマスクの着用ですとか、あるいは自分が発症していなくても高齢者や基礎疾患をお持ちの方のようなハイリスクの方との接触を控えるなどの、これは是非配慮お願いをしたいと思います。

NHK

 それから、LGBTQの施策の方に移りたいと思います。まず、内容としては、あくまで埼玉県の施策としては、間違った情報がSNS上等で流れているということだと思うんですけれども、知事としてはこういった誤った情報がこれだけ拡散されているという状況について、どうしてこのようになっているというふうに思ってらっしゃるでしょうか教えてください。

知事

 まずLGBTQに関する施策については、現在国においても議論をいただくと同時に、おそらく国民内で関心のあることだろうと思っています。それがその立場がどういう立場であろうが、やはり御関心のある方が強いのではないかというふうに受けとめています。また今回、そういった関心のあることに対して、先ほどありましたけれども、あらゆる施設に義務付けるとかですね、そういった強いことがフェイクの情報で流れてしまっていますので、それがおそらく関心を呼んだのではないかというふうに考えております。

NHK

 あくまでもフェイクニュースということではありますけれども、そういったフェイクニュースが拡散されることで県民にとってもマイナスですし、当事者にとってもマイナスになるかと思います。こういったことを今後防いでいく、もしくは緩和していくために、埼玉県としてどのような対応をしていきたいとお考えでしょうか。

知事

 もちろんこういったフェイクニュースとかですね、誤った情報は拡散されないことが一番なんですけれども、しかし、こういったインターネットなど様々なメディアに接する機会が多いところでは、やはりこういった様々な受けとめられ方をされかねないような情報がいつでも流れるということは、やはり我々行政としても考えていかなければいけないと思っています。今日はこういった形で記者会見の機会を利用させていただき説明させていただきましたが、県民の皆様に特に関心の強いことにつきましては県のホームページ等に丁寧にわかりやすくお伝えする、様々な形でですね、ちなみにこの件についても県のホームページの掲載をさせていただきたいと思っています。

NHK

 最後改めてなんですけれども、パートナーシップ宣誓制度に対する県の考え方、改めて今日説明いただきました。この中でパートナーシップ宣誓制度について、国が方針を決定し、それに基づき市町村への届出とすべきとありますけれども、大野知事個人としてはパートナーシップ宣誓制度、今は国は方針を特に示していないと思いますけれども、今後国は方針を示した方が良いとお考えだというふうに考えていいんでしょうか。

知事

 まず県の立場から離れて私の意見として申し上げさせていただきたいというふうに思いますけれども、LGBTQの方も等しく全ての方に居場所がある、こういった県だけではなくて日本を築いていくという上でですね、個人として申し上げますけれども、私はまず婚姻は両性の合意にのみにより成立するという憲法の解釈、この解釈権は国にありますので、まずこの問題。それから婚姻制度も国の事務であります。これを(法定)受託事務として市町村に戸籍法に従って渡していますので、そうだとするとやはり制度は国が決めるしかないと思っています。仮に県がパートナーシップ宣言制度をしたときに、市と県との間で整合性が取れなかったらどうするのか、その定義の中の外にあるものはどうするのかといった、そういった問題が必ず生じてくると思いますので、これは大いに大切な身分に関わることでありますから、これはやはりきちんと国において少なくとも考え方はしっかりと示した上で、見直す国民内の議論を私はしていただくことが必要だというふうに考えており、そうでないとそれぞれバラバラの、婚姻制度は1つですけれども、バラバラの制度が出来上がってしまい、これは使われ方も変わってしまうというのは決して私は良いことではないと思いますので、やはり国がしっかりと議論をする、もしくは議論の場を設けていくということが必要だと思います。

NHK

 今おっしゃったように、国がある程度の方針を決めていくというのが大切だというふうにお考えだということだったんですけれども、一方で婚姻と大きく異なるのはやはり国自体が制度の方針を示していないということだと思います。市町村はそういった中で先進的に地域地域で取り組んで、これを一歩でも進めようと取り組んでいるところだと思いますけれども、一方で知事もおっしゃったように、その市町村ごとに制度の登録の仕方が異なっていたりとか、制度が異なっているということで当事者の方が混乱しているということはあると思います。そういった中で、国がある程度の方針を示していくのが良いとおっしゃるのであれば、例えば県自体がパートナーシップ制度を入れるわけではなくても、ある程度市町村に模範となるような考え方ですとかそういったことを示すということは考えても良いのかなと私は思うんですが、その辺りはいかがでしょうか。

