ページ番号:203608
掲載日:2021年8月25日
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知事
私の方から何点か御報告をさせていただきたいと思っております。最初に、新型コロナウイルス感染症への医療体制の強化についてであります。新型コロナウイルス感染症の埼玉県の感染動向の推移について、まずは御覧いただきたいと思います。これはもう皆様に何度も御報告させていただいておりますけれども、いわゆる第5波の中で、デルタ株、これまでに経験したことがないスピード、規模での感染拡大となっており、現在の状況が続くと、助かる命も助けられない、こういう危機的な状況に今直面しつつあります。ステージ指標につきましては、もはやすべての指標がステージ4にあるのみならず、改善の兆候が現時点では見られていないという深刻な状況であります。実効再生産数につきましては、やや鈍化はしているものの、依然として1を超えており、感染のピークがどこにあるのかが見えない、こういう状況になっております。次に年齢構成でありますが、直近3週間の構成比については、変わりがありません。20代、30代で全体の半分近くを占めることになっています。しかし、感染規模が従前よりも桁違いに大きいことから、若い方々の感染者が多いと言っても、あるいは重症化率、死亡率が下がってきていると言っても、実数が極めて大きくなるため、深刻な状況であると同時に、実は60歳代以上も含めて、すべての年代で、実数ではこれまでで最高、あるいは高くなっているという状況になっています。本県では、緊急事態宣言の期間を通じて、緊急事態宣言の包括的な強化パッケージをお示しし、埼玉県として、県民、そして事業者の皆様にお願いをしながら取り組んでまいりました。その内の4つの柱の「攻める」、「守る」、「連携する」、「お願いする」の「守る」でありますけれども、そこにつきましては、病床の確保が含まれています。この病床の確保、さらには、宿泊療養施設の確保、そしてカクテル療法の開始、酸素ステーションの準備、これらの4つのポイントが含まれていますが、今日はこの4つのポイントについて、集中的な体制強化を図っておりますので、御報告をさせていただきたいと思います。
まず1つ目、病床のさらなる確保についてでございます。いわゆる第5波が始まった時、6月20日時点でありますけれども、その時の病床数は1,661床。もちろんこの数字は、国がピークと想定をした第3波の最も多い時の倍以上を余裕をもって病床を確保したものです。そしてそのうち、重症の病床は164床でございました。ところがその後、先ほど申し上げたとおり、爆発的に感染拡大をしていく中で、入院患者の増加に伴い、病床の増加をさせていきました。さらには、患者数の急増を受けて、8月10日の時点になりますけれども、医療機関に対し、感染者急増体制への移行をお願いさせていただきました。この急増時への移行を含め、本日8月24日時点で1,753床、うち、重症病床につきましては209床が現時点の実績として確保されております。これからも順次増加し、今月8月31日までに、お約束をいただいた病床につきましては、最大で病床1,808床、うち重症病床は、前回210床と申し上げましたが、219床の病床を確保することとなりました。一般医療を維持しながら、コロナ病床を増やすというのは極めて大変なことであり、医療機関の皆様に対しては、御無理も申し上げましたが、本当に感謝をいたしております。また本県においては、病床の運営に欠かせない医療従事者を確保している医療機関が、本体施設と一体となって活用する新型コロナ専用医療施設、いわゆる救急の病床というんでしょうか、この病床を用意しておりますが、これは総計で8医療機関、計255床の規模で運用しており、例えばこれは病院の中でプレハブを建てるとかそういったことでの緊急の病棟でありますが、こういったものも最大限活用してまいります。