知事

 県と市町村は地方自治体、同じ立場であり、優劣はありません。御存知のとおりです。そうだとすると、我々としては可能な限り全ての手続や全ての権利について認めていくために、私たちが定義を示してしまうとその箱の中に入っていないものはどうするのかとか、あるいは県内で全部の市町村が、仮に県が他の市町村に示したとしても、県外の、そこで宣言を受けた人はどう扱うのか、こういった問題が出てくるので、私たちはこれを全てのパートナーシップ、どんな定義であろうが、どんなモデルであろうが、これを全てを認めるという形にさせていただく。もしくはパートナーシップ宣言を市町村でしないとしても、事実上そういった関係にある方を認めるような、県の手続の中でですね、そういったことを可能な限り広く持っておくことが、私は必要だと思いますし、それから先ほど申し上げた、市町村の中で協定を結んでこれを両方認めるというやり方ありますけど、私たちは協定を全くなしにして全て認める、これがやはり開かれた立場だと思っていますので、最大限のことをさせていただくことが、私たち、今県ができることだと思っています。

NHK

 一方で、例えばさいたま市のファミリーシップ制度ですと、その登録の仕方そのものに抵抗があるということで登録できないという当事者がいるということもニュースになっていますけれども、そういった場合にはこういった網から拾われずに落ちていってしまうように感じるんですけれども、そういった方はこの今後どうしていったら良いとお考えでしょうか。

知事

 我々県の手続きに関しては全て認めますから、それが漏れることはないというふうに、もちろん法律に従わなければ別ですよ、法的に国が定めていてできないところありますけれども、それは全て認めていくという方向に持っていっていますので、それぞれ市町村の考え方があると思いますけれども、これはそれぞれの方々の人権の問題だと私は思いますので、県としては可能な限り広く受け入れられるような形にしたいと思っています。

時事

 3点ほど伺いたいんですが、まず、コロナで2点伺いたいんですけども、埼玉県からだと大分他の都県に通勤通学されてる方が多いと思いまして、これで5月8日以降、都県によって対応が違うところがもしあったら混乱してしまうのかなという感じもするんですが、何か県民対して注意事項のようなことがあったらお伺いしたいのが1点目。2点目は、多分5類になる前最後の会見なので、現状のコロナの流行状況とか、4月11日時点で流行初期の兆候が見られるという話をされたんですけども、現状をどんなふうに見られてるのかというのをちょっと伺えればと、まずその2点をお願いします。

知事

 5月8日以降のいわゆる行動制限という言い方がもう正しくはないんですけれども、お願いを含めてですね、そういった県民の皆様へのお願いや推奨、このレベルにつきましては基本的に都道府県での差はないというふうに考えているところであります。1点だけ埼玉県ちょっと特殊なのは、診療・検査医療機関という名前を埼玉県の場合には使わせていただいており、これはこれまでもずっとそういった名前で呼んできていますが、国は外来対応医療機関というふうに呼ぶそうです。ただこれいきなりこれ名前、中身は一緒なので、名前が変わってもですね、やはり混乱が生じるということで埼玉県の場合には名前だけ、いわゆる発熱外来ですね、については診療・検査医療機関という名前を使わせていただいている、そのぐらいが違いだと思います。それから2点目の現状の状況ですけれども、いわゆる4月の2週目か3週目だと思いますが、を底にして、それから若干、新規陽性者に関しては増加の傾向を示しており、陽性率等も上がり、更にはいわゆる他の都道府県由来の割合等も上がってきていることは事実であり、我々としては第9波と呼ぶかどうかは別としても、流行の、若干感染の拡大の端緒と言うか兆しが見えたということを懸念をしていたところであります。他方でこれまでの新規陽性者の増加の度合い等を曲線にして見てみると、想定したよりもまだ今のところ抑えられてるというところでありますので、まだ現時点では、仮にこれ感染拡大だとしてもですね、まだ緒に就いたばかりと言うかですね、要注意の状況を出てはいないと思っています。

時事

 もう1点、LGBTQのトイレの話で、急にこういう発表があったのでなぜ急になのかなというのがまずあったんですけど、先ほど混乱があったという話があったのですが具体的にどういう状況があったのかというのと、混乱の原因みたいのが分析されて何かわかってる部分あるのかどうか、そこについて伺えますでしょうか。

知事

 急に申し上げたのはですね、こういったお問合せですとか、お叱りと言うんでしょうか、義務化するなとかですね、そういうお話がいろいろ寄せられたという意味であります。なぜかと言えば、こういったニュースが流れたからだというふうに思っています。分析としては先ほど申し上げましたけども、おそらく県民のみならず国民の皆様に関心の高い事項であったからではないかということと、あと非常にセンセーショナルな内容と言うんでしょうか、非常に強い内容だったからだと思います。

東京

 パートナーシップ制度のことでお伺いします。先ほど知事は制度の有る無しにかかわらず、県としては全て認めていくというふうにおっしゃられましたが、例えば当事者の方の話なんですけれども、これまで私立病院に運ばれてパートナーなのにパートナーとして扱われず、家族として扱われず辛い思いを何度もされたという方がいらっしゃって、県の制度の今回の見直しでは県立病院に関わる治療に関する家族の同意の権利というものが認められてるかと思うんですが、その方いわく県立病院に運ばれる可能性は極めて低く、やっぱり私立の病院が多い中で、県のパートナーシップ制度があることによって病院に着いた時に私たちカップルなんですという公的な県の証明があることで、もしかしたら家族として私立病院でも扱われるのではないかという御意見があったのですが、こういった意見に関してどうお考えでしょうか。

知事

 まず私ども県立のですね、病院等については御指摘のとおりであり、既に見直しをさせていただきました。またこれ病院ではなくて企業なんかも含めて、やはり同様の権利で、少なくとも事実婚の方と同じように扱われるべきだと私は考えていますので、そこで県としてはアライ企業とかですね、そういったことで広がりを、それぞれの企業や組織に対して広めているところであります。他方で先ほど申し上げましたけれども、パートナーシップ宣言、これ例えば町内会がやっても良いわけです、県がやっても良いわけです、国がやっても良いですというふうになると混乱すると思います。基本的には婚姻と同じような制度であるとすれば、やはり市町村で受け付けるべき問題だと思っていますし、県が仮に先ほど申し上げた定義を、四角で囲ったような定義にしてしまうとそこから外れるものも出てくると思いますので、私たちは最大限に県が持っている手続をすること、また市町村が、これは県内だけではなくやりたいと思ってますけれども、県内だけではなくて全ての市町村ができるような形にするということが私は先決だと思っており、可能な限り多くの市町村に広がっていくことを待つのか、あるいは本来はやはりこれ国でやるべきことだと思いますのでしっかりと働きかけを行うことによって、少なくとも先ほど申し上げたように事実婚と同じような扱いができるようにしていくべきだと考えています。

東京

 知事が制度を取り入れないというのは法的根拠に基づかないからということかと思うんですが、法的根拠に基づくか否かということを大切にされてるのはどうしてなんでしょうか。

知事

 そんなこと言ってません。法的根拠はパートナーシップ宣言はどっちにしてもないわけですよね。法律は国が定めることになります。

東京

 市町村が法定受託事務として戸籍法によって定められているのでパートナーシップ宣誓制度は市町村が担うことが相応しい等、そういう根拠に基づく法律があるかどうかというのを知事は大切にされてらっしゃるのではないですか。

知事

 すみません。混乱をするからです。先ほど申し上げたように、例えば市町村がやる、町内会がやる、学校がやる、これ権限を与えれば誰でもできるわけですけれども、それと同じになってしまいます。婚姻というのは誰でも認めるのが良いわけではなくて、市町村が認めるということで整理が全てできてるわけですね。それぞれに混乱が生じることがなくなっています。まただからこそ、それが他の市町村に行ってもこれを戸籍として登録することができるとかですね、そういったことが担保されるということで皆さんの権利と裏腹になっているというふうに私は考えています。だとすると、婚姻と同じような制度を認めるとすれば、やはりそこは国が制度を作り、市町村が行い、県はそれに基づいてその権利を最大限に発揮させるということが一番大切だと思いますので、例えば、誰でも良いのであればさっき言った市町村でも良いわけですし、町内会でも良いわけですし、県でも良いわけですし、どこでも良いですね、赤十字でも良いし、そういった話で言えば確かに誰かが認めたら良いという議論であればそうかもしれませんが、やっぱり整理はしなければいけないと思いますので、それは役割分担になると思います。

東京

 現状は市町村が取り組んでいることで混乱は生じていないという認識ということですか。

知事

 いや、市町村が取り組むべきと申し上げています。

東京

 市町村がやっても町内会がやっても良いということになれば混乱が生じるっていうことなんですけど、実際に市町村が今8割ぐらい取り組んでいて、ある市町村だと同居してないといけない、ある市町村だとそんな決まりはないというふうにいろんな差が出ていて、当事者の方は県がそれを包み込むような制度を作ってくださることで緩和されるんじゃないかという期待をされてらっしゃるんですけど。

知事

 それは国が制度を作り戸籍法に定まった婚姻も同じですよね。国が制度を作っているから、市町村によって婚姻の形が、例えば一夫多妻はこっちで、一夫一妻がこっちだみたいなことはないわけですよね。県が仮にそれを定義として定めると、そこから外れたものはどうやって我々は扱うことができるかということになってしまうと思います。つまり私が言ってるのは、仮にその四角の中に、定めた制度の中に63の県の市町村が入ったとしても、私たちは今、国が定めたものがない以上、仮にそれが佐賀県だろうが、鹿児島県だろうが、どこの県の市から来た人たちも全て同様に扱うためには、広く受けて全ての権利というものを事実上認めるという方向を可能な限り広く取っておくということが必要だと思うので、役割分担ですから市町村がこれをやる、そしてそれを私たちはどんな中身があったとしても市町村が定めたパートナーシップ宣言については、同様に、県内でなくてもということだとすると、私たちが作って、その中に、ストライクゾーンに入れなさいと言うよりも、国が定めたら別ですけれども、やはり広く持っておくことが私たちは最も当事者の方々の権利を幅広く取り扱う、受け入れることができると考えています。