次に2つ目、宿泊療養施設の確保です。宿泊療養施設の確保を進めた結果、4月以降、新たに4つの施設を開設をさせていただき、合計で1,843室をこれまで確保しております。また4月1日と比較すると721室増えたこととなります。また、1日当たりの新規陽性者数の受け入れ数は、8月平均で103名、この1、2週間では110名から120名の規模で受け入れておりますが、4月当時は50名程度でありましたので、受け入れの人数は倍に増えております。引き続き、地元の理解も必要でございますが、皆様の御理解をいただきながら、療養施設の確保に努めていきたいと考えています。
次に3つ目になりますけれども、カクテル療法の開始についてです。この治療につきましては、酸素吸引の必要がない軽症者のうち、例えば肥満BMI30以上であったり、糖尿病などの基礎疾患がある、こういった重症化リスク因子を有する患者さんが対象となります。このカクテル療法は軽症の方であり、なおかつ、発症から7日以内の方に投与することが必要であり、重症化の防止が期待はされているものの、これまでには、治療に用いる薬剤ロナプリーブについて、医療機関において在庫をあらかじめ持つことが許されていなかったが為に、結果として有効に使えておりませんでした。このため埼玉県としては、必要な患者に適切に投与を行うため、西村経済再生担当大臣や、田村厚生労働大臣に対し、県内に拠点となる医療機関を整備した上で、在庫についての弾力的な運用を強く求めてまいりました。これに対して特例的に在庫配置が認められました。また、この運用についても、その後、余りにも数が少ない在庫しか許されなかったために、菅総理に対して私から電話で、直談判をさせていただいた結果、厚生労働省としては、県が選定をした医療機関に対し、あらかじめ一定数の在庫を配布する取組を正式に開始をし、他の都道府県にも同様の通知がいったというふうに承知をしています。この取組につきまして、本県では、8月16日より投与を開始し、8月22日まででありますけれども、32名に対して投与を行いました。まだまだ着手したばかりですから、その治療の成果等について、評価をするのは時期尚早かもしれませんが、実施医療機関からは、投与後の副反応もなく、経過は概ね順調であるとの報告を受けており、今後も重症化の防止に大いに期待をするところでございます。
最後に酸素ステーションの準備についてであります。酸素ステーションは、自宅療養者のうち、入院が必要とされた県民の搬送先が確定するまでの間、緊急的に酸素投与を行うための施設であります。現時点でも、入院させられない患者さんについては、自宅や、あるいはその他のところで酸素投与を行っておりますが、これをまとめて行うところであり、設置箇所は、県内複数箇所を想定していますが、現時点では1か所の開設に向けて準備を行っている最中です。酸素ステーションの機能としては、医師、看護師が24時間常駐、酸素の投与を行うほか、血中酸素飽和度や、体温、血圧を測定し、管理を行うことになっています。また酸素ステーションの搬送につきましては、自宅療養中に症状が悪化してしまった方については、保健所等に御連絡をいただきます。例えば保健所から行う場合、その後は入院調整本部と、入院の必要性及び搬送先の調整等を行い、入院が必要と判断されるが、それでも入院先がない場合には、酸素ステーションへの搬入が指示をされます。療養者が酸素ステーションに搬送された後も、入院調整本部につきましては、この陽性者の入院先を引き続き調整し、搬送先が決定をしたら、酸素ステーションから病院へと搬送を行うことになります。最終的な設置箇所数、ベッド数については、現在調整中であり、早急に酸素ステーションの開設に向け準備を行っています。これら4つの取組が、今「守る」の柱のうちの大きなものになっています。
知事
次に埼玉パナソニックワイルドナイツの本拠地移転についてであります。本日8月24日は、ラグビーの日でございます。私も知らなかったのですが、それにふさわしい話題をお届けいたします。本年5月に決勝が行われた第58回日本ラグビーフットボール選手権兼トップリーグ2021で見事優勝し、日本一となったパナソニックワイルドナイツが、とうとう熊谷に本拠地を移すこととなります。そして8月30日から始動いたします。熊谷スポーツ文化公園に、ワイルドナイツのクラブハウスや訓練施設、宿泊施設が入るさくらオーバルフォートが今月末に完成をし、ホテルやレストランなど、一般の公園利用者のための施設も整備をされることになっています。