東京

 国の制度がないからこそのパートナーシップ制度であって、もし県が作ってそれに漏れてしまう場合はどうするかという点は、他県も既にやっているパートナーシップ宣誓制度を県単位でやっている自治体があるので、その他県とじゃあどう連携していきますかという議論に発展していけば良いのかなと思うんですけど。

知事

 それはすみませんさっき申し上げましたけども、法に関係ないとすると、町内会がやっても良い、赤十字がやっても良い、病院がやっても良い、県がやっても良いということになりますよね。つまり、戸籍法と同じように考えると、特定のところがしっかりと責任を持ってお互い調整ができる体制にするから、婚姻については市町村のみなんです。他のところに認めてないですよね。法律で例えばこれ病院に認める、これ県にも認めるということになると、大いに混乱することになると私は思いますけれども、これはもちろん市町村以外のところでやることのメリットが仮にあるとすれば、我々としても混乱を生じないようにするべきだと思いますけれども、私は都道府県がそれは本来やるべきものとして戸籍等に関する、あるいは婚姻関係の登録と同等のものだとすると、そこはやはり県としては県の役割をしっかりと果たしていくべきだと思うし、それによって自分が本来市町村がやるべきことを県が乗り出すことによって権利を狭めてしまうというようなことがあれば私はそれは許されないと思いますので、私たちはなるべく広く権利を認める方向にあるべきだと思っています。

東京

 18日の会見を受けて当事者の方3名にインタビューしたんですけれど、皆さんお三方いろいろそれぞれ違う立場でパートナーシップ制度を県が導入してほしいという御意見だったんですが、知事は政策発表会見の方でも中国の方の言葉を挙げて人民の心に寄り添う政治というお話があったかと思うんですけど、県民の当事者の方と顔を突き合わせて意見交換等されるおつもりはありますでしょうか。

知事

 これまでも国会議員時代からLGBTQの方々とお話をさせていただき、また私自身レインボープライドにも個人的に参加をさせていただき、様々な組織の方々と、いろんな立場の方がおられますから、1つでは意見はありませんけれども、それを行ってまいりました。これらをしっかりと生かしていきたいし、これからも行っていきたいと思います。

東京

 最後になりますが、先ほど国に対する働きかけをというお言葉があったんですけども、この任期の4年の間に実際に国に働きかけたということはこれまであったのでしょうか。

知事

 ファミリーシップ制度についてではありませんけれども、引き続き、これについては国に対して働きかけを行わさせていただきたいというふうに思っています。

東京

 ファミリーシップではないんですけど…

知事

 ファミリーシップではありません。

東京

 これまでまだ働きかけたことはないけれど今後ということですか。

知事

 そういうことです。今回我々、制度をやっと作りましたので、そこでやった、国の制度が整っていないがために権利が保障されないことがありましたので、そこについて働きかけをしたいと思っています。

東京

 2点お伺いすることがありまして、1点目がコロナの件なんですけれど、5類移行後の医療提供体制の外来のところで、幅広い医療機関で患者を限定せず診察するよう促進ということが書いてあるところの下に、診療・検査医療機関として公表継続とあるんですが、このことは診療・検査医療機関として公表されてない医療機関であっても、外来でコロナの診察を受けられるという意味なのか、それとも診療・検査医療機関として公表されているところでしか外来で受けられないけれど診療・検査医療機関を幅広に、登録されてる数を幅広くするという意味なのかちょっとどちらなのかを確認したいと思うのが1点。あともう1点がパートナーシップのことなんですけれど、先ほど知事もこのパートナーシップ宣誓制度がその婚姻の届出の件に関して都道府県にその権限がないということをおっしゃっていたと思うんですが、仮に法的に権限がなかったとしても、県がこういうパートナーシップ宣誓制度をすることによって、例えば県内にいるLGBTQの方が埼玉県は自分たちに寄り添ってくれるというふうに安心感を持ったりとか、あるいは県内の市町村が県がそういう宣言をするなら自分たちもしっかりパートナーシップ制度のことを考えなきゃなというように自分たちの制度の策定に向けて動き出すような、そういった精神的なメリットが考えられるのではないかなと思うんですが、このことについて知事はどう考えかお聞かせください。

知事

 まず、診療・検査医療機関につきましては基本的には全ての医療機関において診ていただくことが必要でありますけれども、当面、これまでの制度がありますので、この受診を引き受けていただける、診ていただける医療機関を広げるという方向でこの診療・検査医療機関の御案内をさせていただくということでございますので、仮に発熱等をした場合には、この診療・検査医療機関を検索していただき、ここにまずはかかっていただきたいと思っています。当面の暫定的と言うか、移行措置というふうにお考えをいただきたいと思います。それから2つ目の、婚姻関係について別に県は何ら宣言してないんですけれども、市町村は求めに応じやっています。現在そういった制度がないという中でありますので、県といたしましては先進的な取組として、おそらく他にはないと思いますけれども、全ての手続を見直させていただくとともに、あらゆる地域における全てのパートナーシップ宣言を認め、またパートナーシップ宣言を行わない市町村があったとしても、その権利については県のここは最大限に広げていくということで、私どもとしてはしっかりと対応をさせていただきたいと思っていますが、制度を作るのは、私はこれは法律や憲法の問題もありますので国だと思っていますので、ここから先は国の話になろうかと思っています。