ホテルやレストランについては、9月11日にオープン予定でございますので、利用を希望される方、もう少しお待ちをいただきたいと思います。私も完成直前のさくらオーバルフォート、先日視察をさせていただきましたけれども、写真で見るよりも、遥かに迫力があり、コロナ禍が落ち着いたら、是非、皆さんには足を運んでいただきたいと思います。埼玉パナソニックワイルドナイツの熊谷への本拠地移転は、チーム、地元自治体、そして県ラグビーフットボール協会、これらが一体となって進めてきた構想であります。リーグを統括するジャパンラグビートップリーグからも、ワイルドナイツには来年スタートする新リーグをけん引する役割を担ってほしいとの話をいただいており、県としても地域の活性化や、公園施設の利用促進につながると大いに期待しています。さて、このさくらオーバルフォートですが、ラグビーワールドカップの舞台となった神対応・熊谷、熊谷ラグビー場の西側に存在をいたします。視察の際、パナソニックの方からは、野武士軍団だと言われるワイルドナイツがこの熊谷に砦を築き、そして城を築いた。そしてここから戦場となるラグビー場に出陣するというふうなお話をいただき、このイメージで施設を作ったということでありました。県営公園内に整備されたこの施設は、県ラグビーフットボール協会が建設し、これをワイルドナイツ等が借り受ける形になります。管理棟は2階建てとなっておりまして、カフェなどの一部分を除き、ワイルドナイツのクラブハウスとして利用をされます。1階には、選手のためのミーティングルームや、ロッカールーム、浴室、そして、全長30メートルもあるトレーニングルームがあり、2階にはスタッフルームや食堂などがあり、それぞれ非常に見晴らしの良いグラウンドが見えるような施設が多いです。選手からは、ロッカールームから直接グラウンドや、あるいは浴室に出入りでき、最高の環境でラグビーができるとの喜びの声をいただいています。その他にも一般の方が利用できるカフェもあり、ワイルドナイツの練習を間近で見ることができます。屋内の運動場は、縦30メートル、横15メートルのドーム型で、バスケットボールコートとほぼ同じ大きさです。全面に人工芝が敷かれており、悪天候時の使用や、サインプレーの確認のほか、ラインアウト等の練習もできるよう天井も約8メートルと高さがあります。宿泊棟につきましては、4階建てでホテルとショップから構成をされております。ホテルにはレストランや多目的ホールもあり、公園利用者に広く御利用いただけるようになっています。2階以上は客室となっており、宿泊客以外も御利用いただける浴室もオープンをいたしますので、例えば公園内でランニングなどの汗を流された方も気軽に利用していただきたいと思います。客室数は204、そのうち137室は低料金で、かつプライバシーも維持をされる、若い方々のニーズにも応えられるカプセルタイプになっています。残りの67室は、主にツインルームで、グラウンド側の客室にはテラスがあり、ワイルドナイツの練習がテラスから眺められるようになっています。ワイルドナイツからは、見学者がいるということで、緊張感を持って、練習に打ち込めるので、是非、迫力あるプレーを間近で見て欲しいとのお話がありました。また、ワイルドナイツのオフィシャルグッズを販売するショップ等もあるので、公園を訪れた方は、是非、一度お立ち寄りをいただきたいと思います。来年1月の新リーグ開幕に向け、ワイルドナイツはチーム名を「埼玉パナソニックワイルドナイツ」と改め、埼玉県をホストエリアに、熊谷ラグビー場をホストスタジアムとして、まさに埼玉県を代表するチームとして参戦をいたします。ワイルドナイツには新リーグでも大いに活躍していただき、ラグビー人気をさらに盛り上げていただきたいと思っています。そして、子どもラグビー教室や、国際試合の開催などを通じ、本県ラグビーの普及発展に貢献してもらうとともに、多くのファンを惹き付けて、地域活性化の起爆剤となっていただきたいと思います。これからもチーム、県、熊谷市、県ラグビーフットボール協会、この4者がワンチームとなって、ラグビーの振興と地域の活性化に取り組んでいきたいと思います。
また、本日より9月5日までの間、13日間となりますが、東京2020パラリンピック競技大会が開会をされることとなります。本県では、8月30日から9月5日まで、陸上自衛隊朝霞訓練場で射撃競技が執り行われます。また大会には、本県ゆかりの選手が39名参加をいたします。オリンピックでの本県ゆかりの選手を含む、日本選手の勢いを引き継ぎ、大いに活躍していただけるよう期待をしています。県民の皆様には、御家族や大切な方とテレビ等で観戦をしていただき、障害を克服し、限界に挑む世界レベルトップアスリートの熱い想いを伝えていただくとともに、パラリンピックの精神でもある、共生社会をつくる、このために一歩、共に踏み出していただきたいと思っております。私からは以上です。
毎日
医療体制についてと、ワイルドナイツについて1問ずつ質問させていただきたいと思います。酸素ステーションなんですけれども、開設の目途は、いつ頃になりそうなんでしょうか。また、そちらでも治療行為、薬の投与等はできないという設定になっているんでしょうか。
知事
まず、この施設につきましては、現在、最終的な地元との調整に入っているところであり、可能な限り早期に実施をさせていただきたいと思いますが、相手があることでございますので、正確には申し上げることができないのは御容赦をいただきたいと思っております。いずれにしても、設置や運営に必要なノウハウも含めて、できるだけ早く準備を完了させていただきたいというふうに思っています。また、酸素投与以上の処置という意味での治療行為だと思いますけれども、その措置につきましては、この酸素ステーションは一時的な待機が主眼となっており、現時点で酸素投与以上の処置を行う予定はありませんがただ、もちろん人間でございますから、その状況に応じて医師もおりますので、もちろんそういったことは、ないわけではないかもしれませんが、そういった処置を行うためのものではなく、その予定も現時点ではありません。
毎日
ワイルドナイツについてなんですけれども、今、コロナ禍でちょっと難しいとは思うのですが、県の方で、この移転に際して何かイベント等を企画するという予定はありますでしょうか。
知事
ワイルドナイツにつきましては、我々としても、大変、大きな期待を抱いているところでございますし、また先ほど申し上げたとおり、施設についても、是非、多くの方々に見ていただきたいというふうに思っていますが、今このような時期でもありますので、そういった大々的に現地に来ていただいて、例えばイベントを行うというようなことは考えておりませんが、ワイルドナイツからは、今後の感染状況にもよるけれども、本年12月にオーストラリアのクイーンズランド、これ埼玉県との姉妹州になりますけれども、クイーンズランドレッズとの交流試合を計画しているとも聞いておりますので、是非そういったところに向けて、可能な盛り上げを行っていきたいと思っています。
読売
酸素ステーションについてお伺いします。酸素ステーションのベッド数や開設時期については、現在調整中ということですけど、酸素濃縮器の確保が、全国的な需要の高まりで、追いついていないとか、そういう状況はあるんでしょうか。あと、また現在何台確保できているんでしょうか。
知事
酸素濃縮器、医師、看護師、これ実は、濃縮器だけではなくて、どれも、実は非常に人とそれから機械、両方とも需要が高く、逼迫している状況であり、確保が非常に困難になっています。大変難しい状況でありますが、その他の資機材を含め、様々な形で必要な体制を整えるよう、確保に努めていきたいと思います。確保の台数については、後ほど申し上げますが、ただ全体として、酸素吸入に必要な設備については、埼玉全県で言うと、数百台規模で、まだ余裕があるというふうに理解をしていますけれども、ここで使う酸素濃縮器について、もし答えられればお願いいたします。
保健医療部
現在、調整中です。
東京
パネルの1枚目なんですけれども、ステージ指標の中の入院率に関してお尋ねしたいのですが、埼玉の場合4.9パーセントで、他の1都3県に比べると、例えば、千葉ですと7.9パーセント、神奈川だと9.5パーセント、東京都が8.7パーセントという状況の中で、埼玉が4.9パーセントと低いのは何故なのか、理由について教えてください。
知事