日経

 パートナーシップ宣誓制度に関する考え方のところで、(4月)18日の記者会見で、実際に具体例を挙げながらだったと思うのですけど、こういったところは最終的にはホームページとかで当事者の方に見えるようにされたりとか、そういったところは御検討されてるんでしょうか。

県民生活部

 18日に記者会見した内容、手続の見直しの結果については、ホームページに掲載するべくですね、内容について今庁内で再確認をしていますので、もう少しお待ちいただければと考えております。

日経

 一応もう公表はもう決定してるっていうことでしょうか。

県民生活部

 それは前回多分お話あったと思うんですけども、基本的は公表する形に今準備を進めているところです。

読売

 オールジェンダートイレの関係でお尋ねしたいんですが、先ほど県の考え方では、誰でも利用できるオールジェンダートイレ等の設置を検討するということだったんですけど、ちょっと細かいことで恐縮なんですが、多目的トイレが今現状ある中でそれを増やすという方法もあると思うんですが、それとは別にいわゆる今新たに出てきているオールジェンダートイレというものを増やすとか設置していくという認識で間違いないかお伺いしたいです

知事

 先ほどの指針を見ていただくとわかると思うんですけれども、例えば、このオールジェンダートイレとか誰でもトイレ、これが実は多目的トイレのことだと思いますけど、これを多目的トイレという形に、つまり誰でもトイレは既に実はジェンダーで分けていないので、こういったものを表示を変えていくといったことを我々は例えば考えています。これは先ほど言ったように公的機関ですよ。あとはもう1つは、合理的な配慮ということで、例えばLGBTQの方が利用されることが想定されるようなイベントの時に、特定の地域、エリアをですね、例えば更衣室用にさせていただくとか、そういったことも考えているということであります。

読売

 確認で申し訳ないですけれども、県の施設の中の多目的トイレの表示を変えていくということでしょうか。

知事

 可能な限り性別に関わらず利用できるエリアを設け、その旨を表示のところの例示としてこのように書かせていただいて、既に指針で、例えば「誰でもトイレ」と書かせていただくとか、オールジェンダートイレだけではなくてあるいは「どなたでも御自由にお使いください」と、こういった書き方ををさせていただくことによって、いわゆる今の多目的トイレとか誰でもトイレといったものを使っていただけるような形にするように、既に指針として出させていただいた通りであります。

読売

 今のに関連してオールジェンダートイレに関してお伺いしますが、一部ではこういったトイレを進めることによって性犯罪のリスクが高まるという指摘もあります。こうした懸念に対してどのように対処するか、どうお考えかというのをまずお伺いします。もう1つがですね、パブコメに関して意見が幾つか寄せられてると思うんですけれども、こういった内容についての知事の受け止めをお願いします。

知事

 まず最初のところ、性犯罪については、恐らく私の理解ですけれども、女性用のトイレに性別は男性だけれども女性を自認する人が入るとか、逆、によって性犯罪が増えるといったこういった議論であろうと思っています。私どもは、女性や男性が入るトイレを減らすとか言ってるのではなくて、このように、例えば多目的トイレみたいなところでの利用を拡大するとか、そういったことを想定しているので、これが直ちに性犯罪を広げるということには、ちょっと私の理解ではなりにくいのではないかというふうに考えています。また、パブコメは例の条例の話をされてるんでしょうか。これは、すみません、議会がやられた議員立法条例でありますので、本来、議会のほうにお聞きいただくべきものだと思いますけれども、様々な形で多くのパブコメが寄せられたことは承知をしており、またそれは先ほど別な機会に申し上げましたけども、LGBTQの問題というのは日本の社会に関わる問題なのかもしれません。そういった意味では関心が高いことなのではないかと思っていますので、丁寧に進めるとともに、それから先ほどホームページに掲載をしてるのかという話もありましたけども、県としての施策については丁寧にこれを説明をしていきたいと考えています。

毎日

 コロナの関係で1点お尋ねいたします。診療・検査医療機関のお話がありましたけれども、4月の中旬に伺ったところ、1,422が、診療・検査医療機関として公表されているという数字を伺ったんですが、5月8日以降、これが増えると見てらっしゃるか減ると見てらっしゃるか、もしくは変わらないと見てらっしゃるか見通しを教えてください。

知事

 県がお願いをして、確保するこの病床については、まず1つ整理しておきたいんですが、フェーズが上がった場合にはもちろん上がります。

毎日

 病床ではなく診療・検査医療機関、発熱外来についてです。

知事

 失礼いたしました。診療・検査医療機関については、既にですね、4月21日に(拡充に向けた)取組を開始させていただいた時が1,621機関でありました。これが10日後の5月1日現在ですけれども、では1,680(後に修正:1,689)機関と68機関増加を既にしておりまして、大体ですけれども、まだどれだけ増えたとは言えませんけども、4、5パーセント増えてきていますので、これから増えていかせたいと思っていますし、より増えてくると今度診療・検査医療機関として特定して公表する意味がなくなってきますけども、そういったことに持っていけることが一番良いと思っています。

毎日

 ということは確認ですが、増えるというふうに見通しを立ててらっしゃるということですね。

知事

 はい、そうです。

産経

 コロナの関係で2点ほどお伺いしたいんですけども、1点は繰り返しになってしまうんですが、8日以降のことでですね、基礎疾患を持たれている高齢者の方ですとか、コロナのリスクのある方々ですね、こういった方々の行き場であるとか、こういった方々が不安を感じていらっしゃる方も多いと思うんですけども、県としてですね、全国的には同じような対応になるということでしたが、特に知事が力を入れられるような対策の部分とかっていうのがあれば、改めて強調していただけると大変ありがたいです。もう1点なんですけれども、感染者数の発表についてなんですが、これまで日ごとに発表なさってきたと思うんですがこれが定点観測になるということで、流行の状況とかっていうのが、把握の方法が変わることによってですね、実際に流行しているものとのタイムラグみたいなものも出てくることも、そういうこともあり得るのかなと思うんですが、県としてそこをどのように迅速に流行状況であるとか、そういった危険な兆候をですね掴んでいくというふうに想定されているのか改めて御説明をお願いいたします。

知事

 まず高齢者や基礎疾患をお持ちの方で不安のある方についてはまず相談体制ということで、先ほど相談センターもございますし、また高齢者については特に最もこれまでの経験から言うと、お亡くなりになったり重症化するリスクが高い方でありますので、福祉施設については、高齢者施設については、これまでと同様の対応を敷かせていただくことによって、直ちにこれを和らげるというかですね、当面の間、例えば高齢者支援型の臨時施設を継続をするとか、あるいは感染対策の助言だとか直ちに何かクラスターというかが発生した時には感染症介入チームであるCOVMATやeMATを派遣する体制にするとか、そういったことは継続をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。また、新規陽性者につきましてはどうしてもこれはタイムラグは発生する方向での変更になります。即時にその時点で正確に、例えば感染者・陽性者の数を知るということはなかなか難しくなってくるというふうに我々も認識をしておりますけれども、これについては基本的に5類になってきますので、定点観測で見ていきたいと思いますが、ただし、株が変わってくるとか、毒性が変わってくるとか、こういった場合には、国とも話し合ってですね、違う方法を考えざるをえないこともあろうかというふうに考えているところでありますので、現在のような形で毒性等が下がったままの場合には定点観測でやらせていただくことで私どもは対応できると考えています。

産経

 もう1点なんですが、今日御発表いただきましたこのオールジェンダートイレに関する一部のネット情報というところなんですけれども、1点だけ確認をさでていただきたいんですが、これフェイクニュースだということで先ほど御説明をいただいていたかと思いますが、このフェイクだというふうにされている部分について一応念のため確認なんですが、女性トイレであるとか現在あるトイレが減ったり、なくなったりするというそういうことではないという意味でその一部のネット等にある情報が誤りであると、こういう認識で間違いないでしょうか。

知事

 私の理解では、一番多分きたのは義務付けるということなんだと思うんですけど、要するにオールジェンダートイレを設置することを義務付けると、その時の手法として廃止・減少、またそのときの場所として、あらゆる施設、民間を含めたということだと思いますので、多分、どうしてとかここだというか、ただ全体だと思いますけれども、つまり減らして全ての施設に義務付けるということを、どうもほぼフェイクニュースというかですね、誤った情報として流されていたので、この全て、要するに「廃止・減少」、「あらゆる施設」、「民間を含めた」この3つ、それから「義務づける」この4つ、それから「方針を定めた」この5つについて全部否定させていただきます。

産経

 これはもうもちろん現時点ではそういった事実はないということですが、今後こういったことを検討されていくというか、今後そういった民間に対して要請をしていくとか、そういったことは現時点でお考えはございますか。

知事

 今のところ指針を改訂するという意味ですか。既に指針は出しているので、その指針通りやってほしいというだけの話なんですが、要するに民間には何を求めていない、ただ、アライ企業とかそういったところで御相談がある場合に、我々としては専門家委員会を持ってますので、そういったところでアドバイスをさせていただく可能性はあると思いますけれども、ただ、この指針がございますのでこれをそのままやってほしい。で、そこには何もそういったものは書いてないということであります。

産経

 この指針も今後に変わるような予定もないということですか。

知事

 はい。

朝日

 トイレの関係で、先ほども質問にあって重複して恐縮なんですけれども、これはいわゆるバリアフリートイレというのと別の1つの空間の中にたくさん個室があってそれを誰でも使えますよというような、今歌舞伎町の施設などで話題になっている、ああいうものも含むと想定して良いでしょうか。