本件については、別途しっかりとした数字とともに改めて近く御説明をさせていただきたいというふうに思っております。結論から申し上げると、正しい数字ではないということであります。
東京
正しい数字ではないっていうのは、他県の数字の取り方が違うので比較にならないっていう意味なのか、本来であれば、どのぐらい入院が必要な人が入れているかどうかっていうのを測る指標だったかと思うんですけれども、その指標の意味を成していないという意味なのか、どういう意味なのか、もうちょっと詳しく教えてください。
知事
先ほど申し上げたとおり、詳細については、きちんと御説明をさせていただきたいというふうに思っていますが、埼玉県の数字が正しくないということであって、数字の取り方が違うということでありません。
朝日
数字が正しくないというのは、どっちの方に振れるものなのでしょうか。
知事
入院率は高くなると思います。正確には。
朝日
もっと入院している方がいらっしゃる可能性があるということなのでしょうか。
知事
そこはきちんとした数字でお示ししないと意味がないので、残念ながら現時点できちんとした数字をお示しする準備がありませんので、そこを示した上で、御説明をさせていただきたいと思います。ちょっと今回は御容赦をいただき、可能な限り早く御説明をさせていただきたいというふうに思っています。
朝日
宿泊療養施設のところなんですが、確保に努めていて、4月から確保されたとのことですが、一方で稼働率が低い状態が続いていると思います。稼働率を上げるための施策が必要なのかなと思いますが、このあたり、何故上がらないのか、どういうふうにしていくのか。お考えを教えてください。
知事
稼働率上げていくことも、これまでのボトルネックとなってきたのは、細かい話になるかもしれませんが、例えば、消毒作業員や、あるいはその療養者の動線を重ねることがないように、例えば今までは、一定の療養者の退所を待って、まとまったエリアがある時に、消毒や清掃を行う。こういったことを行ってまいりました。ただ、しかしこれをやるとですね、極端な話、半分いなくなったところだけやって半分やればそれだけでも50パーセントの稼働率に、なってしまうという状況になって、その中から、もちろん、作業する部屋もありますので、そこを引くと、当然の話ながら稼働率はどんどん下がっていくということになります。そこで、事業者の方々、それから感染症認定看護師、こういった方からの助言もいただいて一つ一つ作業を、見直しさせていただいて、例えば療養中の方を別エリアに移っていただいて、そこの動線を確保する。こういったそのやり方を取ることによって効率的に、消毒エリアを生み出すような、改善を進めてきており、作業の効率が上がってきています。例えば、今年1月、第3波の頃と比較をすると、稼働率は2割以上上がってきています。その意味では、先週も120人ぐらい、大体1日平均で入っていると思いますけれども、先ほど申し上げたとおり、もうちょっと前でいうと、50人程度でしたから、倍近く上がってきているということになっています。この制度をしっかりと上げていくことが大切だと思っています。
朝日
現状、まだ4割ぐらいの稼働率かと思うんですが、それが5割、6割と今後も上がっていくというふうに考えればいいのでしょうか。
知事
6割かどうかちょっとわかりませんけれども、少なくとも4割は確保するようにというのが、これまで我々が目標としてやってきたことでありますので、そこが今、達成しつつあるので、一つ一つやり方を精査しながら、上げていきたいと思っています。
テレ玉
この医療体制の関係で、昨日の時点でですね、入院と宿泊療養の調整が続いている方、48時間超えてるというのが、10人というのは多分、これまで最も多いかなというふうに思うんですけども、この現状について受け止めをちょっとお伺いできますでしょうか。
知事