知事

 私たちが想定をしているのは先ほどの指針のとおりであって、誰でもトイレとかこういったものを使うとすると、大体が個室だと思っています。大体がですね。県の持ってる施設に関して申し上げれば。これはちなみに県有施設だけですから。実は先ほどフェイクと言うかですね、誤った報道のうちの1つには、例えば正に歌舞伎町とか並べてあって、いきなり埼玉県が出てきて一緒のように扱われてるということもありましたので、ちょっと改めて申し上げると、現在の県有施設では個室のところを現時点では考えているということですけれども、先ほど申し上げたように、LGBTQの方が多数利用されるような場合には、そういった時には、もうそれ用のものを用意するとかという、これも指針に入っていますので、そこはすみません、必ずしもそれだけを限定してるわけではありませんけども、専らそういう想定だというふうにお考えいただいて良いと思います。

朝日

 専ら今あるような、バリアフリートイレとか多目的トイレのような、ああいった独立した個室があって、そこを誰でも使えるとようなイメージのものが(想定でしょうか)。

知事

 今我々が想定しているのは、県にある施設でのいわゆる誰でもトイレに関しては、例えば男性と女性と別なところにある、1つだけある、そういったトイレだと思います。

朝日

 このフェイクだとおっしゃっていたのは、これは報道機関の報道ではなくて、ネットの投稿のようなものという認識のようですが。

知事

 私が聞いている範囲ではネットでの情報だと聞いています。

朝日

 取材を受けて答えたっていうようなものではなくて。

知事

 受けてないです。

県民生活部

 あくまで私どもが確認した限りですけども、1つですね私どもでやってる「性の多様性に関わる施策推進会議」という有識者とかですね、当事者の方に御意見いただいてる会議がございますけども、そこに取材に来ていた、マスコミと言って良いのかわかりませんけども、ネット記事を配信してる方がございました。そこがYahooなんかに出ていましたけども、それを引用する形でいろいろなフェイクニュースというようなものがなされていたというような事実は確認しております。

NHK

 今の点で1点だけ最後付け加えて、この誤った情報なんですけれども、私が確認したところ、一部の政党の埼玉支部でも引用があったかと思うんですけれども、それについては県として何かしら対応されてるんでしょうか。

県民生活部

 一応そのようなネットの記事が出ているのはこちらも確認してますけども、その対応については現在ちょっと検討中ということで、はっきりと今決まってるわけではございません。

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 幹事社質問

少子高齢化等について【該当部分動画(YouTube)】

NHK

 少子高齢化が進む中で、先日ですね、国立社会保障・人口問題研究所が、日本の人口が2070年に8,700万人まで減るという推計をまとめていまして、埼玉県でもこういった少子高齢化は喫緊の課題となっていまして、知事のお受け止めとその対応方針について伺えればと思います。あと外国人の占める割合もかなり増えるということで、こういった点についても、知事のお考え、今後の対策方針について伺えればと思います。

知事

 まず受け止めの方ですけれども、今回の推計については日本の全国の人口について推計したものですけれども、平成29年に公表された前回の推計の比較では、平均寿命の延伸や外国人人口の増加によって、人口減少の進行が僅かに緩和したというふうに理解をしています。他方で合計特殊出生率の低下で、0歳から14歳までの人口が、前回の推計で減少したということで、やはり我々としては、少子化対策というものが喫緊の課題である、極めて重要な課題であるということが浮き彫りになったと受け止めています。埼玉県の場合には、大正9年に国勢調査が開始されましたけども、それから唯一、日本でただ1つですけれども人口が増加し続けた県でありました。そういった中でも、昨年4月に総務省が公表した令和3年10月1日時点の人口推計で初めて人口が減少に転じたということでありますので、本年中に国立社会保障・人口問題研究所が都道府県別の将来人口推計、これを明らかにするというふうに聞いていますので、それを注視したいと考えています。対策についてですけれども、まず少子高齢化への対応方針、先ほど深刻だと申し上げましたが、地域を支える商業や交通の衰退や、あるいは空き家の増加、さらには地域コミュニティの活力低下、そして医療・福祉の費用増加で、現在の行政サービスの水準の維持、インフラの更新が困難になると考えられるところであります。しかしながら、これらの課題に的確に対応し、持続的成長を行うためとして、私どもは市町村の「コンパクト」「スマート」「レジリエント」3つの要素を兼ね備えたまちづくりの支援としての「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」を進めているところであります。これは引き続き進めなければならないと考えており、現時点では29の市町に参加いただいてますけれども、早期に県内63全ての市町村に参加いただいて、超少子高齢化社会に対応するためのまちづくりを行いたいと思っています。また県では安心して子供を産み育てられる環境を整備することによって、ただ環境を整備すると言っても本当に多様に渡っていますので、例えば県民の結婚、あるいは妊娠、出産、子育ての希望を実現することが少子化対策に重要と考えており、例えば結婚支援ですとか、お見合いとかですね、あるいは保育所の整備などの様々な施策にも取り組んでいるほか、潜在保育士の登録だとか、復職支援の事業の実施など保育の担い手確保にも積極的に取り組むなど少子化対策に力を入れておりまして、これを引き続き取り組んでいきたいと思っています。それからやはり少子化だけではなくて、高齢化の方も考える場合には、住み慣れた地域で安心して暮らすことも大切なので、地域包括ケアシステム、このシステムのですね構築を、埼玉県は先進県と言われますけども、これを更に推進しなければならないと思っており、特養等、介護サービスの基盤整備に取り組んでいくとともに、介護人材の育成にも取り組んでいきたいと思っています。それから外国人共生ですけれども、現在、令和4年12月末ですが、県内外国人21万2,624人と、県人口に占める割合は2.9(パーセント)、およそ34人に1人が外国人になっています。ここ5年間で在留外国人数は、コロナにかかわらず約3万人増加していますので、今後更に増えることが予想されます。これは日本人の住民と外国人のエクスパトリエットの方々の文化的な違いをお互いに認め合い、この地域社会をしっかりと担い手として、お互いが力を発揮していかないと結局人口減少の分がプラスにならないというふうに考えます。そこで、「埼玉県多文化共生推進プラン」を策定し、日本人住民と外国人住民がともに日本一暮らしやすいSAITAMAづくりを今進めているところであります。外国人が地域社会の一員としてその能力を発揮し参加していただく地域づくりを進めることによって、市町村、ボランティア団体、地域住民とも連携をしながら、誰もが暮らしやすい多文化共生の社会を実現したいと考えています。