宿泊療養施設を含めてかもしれませんけれども、医療関係の施設に対する、負荷というものが極めて大きくなっており、必要な方に必要な医療が提供できないという状況が先ほど申し上げた、本当にその入口にきているというお話をさせていただきました。10人の方々の状況を把握しており、入院ができないまでも酸素投与等を行っているとか、あるいは酸素投与そのものはまだ必要がないとか、そういった方々を、今のところお待ちいただいてるという状況ではありますけれども、しかしこれは以前から申し上げてるとおり、異常な状況であります。我々といたしましては一刻も早く、入院をしていただけるような体制を組まなければいけないということで、先ほど申し上げましたけれども、酸素ステーションは、今日、たくさん質問いただきましたけれども、実はこれはなるべく利用したくない、要するに、どうしてもどうしようもない時にその前に一時的に置いておくものでありますから、これはもう使わないことが一番いいわけで、本来その病院へしっかり持っていくということが必要なので、そこで我々といたしましては、先ほどお話をさせていただきましたけども、病床、特に重症病床ですね、これも代わりが利きませんので、そういったところをしっかりと増やしていくということであり、そこで、我々として病床については、このように増やしてきて、また重症病床についても、211床を月末までに何とか目標と考えてきたのが、おかげさまで219(床)、既に約束をいただくことができたということになっています。我々としてはこういったものを組み合わせて、先ほど申し上げた、10人だろうが1人だろうが、お待ちいただく方を少なくしたいというふうに考えているところでございます。他方、これらの病床についてどうしようもなくなる時には、一般の医療の制限等を行う可能性があるということで今週の半ばぐらいという目途でしたけども、ただまだ今のところ、移動平均で1週間2,000人には達していない状況でありますので今後は、そうは言ってもベッドの状況と新規陽性者イコールではないので、そこを総合的に見ながら判断をさせていただきたいと思っています。
TBS
医療体制の強化について、今お話があったとおりだと思いますが、それ以前にですね、新規陽性者が膨大な数も増えてることと相まって、自宅療養者、本望ではないと思いますが、自宅療養せざるを得ない方々のケアというものが、どうも我々の取材では十分に行き届いていないようなことが分かっています。例えばですね、パルスオキシメーター、これは3日以上届かない。それから保健所等に連絡するファーストコンタクトは何とか通じたけれども、それ以降の連絡はもう電話が繋がらない。こういったようなことは我々取材でわかってますが、このような状況で何かその自宅療養者に対しての今以上のケアというのは何かお考えでしょうか。
知事
パルスオキシメーターについてはある程度、私ども行っているとは思っていますけれども、ただファーストコンタクト以降はメール等が主になっていることは事実であります。それと、どの機会だったでしょうか皆さんにも申し上げた、センターがやっぱり一番ボトルネックになってしまっていて、つまりその医療機関等が今518医療機関等でお医者さんと繋ぐことができるような体制になってるのですが、そこに繋ぐための、間に入るセンター等がボトルネックになっているのが今一番大きな問題で、このセンターについては、人の増強とかですね、違う業種事業者等を入れることによって今、徐々に強化を図らせていただいていて、どうしてもやはりその企業だけでできないということだと、本来やるべきなんですが、やれというわけにも、これ命かかってますから、そこで今、増強させていただいているというところで、まさにパルスオキシメーターがないとかそういう話じゃなくて、あるいはお医者さんがいないからではなくて、そこにつなぐためのこれがボトルネックになっているので、これを急遽、先週末ぐらいから強化をさせていただいて、もう既に新しい契約先というんでしょうか、企業さんが稼働し始めているところでありますので、ここについては、自宅療養者、本当はいない方がいいのですけれども、より安心ができるような体制を構築したいと思っています。
読売
緊急事態宣言が9月12日まで引き続きなりました。学校2学期が始まり、学校生活についてお聞きしたいんですけれども、2学期を前に市町村、学校単位で、始業式の後ろ倒しとかですね、リモートによる分散授業だとか、独自の取組が始まっているようです。県は教育委員会が明日その専門家会議で、検討されるということなんですけれども、始業式も近々に始まるところもあるんですけれど、どの段階でですね、どういった検討がなされてどういった呼びかけ、方針を示されるかお願いいたします。
知事
明日、これを諮問にかけるという、方針はもう既に県庁内では、教育委員会とも協議をさせていただいて進んでおりますが、先ほど申し上げたとおり、専門家に聞くということは我々、予断を持って結論を持ってはいけないので、やはりそこは明日きちんと丁寧に御説明をさせていただきたいというふうに思っています。明日ということでありますけれども間に合わないじゃないかというような、そういったニュアンスも聞こえたんですが、そこは教育委員会とも話をして、この段階でしっかりと、この段階というのは明日ですね、これをお知らせすることで各学校で対応ができるという話でありましたので、明日の専門家会議にかけさせていただくということになっています。ただ、その一方で、夏季休業中にもかかわらず、多くの学校でクラブ活動などを通じて、陽性者が出てきているということは極めて厳しい危機感を持たざるを得ない状況でございますので、こういった状況と、それから子供たちの学びの保障や心身への影響、これらを総合的に考えた、こういった諮問をする予定でございます。
毎日
医療体制について少し関わる質問なんですけれども、野戦病院という言葉が経済連合会の提言などでも出てきてるかと思うんですが、県では野戦病院というようなものを開設する予定というか、御意向ありますでしょうか。
知事
野戦病院の定義がよくわからないのですけれども、例えば東京都の尾崎会長がおっしゃっているのは病院のすぐそばに、いわゆる臨時の医療施設を造り、そこに必要な場合には、お医者さん等が拡充できるようにすると、こういった言い方をされておられます。そういった意味での臨時の医療施設であります200床以上、我々昨年から運用を始めて行っております。あるいはその単に体育館にですね、ベッドを並べればいいというものではありません。我々が一番欲しているのは実は場所ではありません。場所については特段問題はなくて、そうではなくて、やはり、その医療的なケアができる、つまり医療関係者、さらには施設、こういったものを揃える必要がありますので、必ずしも、私どもとしては、もし、イメージが体育館にベッドを並べてっていうイメージであれば、そういった意味じゃ全く思っていません。ただ、施設をきちんとした形で、臨時の施設を拡充していくということについては、我々としても内部で、今議論をさせていただいているところであります。
日テレ
今日から、パラリンピックの開会式ということで、改めて、県内でも射撃があると、そこで、改めて開催県の知事として、受け止めと、学校連携の観戦について、県内でも新座市立の学校が1校観戦を希望されているということで、感染拡大する中で、学校連携のところも万全を期していくというところだと思いますが、その辺を改めてちょっとコメントいただければと思います。
知事
まず、今日からパラリンピックが開催をされて、開催県の一つとして、我々射撃場を提供させていただくことになるわけですけれども、パラリンピックに射撃でお越しになる方に対しては歓迎の意を表明をさせていただきたいと思っています。パラリンピックは、オリンピックと異なる意義を持っています。その精神は、インクルーシブな、つまり包括的な共生社会を作るというところが目標にあって、競技の先の今後の社会というものを作る。そのために、公平、強い意志、こういったものがその精神の中に含まれているということだと思っています。私もきちんと理解してるかどうかわかりませんけれども、先般も埼玉県出身の3名のパラリンピックのバドミントンの選手に来ていただきました。彼らに聞くと、障害を負う前にバドミントンをやっていた選手がおられるんですけども、彼らが言っていたのは、まさにその障害を持つ前のバドミントンと障害を持った後のバドミントン、外から見ると同じように見えるかもしれないけれども実は違う競技なんだと。やはり異なる工夫を行うことによって、同じ結果をもたらすということをおっしゃっておられました。我々は、共生社会において、何らかの工夫やあるいは様々な克服に対する努力を行うことによって、新しい社会、多様な人たちの居場所がある社会をつくることができる。これはパラリンピックのまさに、彼らが言っていたことなんだろうと思っています。それを実感できるのが、このパラリンピックであり、私はその意味では、もちろんスポーツは素晴らしいんですけども、スポーツ以上の価値があるというふうに思っているし、そして、すべての方々、私も皆さんもそうだと思いますけれども、何か違う、やっぱりちょっとずつ違う、そういった様々な違う人たちが居場所を求めていくというのが、私は共生社会だと思いますけども、これを我々は目の当たりにできるという意義深い機会になったと思っています。