埼玉

 合計特殊出生率についてお伺いいたします。県は今実施中の5か年計画で2026年までに合計特殊出生率を1.66まで引き上げるという目標を立ててらっしゃるんですけど、ここの、今知事がおっしゃったように若者のライフデザインの構築支援とかもろもろその数値だけというよりもその環境を整備するということが必要かとは思うんですが、この数値につきまして、実施の進捗と言いますか、達成できるどういったロードマップみたいなものをお持ちなのか、そこをお聞かせいただけますでしょうか。

知事

 まず、施策のロードマップを作らせていただいていて、先ほど具体的に幾つか申し上げましたけれども、例えば、結婚から、あるいはその適切な収入を持つことによって結婚を可能にする環境から、また出産もそうですし、その後のいわゆる世話、様々なケアから、さらにはセーフティーネット、こういったものを多様な形で進めていくことが必要だと思っています。他方で、その1.66という特殊出生率については、これ正直非常に高い目標だと我々は考えていますが、ただこれを実施するために、目標としてしっかりと維持しながら、目標としてしっかりと高く掲げながらここに向かって働いていくことが必要だというふうに考えているところであり、非常に高い目標、意欲的な目標でありますけれども、何とか取り組んでいきたいというのが私たちの思いです。

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 その他質問

統一地方選について 【該当部分動画(YouTube)】

埼玉

 先日まで行われた統一地方選の後半戦について、統一地方選の後半戦というか全体が終了したことについてなんですけれども、先週の会見では(視察先で)お茶を飲んで、つい先日まで選挙が行われたことを忘れてしまうほどだったとおっしゃってたので、改めて振り返っていただければと思うんですが、お願いします。

知事

 統一地方選についてやはり県として最も残念であったのは、投票率が低かったことであります。やはり県民の皆様に対して、埼玉県としての働きかけというものも工夫をしなければならないと思う一方で、県民の皆様には是非ですね、民主主義の下での県民の権利というものをしっかりと行使をいただきたいというふうに改めてお願いをさせていただくところでございます。なお、それぞれにつきましては無投票のところも多かったという意味から言えば、無投票が直ちに全て悪いとは申し上げませんけれども、やはりそれぞれに議論を戦わせて、様々な課題のある市町村、県、あるいは国、こういったことについての議論を交わしていただくことが私は理想だと思うので、多くの方々に政治に御関心をいただき、参加いただけるよう改めてお願いしたいと思っています。

埼玉

 前半戦に引き続いて女性の議員が多く誕生したと思うんですけれども、それについては改めてどうお考えでしょうか。

知事

 確か25パーセントだったと思いますけれども、女性の議員が増えてきたことはとても良いことだというふうに思いますし、女性の立場からやはり見える世界というものを、特に地方政治なので、最も身近なところで接することができる人たちの声を伝えていただけるという意味ではとても素晴らしいことだと思いますが、25パーセントはまだ低いと私は思うので、ただ、今まで女性の議員が誕生していなかったところに誕生したり、そういった良い傾向は見えているとは思いますけれども、全ての方々により関心を持っていただきたいことは事実ながら、より多くの女性の方が参加できるような環境を整えるとともに、女性自身にも意欲を持っていただき、是非より多くの方に参加していただきたいと思っています。(終)

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お問い合わせ

知事直轄 報道長  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎1階

ファックス:048-830-0029

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