そして、二つ目の学校連携ですけれども、埼玉県の場合には、競技場から歩いて行ける程度の数100メートル程度のところにお住まいの子供たちが、数百名程度、いわゆる半分どころか、極めて密にならない環境の中で行われるわけですけれども、そういった感染症対策としては、当然の話ですけども遥かにリスクが高いところたくさんもっとありますけれども、そういった中ではきちんと子供たちが感染症対策を整えた上で、実施ができるということを前提とした上で、しかも組織委員会に私の方から直接お願いしたのは、組織委員会、選手と接触しない、これをきちんと保守、確保、担保して欲しいと。その上であれば、子供たちが普段学校行ったり遊んだりするのと同じですから。そういった意味では、先ほど申し上げた、これからの将来の社会を担っていく、あるいは共生社会が何かを問われていくであろう世代の子供たちに、このパラリンピックを感じていただくということは何よりもの財産になるというふうに考えており、学校連携については、この行かれる子供たちに、是非多くのことを感じ取っていただきたいと思っています。
埼玉
上田清司前知事の、参議院議員の新党結成の動きについてお伺いできればと思います。一部報道でですね、次期衆院選に向けて、上田前知事、参議院議員がですね、中道保守路線を掲げる新党結成を模索しているということが一部報道でございました。知事の受け止めとですね、何らかのお声がけがあったのかもしお伺いできればと思うんですけど。
知事
お声がけていうのは。
埼玉
参加しろとか、しかるべき助言みたいなものなど。
知事
まず上田参議院議員の新党結成について私も報道以上のことは承知しておりません。御本人からこの話聞いたことはありませんし、また、呼びかけというんでしょうか、お声掛けというんでしょうか、そういった意味では私、仲間に入れていただいてないんでしょうか、全くそういったお声掛けがあったこともございません。当然、政党あるいは党派というものは同じ政策を持つ人たちが作っていくことだと思いますので、当然、政治家である以上、国政の中で、様々な課題がありますから、そこで様々な力のある方が呼びかけを行い、指を挙げるというんでしょうか、この指とまれということで、手を挙げることは当然あってしかるべきだと思います。ただいずれしても先ほど申し上げたとおり、私も、報道以上のことを存じ上げていませんので、もしそういったことが行われるとしたら、埼玉県のために、そして現在我々が直面しているコロナ禍、こういったものに対処する上で有効な意思を持った方々の集まりになられることを希望しています。
埼玉
横浜市長選挙についてなんですけど、当選された山中さんがですね、埼玉県の秩父市出身ということでして、高校時代まで秩父でお過ごしになられたということなんですけども、改めてこの選挙を振り返って期待されること、なかなか9都県市等で交流があるかと思うんですけどお聞かせいただけますでしょうか。
知事
山中横浜市長選の当選者に対しましては、9都県市の仲間として、今度入ってこられることになりますので、お祝いを申し上げ、歓迎をしたいと思っています。特に埼玉県、そして秩父市の出身ということでございますので、我々としてもですね、仲間、共通の項目もございますので、そこはしっかりと埼玉県を大切にと申し上げたいですけれども、横浜のために働いていただけるよう、そしてこの首都圏、埼玉との共通の課題に取り組んでいけるよう協力をしていきたいというふうに思っています。先ほど申し上げたとおり、9都県市等で、我々関わりが深い市長になりますので、今後は密接に連絡を取っていきたいというふうに考えています。
(終)
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